士業の学校:プレスクール

士業向け集客方法・売上アップ・マーケティングの情報サイト

どの強みを打ち出すべき?分からない時は●●に聞こう!

どの強みを打ち出すべき?分からない時は●●に聞こう!

「どの強みを打ち出すべきでしょうか?」

こういった相談を受けることがあります。

今日は、この悩みを解決するヒントになればと思い、「どの強みを打ち出すべきか?」を考えるポイントをお伝えします。

すべてのマーケティングは、「顧客ありき」である

まず始めに。

今回の「どの強みを打ち出すべきか?」というお話に限らず、マーケティングでは、「顧客ありき」という考え方を、絶対に忘れないでください。

どんな対策を行う時にも、まず「顧客のニーズ・悩み」があり、そこから逆算して、「私はこんな強みがあります」「あなたのニーズに応えられます」「その悩みを解決できます」と伝えるべきなのです。

マーケティングは、「顧客ありき」である

これは、マーケティングの大原則とも言えます。

どういうことか?
分かりやすく解説しますね。

(例)とある税理士さんの悩み(どの強みを打ち出すべき?)

これは、以前、とある税理士さんから受けた相談の事例です。
とある税理士さんから、こんな相談を受けました。

とある税理士さんからの相談
私は、これらの5つの特徴(強み)があると思っています。

・自計化促進に力を入れている
・クラウド会計に力を入れている
・飲食店の勤務経験があり、飲食店の税務に詳しい
・30代の若手税理士なので、若い方とも話が合う
・コーチングもできる

これらのうち、どれを強みとして打ち出すか?悩んでいるんです…。

もしあなたが、このような相談を受けたとしたら、どれを打ち出すべきだとアドバイスするでしょうか?

結論。自分で考えずに、顧客に聞こう。

結論から申し上げますと、言葉がアレですが、実はこの問題は「考えても答えは出ない」なのです。

より正確に言うと、「顧客が何を求めているのか?」「どの強みが一番刺さるのか?」は、売り手側には判断できず、その答えを知っているのは顧客自身である、ということです。

どの強みを打ち出すべき? 自分で考えずに、顧客に聞こう。

そのため、どの強みを打ち出すか?は、顧客にアンケートを取ったり、ヒアリングして見極めるのがベストなのです。

「顧客に聞く」というと、すごく地味な印象を受ける方もいるかもしれませんが、ものすごく重要なポイントです。

実際に顧客に聞いてみると、自分が思いもよらなかった答えが返ってきたりするのです。

この「顧客に聞くことの重要性」を落とし込んでいただくため、一つ事例を紹介します。

(例)実績数ではなく、「雑居ビル」が強みだった!?


これは、とある法律事務所の事例です。
その法律事務所では、離婚相談をメインで扱っていました。

その事務所の代表弁護士Aさんは、自分自身の強みを「実績の多さ」だと思っていました。
確かに、周りの事務所と比較しても、負けないくらいの実績数があったのです。
ホームページでも、実績数の多さを謳っていました。

しかし、周辺のライバル事務所に押されて、集客が伸び悩んできてしまったのです。

そこで、これまでのお客様にアンケートを取ってみたところ、意外なことが分かったのです。

なんと、アンケート結果では、「この法律事務所が、雑居ビルの中にあったから」と書かれていたのです。
Aさんは、実績数が強みだと思っていましたが、実績数に惹かれて来所されたお客様は、ごく一部に過ぎなかったのです。

では、なぜ「雑居ビルにある」と、選ばれる理由になるのか?
よくよくお客様にヒアリングしてみると、「相談に来たことがバレにくい」という理由があったのです。

とある弁護士の強み発見の事例

この地域のライバル事務所は、その建物1件が法律事務所、という作りになっていました。
一方、このAさんの法律事務所は、雑居ビルの3階に入っていたのです。

雑居ビルの中のワンフロアであれば、雑居ビルに出入りしても、法律事務所に行ったかどうか?はバレません。
「美容室に行っていたのよ」など、言い訳ができるからです。

しかし、1軒屋の法律事務所だと、そこを出入りしていたら、すぐにバレてしまいます。
離婚相談に来た人からしたら、ママ友に「あらやだ、鈴木さんたら、弁護士さんに相談しに行ってるんですって。離婚かしら?(ヒソヒソ)」のように、バレてしまうのは絶対に割けたいのです。

この、「雑居ビルだからバレにくい」という強みをホームページで打ち出したところ、問合せが増えたのです。

このように、「自分は、この強みが刺さる!と思っていたのに、顧客が求めていたのは別のものだった」ということは、よくあります。

これはもう、売り手側が考えてもわからない部分ですよね。

だからこそ、顧客に聞きましょう、ということなのです。

「顧客から、ニーズや悩みを聞き出す方法」×2

そうは言っても、「どうやって顧客のニーズや悩みを聞き出せば良いんだろう?」と悩まれる方もいらっしゃると思います。
そこで、「顧客から、ニーズや悩みを聞き出す方法」を2つ、ご紹介します。

  • (方法1)既存客にヒアリングする or アンケートする
  • (方法2)見込み客にヒアリングする or アンケートする

順番に解説しますね。

(方法1)既存客にヒアリングする or アンケートする

最も確実なのは、「(1)既存客にヒアリングする or アンケートする」ことです。

既存客に、「数ある事務所の中から、なぜ当事務所を選んでくださったのでしょうか?」とヒアリングしてみてください。
すると、「あなたが選ばれる真の理由(つまり、あなたの最大の強み)」が見つかりやすくなります。

