
- 「相続業務をやりたいけれど、競合が多いと聞いて不安…」
- 「そもそも相続は、行政書士の独占業務でもないし…」
- 「税理士や司法書士と比べて、どうしても選ばれにくいのでは…?」
そんなふうに悩んでいる行政書士の方も、多いのではないでしょうか。
実際、相続業務は競合も多く、またお客様から見れば「どの士業に頼めばよいのか」が分かりにくい分野でもあります。
だからこそ、「どう差別化するか」が重要なポイントになるのです。
士業専門Web集客コンサルタントの、大林亨輔(おおばやし こうすけ)です。
本記事では、これから相続業務に取り組もうと考えている方はもちろん、
すでに相続業務を行っていて「もっと集客したい!」とお考えの方にもお役立ていただけるよう、
- 市場や収益性の現状
- 集客・差別化の具体的な戦略
- 成功事例から学ぶコツ
などを分かりやすく解説していきます。
また、集客できる相続ホームページの構成例も、図解していますので、見たまま真似していただけるようになっています。
“突破口”になる考え方や実践例を、ぜひ最後までご覧ください。
行政書士の相続業務は儲かる?市場と収益性を解説
相続業務の市場は、レッドオーシャン?
日本は少子高齢化が進んでおり、相続市場の規模は今後も確実に拡大していく分野です。
たとえば、野村資本市場研究所のデータによれば、日本国内の相続市場は現在も右肩上がりで成長していることが示されています。
さらに、国税庁の統計によると、年間死亡者数は2040年頃までは増加傾向が続くと予測されています。
つまり、相続に関するニーズはこれからも着実に増えていくわけです。
実際、こうした市場拡大に伴い、多くの士業や企業が相続分野への参入を進めています。
相続業務の主な競合
・行政書士
・司法書士
・税理士
・弁護士
【金融・その他】
・銀行
・信用金庫
・保険会社
・一般企業(相続サポート事業など)
また、ネット上でも「相続業務は難しい」「思ったよりも集客が難しかった」という声が見受けられました。
私も、相続業務をメインに考えていた時期がありました。
しかし、相続業務を表に出すのはやめました。相続専門でやっている税理士事務所に敵いません。
行政書士の本来業務を活かしづらい。
相続業務は重たい業務。
軌道に乗るには数年はかかると感じた。
(2年で廃業)
まさに「レッドオーシャン」とも言える競争環境ではありますが、
同時に「需要の伸びている市場」でもあるため、
「どう差別化し、どう自分の強みを伝えていくか」が、これからの成功の鍵となります。
相続業務の収益性(単価は?)
相続業務の報酬額は、比較的高めの部類に入ります。
手続きの内容や相続財産の規模にもよりますが、一般的には1件あたり10万円~15万円程度で請け負っている事務所が多いようです。
1件で10万円以上の単価が見込めるため、業務の効率化やリピート・紹介に繋げることができれば、安定的な収益源として十分に成り立つ分野と言えるでしょう。
さらに、「行政書士 × 宅建士」などのダブルライセンスを活かせば、
相続不動産の売却サポートなども絡めて 報酬単価をさらに上げることも可能です。
宅建士とのダブルライセンスについては、以下の関連記事もご参照ください。
>> 【最強】行政書士と宅建士のダブルライセンス。資格者の本音、年収は?
