
士業専門Web集客コンサルタントの、大林亨輔(おおばやし こうすけ)です。
今日は、少し変わった話をします。
テーマは「集客をやめよう」です。
私は集客コンサルタントなので、こんなことを言うと「何を言っているんだ」と思われるかもしれません。
でも、これは逆張りでも、キャッチー狙いでもありません。
現場で士業の先生方と向き合い続けてきた中で、何度も何度も感じてきた、正直な実感です。
実は、「集客しよう」と思えば思うほど、逆に集客から遠ざかることがあるのです。
だからこそ、私はあなたに「集客をやめる」という視点を伝えたい。
これは精神論ではなく、考え方の“出発点”の話です。
集客されたいお客様は、実は一人もいない
まず、大前提として知っておいてほしいことがあります。
それは、『集客されたいお客様は、一人もいない』ということです。
冷静に考えてみると、当たり前の話ですよね。
お客様は、
- 集客されたいわけでも
- 売上に貢献したいわけでも
- 問合せ件数を増やしてあげたいわけでもない
お客様の望みは、ただ一つ。
「自分の悩みや問題を解決したい」だけです。
士業の場合で言えば、お客様は
- 不安を解消したい
- 判断を間違えたくない
- 今の状況をどうにかしたい
そのために、相談に来ています。
にもかかわらず、
こちら側が「集客しよう」「問合せを増やそう」と考え始めると、
無意識のうちに、お互いの視点がズレていきます。
「集客したい」という欲が、自分視点を強めてしまう
集客したいと思うこと自体は、悪いことではありません。
- 売上を上げたい
- お客様が欲しい
- 事務所を安定させたい
これは、ビジネスをしていれば自然に出てくる感情です。
私自身も、何度もそう思ってきました。
ただ、この「集客したい」という感情は、
厄介な“欲”でもあります。
なぜなら、思考の矢印が、すべて自分に向いてしまうからです。
- 自分の売上のため
- 自分の不安を消すため
- 自分の事務所を守るため
こうなると、どうしても行動の軸が「自分が何を得たいか」になります。
これは意識していなくても、言葉や態度、発信の空気感に必ず出ます。
自分視点の「集客」が、なぜうまくいかないのか
自分視点の集客がうまくいかない理由は、シンプルです。
人は「欲しがっている人」からは、距離を取るからです。
- 売り込みが強いと、引いてしまう
- 必死さを感じると、警戒してしまう
- 余裕のなさを感じると、不安になる
これは、営業トークだけの話ではありません。
ブログやSNS、無料相談の空気感にも、にじみ出てきます。
さらに厄介なのは、
自分視点になればなるほど、悩みが深くなるという点です。
- 集客できない
- 反応がない
- 数字が伸びない
そうやって自分のことを考え続けると、
人はため息しか出なくなります。
悩みは、考えれば考えるほど、大きくなっていきます。
だからこそ「集客をやめよう」と言いたい
ここまでの話を踏まえて、
私はあえて、こう言いたいのです。
集客をやめよう。
正確に言うと、
「集客しよう」という考え方(小さな欲)を、いったん手放そう、という意味です。
その代わりに、視点を180度変えて、お客様に目を向けてほしい。
- 目の前のお客様は、何に困っているのか
- どんな不安を抱えているのか
- 自分は、何を与えられるのか
この視点に立ったとき、
集客という言葉自体が、だんだん必要なくなっていきます。
集客をやめて「与える」にフォーカスする
では、
「集客をやめる」と言って、何もしなくていいのかというと、
もちろんそういう話ではありません。
やることは、むしろ明確です。
集客しようとする代わりに、「与える」ことに集中する。
ここで言う「与える」とは、
スピリチュアルな話でも、自己犠牲の話でもありません。
ビジネスとして、
特に士業にとって、極めて本質的な行動です。
実際、【GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代】という本の中でも、
『もっとも成功するのは、Giver(ギバー:与える人)である』
という調査結果が出ています。
士業の仕事は、そもそも
- 問題を整理し
- 判断材料を示し
- 不安を軽くする
という「与える」ことが、価値そのものです。
士業が与えられるものは、たくさんあります。
たとえば、
- 情報
- 見通し
- 判断の軸
- 行動の選択肢
- 安心感
これらは、すべてお客様が本当に欲しているものです。
特に意識してほしいのは、
「どこまで与えるか」を、集客目線で決めないことです。
以下、士業が具体的に「与える」ことができるものを、3つご紹介します。
(1)無料相談で、出し惜しみしない
よくある悩みとして、