例えば、先ほどの税理士さんの例を思い出してみましょう。

先ほどの税理士さんは、

  • 自計化促進に力を入れている
  • クラウド会計に力を入れている
  • 飲食店の勤務経験があり、飲食店の税務に詳しい
  • 30代の若手税理士なので、若い方とも話が合う
  • コーチングもできる

という、5つの特徴がありました。

しかし、どれを打ち出すべきか?判断できない。

この時に、既存客に「数ある事務所の中から、なぜ当事務所を選んでくださったのでしょうか?」と聞いてみるのです。

その答えを聞いて、打ち出す強みを決めれば良いのです。

既存客にヒアリングする or アンケートする例

例えば、「自分で経理ができるようになれば、数字が読めて、経営に役立つと思ったから」と言われたら、「自計化促進」をメインに打ち出せばいい、ということです。

他にも例えば、「飲食での経験があるということだったので、飲食店をやってる自分にピッタリだと思った」と言われたら、「飲食店の勤務経験がある」という部分をメインに打ち出せばいい、ということです。
場合によっては、「飲食店専門の税理士」という打ち出し方もありかもしれませんね。

このように、顧客に聞くことによって、自分が打ち出すべき強みが分かってくるのです。

ベストなのは、ヒアリングすること。

なお、アンケートの方が確かに手間は減るのですが、アンケートだと、既存客の本音を聞き出せないことが結構あります。

そのため、基本的には、ヒアリングすることをお勧めします。
ヒアリングは、対面でも、電話でもOKです。

ヒアリングの方が、「それって、具体的にはどういうことですか?」など、より深掘りして聞くことが出来るので、相手の本音を聞き出しやすくなります。

これが1つ目の方法「(1)既存客にヒアリングする or アンケートする」です

(方法2)見込み客にヒアリングする or アンケートする

そして2つ目の方法が、「(2)見込み客にヒアリングする or アンケートする」というものです。

先ほどは「既存客に聞く」というお話でした。
確かに、既存客は一番いい判断基準になるのですが、開業したばかりだったり、これから開業する人は、既存客がいないわけなので、既存客にヒアリングすることはできないですよね。

そういった場合には、あなたの見込み客(お客様候補)の方にヒアリングしてみる、というのも1つの方法です。

例えば、あなたが税理士だとしましょう。

この場合、あなたが狙っている見込み客に近い人がいたら、「今、税務について悩んでいることってありますか?」「税理士を選ぶ時の決め手ってなんでしょうか?」と聞いてみるのです。

例えば、異業種交流会に参加したりして、見込み客に近い人がいたら、「ちょっとお伺いしたいのですが~」と聞いてみるとよいでしょう。

見込み客にヒアリングする or アンケートする例

この時、相手に「会社の売上とかの数字をリアルタイムに把握したいんですよね」と言われたら、「クラウド会計に強い」という部分を打ち出すと良さそうだ、と予測できますよね。

他にも例えば、「年配の税理士さんだと気が引けちゃうから、同年代の方が話しやすいなぁ」と言われたら、「30代の若手税理士」という部分を打ち出したほうがいいかも、と予測できますよね。

このように、顧客に聞くことによって、自分が打ち出すべき強みが分かってくるのです。

少なくとも10人~20人くらいに聞こう

以上、2つの方法をご紹介してきましたが、「顧客に聞く」ことの重要性をご理解いただけましたでしょうか?

最初にお伝えしたとおり、「顧客に聞く」というのは、ものすごく地味な作業です。
しかし、非常に大事なポイントなので、ぜひ実践して頂ければと思います。

なお、1人2人くらいの回答だと、少なすぎて信頼性に欠けるので、少なくとも10人~20人くらいに聞くことをお勧めします。

ヒアリングで分かるのは、「強み」だけではない

そしてこれは、「どの強みを打ち出すべきか?」の判断だけでなく、あらゆることに使えます。

ヒアリングで分かるのは、「強み」だけではない

例えば、既存客に「どんなキーワードで検索してきましたか?」とヒアリングすれば、SEOやPPCで対策すべきキーワードが見つかります。
グーグルアナリティクスなどでは絶対に知ることができない、お宝キーワードが見つかることも多々あります。

また、「どんなサービスがあったら嬉しいでしょうか?」とヒアリングすれば、新商品の開発にも役立てることができます。

このように、すべてにおいて「顧客ありき」なのです。
顧客のニーズや悩みがあるからこそ、売り手側がどう行動すべきか?が決まるのです。

「コンセプトを作る」という考え方には、要注意


ちなみに、よく「コンセプトを作りましょう!」などというアドバイスを見かけますが、これも捉え方を間違ってしまうと危険なので、ご注意ください。

人によっては、コンセプトを「強み」と同じ意味合いで使っている方もいらっしゃいますが、これらは「自分で作る」ものではないのです。

「どんなコンセプト(強み)にすればいいかな~?」と言って、自分の頭の中でこねくり回していても、答えは出てこないのです。

顧客に聞くのが一番確実で、早いのです。

これを忘れないでくださいね。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今日のお話を簡単にまとめると、「いい意味で、自分で考えない」ことが大事だ、ということです。

売り手側の目線で考えても、顧客には刺さりません。

顧客ニーズは、顧客に聞くのが一番です。

ぜひ実践してみてくださいね。

得られた学びや気付きをぜひコメントして下さい。運営の励みになります。

お名前の入力は任意(ニックネームでもOK)です。

*

16 − 4 =

Return Top