成功事例から学ぶ、3つのコツ
ここでは、実際に当社がサポートした行政書士のO先生の成功事例をご紹介します。
O先生は、開業から間もない頃に 相続業務のホームページを自作されていました。
しかし、なかなか思うように集客につながらず、当社にご相談をいただきました。
そこでご提案したのが、「1ページ1ターゲット」の原則を取り入れたホームページ作成です。
その結果、約3ヶ月で月2~3件の受注が発生し、現在では月平均5件ほどの安定した受注につながっています。
O先生が取り組まれた主な施策は、次の通りです。
1ページ1ターゲットを徹底
相続業務は「相続手続き全般」といった曖昧な表現よりも、
「誰のどんな悩みを解決するサービスか」を明確に打ち出す方が、反応率が大きく高まります。
O先生のホームページでは、
- おひとり様の相続
- 子供がいない家庭の相続
- 相続不動産の売却サポート
- 外国人相続人がいる場合
- ペットのための遺言サポート
といった ターゲットごとにページを分けて制作。
それぞれのページで具体的な悩みやケース例を詳しく記載しました。
(この、1ページ1ターゲットのポイントについては、詳しく後述します)
お客様の声を充実させた
次に、お客様の声(事例)もコツコツ追加していきました。
掲載する際は 地域・性別・年齢・家族構成・ビフォーアフター まで詳しく記載。
これにより、以下のようなメリットがあります。
- 「自分と似た状況だ」「私の悩みも解決できるかもしれない」と共感を生みやすくなり、問合せが増えやすくなる
- SEO上もロングテールキーワード対策になる(、「相続 不動産 兄弟3人 手続き」のような細かいキーワードでも上位表示しやすくなる。)
料金表を「分かりやすく」見せた
料金表は、お客様が必ず見る重要なコンテンツです。
「相続」の料金表は、「相続財産額」で料金が分かれてることが多いかと思います。
例えば、以下のように。
「相続」のよくある料金表
- 相続財産2,000万円未満:10万円
- 相続財産4,000万円未満:13万円
- 相続財産6,000万円未満:16万円
この料金表、作った側からすると、「明確に料金表示している」ように思えるのですが…
実は、お客様には、「分かりづらい」と思われているのです。
なぜかというと、お客様は、
「自分の相続財産の総額がいくらなのか?分からないことが多い」
からです。
そのため、「相続財産2,000万円未満」のように書かれていても、
「自分の相続財産額が分からないから、結局いくらいになるの?」
と疑問だらけで、問合せるのをためらってしまうのです。
では、どうすればいいのか?と言うと、
「参考価格を載せる」ことをお勧めします。
例えば、「こういった不動産を含む場合は相続財産額は、●●円が目安です」のように、
お客様が「あぁ、自分は大体これくらいだな」と判断できるように、書いてあげましょう。
これだけでも、料金表の分かりやすさが全然違ってきます。
このように、差別化のコツは特別なものではありません。
- 「ターゲットを明確にする」
- 「実際のお客様の声を活かす」
- 「料金を分かりやすく見せる」
これらの基本を、丁寧に積み重ねることが成功につながるのです。
行政書士が相続業務を集客するための、ホームページの作り方
さて、相続業務の集客において、Web集客のポイントは多岐にわたりますが、
とくに重要なのが「ポジショニング」です。
ポジショニングとは、自分の立ち位置を明確にすること。
言い換えれば:
「誰のための専門家なのか?」
「誰のためのサービスなのか?」
これをしっかりとホームページ上で伝えることです。
なぜこれが大事なのか?というと、
人は、「自分のための商品・サービス」 に強く惹かれるからです。
ポジショニングの例:朝専用モーニングコーヒー(ワンダ モーニングショット)
朝専用モーニングコーヒー(ワンダ モーニングショット)を例に解説します。
このモーニングコーヒー。
コーヒーという飲み物自体には、他商品と大きな差はありませんよね。
他より3倍美味しい!とか、他より内容量が多い!とかでもありません。
しかし、「朝専用」 という見せ方で差別化したことで、
発売から 1週間で100万函、3ヶ月で500万函 という爆発的なヒットにつながりました。
同じことが、相続業務のホームページでも応用できるのです。
「誰のための相続手続きサポートなのか?」を明確に伝える
「当事務所は、相続手続きを行っています!」
これだけでは、お客様は、「自分のためのサービスだ」とは思ってくれません。
そうではなく、誰のための相続サービスなのかを明示することが大事なのです。
例として、以下のようなターゲット別に分けることができます。
- おひとり様の相続
- お子さんがいない家庭の相続
- 相続する不動産を売却したい方
- 相続人が外国人の場合(国際相続)
- ペットのための遺言・相続対策
これらはすべて「相続」というテーマではありますが、
お客様の悩み・求める情報はまったく異なりますよね。
例)おひとり様の相続のお悩み
- 自分が死んだら、財産はどうなるのか?
- 葬儀やお墓のことを頼める人がいない
- 家の片付け、公共料金の解約、ペットの世話などどうしよう
- 遺言って必要?書かないとどうなるの?
- 信頼できる知人に財産を渡したいが、法的に問題ない?
例)相続する不動産を売却したい方のお悩み
- 固定資産税がかかり続けて困る、早く売りたい
- 古い家で買い手がつくのか心配…
- 遠方にある不動産だから手続きが面倒そう…
- 兄弟で相続したけど、誰が売る手続きを進めればいいの?
- 売却は、相続手続きのどのタイミングでやればいいの?