- 無料相談でどこまで話していいのか
- 有料との差がなくなってしまわないか
という声があります。
ですが、ここで視点を変えてみてください。
無料相談に来ている時点で、
その人はすでに、不安と緊張を抱えています。
だからこそ、
- 今すぐ行動できるレベルまで具体的に話す
- 何をすべきかを、はっきり示す
- 「これなら前に進めそう」と思える状態を作る
細かいことなど気にせず、与えられるものをすべて与える。
無料とは思えない価値を提供することで、
結果的に信頼が生まれるのです。
(2)無料相談後のフォロー
与える姿勢は、
相談の場だけに限定する必要はありません。
たとえば、
- 相談中に出た質問を整理したQ&A
- 話しきれなかった補足説明
- 注意点をまとめた簡単な資料
これらをPDFにして、後日メールで送るだけでもいい。
それだけで、
「この先生は本気で考えてくれた」「自分のことをちゃんと見てくれている」
そう感じてもらえます。
受注するには、平均8回のアプローチが必要
「顧客が行動変容を起こすには、平均8回のアプローチが必要である」
という結果が出ています。
このことから考えても、無料相談の場だけ(1回だけ)で終わることなく、
その後もメールなどでフォローしていく大切さが分かりますよね。
(3)情報発信(ブログ・SNSなど)
目の前にお客様がいなくても、
与えることはできます。
それが、ブログやSNSなどの情報発信です。
このときのポイントは、
「自分が書きたいことを書くのではなく、自分のお客様が悩みそうなことを書く」
という視点です。
- なぜ悩むのか
- どこでつまずくのか
- 何が分からなくて不安なのか
そこを徹底的に分かりやすく解説し、
実体験や具体例も交えて、丁寧に伝える。
周りの士業が出し惜しみしているところまで、
あえて踏み込んで書く。
これも立派な「与える行為」です。
「与える」と、あなたの不安は小さくなる
こうして与える行動を続けていると、
不思議な変化が起きます。
自分の不安が、少しずつ小さくなっていくのです。
理由は、シンプルです。
人は、
- 自分の悩みを考えると、ため息が出る
- 人の悩みを考えると、知恵が出る
からです。
不安とは、
行動が足りないときに、頭の中で膨らむものです。
お客様の悩み解決のために動いていれば、
自然と行動量が増えます。
結果として、不安は居場所を失っていきます。
数字は大事だが、出発点ではない
誤解してほしくないので、
ここははっきり言っておきます。
- アクセス数
- CV率(コンバージョン率)
- 顧客単価
こういった数字は、ビジネスにおいて大事です。
私自身、数字を見て改善もします。
ただし、数字は出発点ではありません。
数字は、「行動の結果として、後から現れるもの」です。
出発点に置くべきなのは、常に「目の前の人(つまり、お客様)」なのです。
BtoBでもBtoCでもなく、PtoP
ビジネスではよく、
- BtoB
- BtoC
などと言われます。
でも、本質はそこではありません。
すべてのビジネスは、PtoP(パーソン・トゥ・パーソン)です。
目の前にいる一人の人が、
- 何に困っているのか
- どんな気持ちでいるのか
そこに寄り添い、同じ方向を向いて考える。
それが積み重なった結果が、自然と数字になっていくのです。
小欲を捨て、大欲に立つ
東洋哲学には、
「小欲を捨て、大欲に立つ」という考え方があります。
小欲:自分都合の欲
大欲:周りも含めて良くしたいという欲
この大欲に立って行動していると、不思議なことに、
小欲だったはずの「集客・売上・事務所の安定」は、
あとから自然についてきます。
私自身が「集客をやめた」ときの話
実は私も、起業したばかりの頃は
「集客したい」という小欲に強くとらわれていました。
- 問い合わせが来ない
- 売上が不安
- 何か足りない気がする
そんな状態でした。
でも、
この考え方に出会ってから、
視点を変えました。
- どうしたら役に立てるか
- 何を伝えたら安心してもらえるか
そこに集中して、
ブログやYouTube、メルマガなどで
情報発信を続けるようになりました。
すると、
- 発信自体が楽しくなり
- 無理に集客を意識しなくなり
- 気づいたら問い合わせが増えていた
という変化が起きました。
結論:集客は、結果である
最後に、もう一度お伝えします。
集客は、目指すものではありません。
- 集客しようとしなくていい
- 売り込まなくていい
- 自分の不安に振り回されなくていい
やるべきことは、ただ一つ。
- お客様の悩みにフォーカスする
- 何を与えられるかを考える
- 行動に移す
それを続けていれば、
集客は「達成しよう」と思う前に、
結果として起きています。