このように、ターゲット別に悩みが異なるわけなので、
ホームページの中でも、以下のようにターゲット別にページを分けるべきなのです。
これが、前述の成功事例のO先生も実践した「1ページ1ターゲット」という集客戦略なのです。

このように、それぞれの悩み事に訴求することで、そのページを読んだお客様は
- 「これは、自分のためのサービスだ!」
- 「この先生は、私の悩みを分かってくれている、信頼できる」
と納得してくれて、結果、問合せが増えやすくなるのです。
提供するのは同じサービスだとしても、ページは分けたほうが良い
「お一人様の相続でも、お子様がいない相続でも、結局サービスメニューや料金は同じなのですが、それでもページは分けたほうが良いのでしょうか?」
と質問されたことがあります。
答えはズバリ、「分けたほうがいい」です。
なぜなら、お客様は「自分のための(ように見える)サービス」に惹かれるからです。
先ほどの、朝専用コーヒーだって、コーヒーという中身は同じでも、「朝専用」という見せ方・伝え方をしたからこそ選ばれたわけで、それと同じです。
SEO対策としても有効
悩みが違えば、検索キーワードも違います。
検索キーワードの例
- 「おひとりさま 相続」
- 「ペット 相続」
- 「相続 外国人」
ターゲットのお悩みごとに、1ページ1ターゲットにしたページのほうが、これらの検索キーワードで検索されたときにもSEO的に強くなり、上位表示されやすくなるのです。
このように、サービス自体に大きな差がなくても、見せ方・伝え方次第で反応はまったく変わってくるのです。
「独占業務じゃないと価値がない?」そんなことはない
「相続は行政書士の独占業務じゃないし、他士業と比べて強みがない…」
そんなふうに思ってしまう方も、決して少なくありません。
実際、「独占業務じゃない=価値がない」 と感じてしまうのは、
士業の世界ではよくある“思い込み” のひとつです。
ですが、それは 「資格者視点」 にとらわれすぎているとも言えます。
「資格者視点」と「顧客視点」は違う
わかりやすい例を挙げましょう。
例えば、あなたがホームページ集客を相談する際、その相手が
- 「Webデザイナー」なのか
- 「Webコンサルタント」なのか
- 「Webディレクター」なのか、
肩書きを気にするでしょうか?
気にしないですよね。
多くの場合、気にするのは「その人が、自分の悩みを解決してくれるかどうか」であり、肩書きではないはずです。
同様に、相続の相談をするお客様も、「行政書士」「司法書士」「税理士」といった資格よりも、「自分の悩みを理解し、解決してくれるかどうか」を重視しています。
つまり、資格者視点で「独占業務かどうか」を気にするよりも、
顧客視点で「自分の悩みに寄り添ってくれるかどうか」を伝えるほうが、集客において重要なのです。
「誰のどんな悩みを解決できるか」を伝えるだけでも価値になる
少し極端に聞こえるかもしれませんが、
お客様は「行政書士なのか?司法書士なのか?税理士なのか?」をそこまで意識していません。
むしろ、
「私のこの悩みは、ここで解決できる」 と感じてもらえるかどうか?が大切なのです。
つまり、ホームページで
「あなたの悩みは、ここで解決できますよ」
としっかり伝えるだけでも、大きな価値なのです。
集客では「見せ方・伝え方」が重要
ここまででも繰り返しお伝えしてきた通り、
集客やマーケティングでは「見せ方」「伝え方」が非常に重要 です。
たとえば 朝専用コーヒーの例 のように、
商品やサービスそのものに大きな違いがなくても、見せ方ひとつで売れ方は大きく変わります。
行政書士の相続業務でもまったく同じです。
- 「この先生なら自分の悩みを分かってくれる」
- 「この先生に相談したい」
- 「これは、私のためのサービスだ」
そう思ってもらえる見せ方・伝え方が、集客成功のカギになります。
だからこそ、相続のシチュエーションごとの悩みにしっかりアプローチし、
それをホームページに「1ページ1ターゲット」で落とし込んでいくことが、とても重要なのです。
まとめ
行政書士の相続業務は、「独占業務ではないから不利」と思われがちですが、
決してそんなことはありません。
今回ご紹介してきたように、市場としては今後も確実に成長が見込まれる分野であり
ポジショニングを工夫し、誰のどんな悩みを解決するサービスなのかを明確に発信すれば
他士業との差別化も十分に可能です。
「サービスそのもの(独占業務かどうか)」よりも「見せ方・伝え方」が、選ばれる大きな要素になる。
これは、これから相続業務に取り組む行政書士の方にこそ、ぜひ意識していただきたいポイントです。
ぜひ今回の内容を、今後のホームページ集客に活かしていただければと思います。
相続業務を集客できるか?不安なら
なお、当社の士業専門ホームページ制作ライトプランは、
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