
先日、家族とショッピングモールへ買い物に行きました。
そこで、20人ほどの行列ができているベーグル専門店を見かけました。
パン屋さんではなく、「ベーグル専門店」です。
価格も決して安くはなく、1個400円ほどする商品もありましたが、それでも多くのお客様が並んでいました。
さらに、「お一人様5個まで」の個数制限もするほどの人気でした。
その光景を見ながら、「これは士業の集客にも通じる考え方だな」と感じました。
他のパンも作れるけど、あえて「やらない」
ベーグルは、パンの一種です。
きっと食パンも、クロワッサンも、クリームパンも作ろうと思えば作れるでしょう。
それでも、そのお店は「ベーグルだけ」を選んでいました。
私は、この「できるけど、やらない」という選択に価値があるのだと思います。
何でも扱うことは、お客様にとって便利に見えるかもしれません。
しかし、人は困ったときほど「専門家」を探します。
だからこそ、「私はこれが専門です」と伝わる人のほうが、安心して相談できます。
士業も「専門家」が選ばれる
士業でも同じです。
会社設立も、相続も、建設業許可も、ビザ申請もできます。
それ自体は素晴らしいことです。
ですが、ホームページで何でも並べてしまうと、「結局この先生は何が一番得意なんだろう」と感じられてしまうことがあります。
逆に、「建設業許可専門」と伝えれば、その分野で困っている方には強く印象に残ります。
専門性とは、能力だけではなく、「何を見せるか」という選択でもあるのだと思います。
「手放す」が大事
東洋哲学には、「手放す」という考え方があります。
もっと増やそう、もっと広げようと考えるよりも、自分にとって本当に必要なものを見極める。
私は、この考え方は仕事にも当てはまると思っています。
「あれもやる」「これもやる」と広げ続けることが、必ずしも豊かさにつながるとは限りません。
むしろ、多くを手放し、一つを深く磨き続けることでしか見えない景色があります。
専門店には、そんな静かな強さを感じます。
よくあるご質問「専門分野を絞ると、それ以外の仕事が来なくなりませんか?」
士業の先生から、
「専門分野を絞ると、それ以外の仕事が来なくなりませんか?」
というご相談をいただくことがあります。
私は、その心配はあまりしていません。
実際には、最初の相談が建設業許可だったとしても、
- 経営事項審査もお願いできますか
- 会社設立も相談できますか
- 補助金についても教えてもらえますか
と、周辺業務をご依頼いただくケースは少なくありません。
これは私が士業のWeb集客を支援する中でも、何度も見てきたことです。
一度信頼関係ができれば、お客様は新しい専門家を探すよりも、まずは知っている先生に相談します。
だから私は、「できる業務」と「見せる業務」は分けて考えています。
できることを増やす努力も大切です。
しかし、見せるものまで増やしてしまうと、かえって専門性がぼやけてしまうことがあります。
マーケティングでは、「何を足すか」だけではなく、「何を見せないか」も大切なのです。
まとめ
ショッピングモールのベーグル専門店で見た行列は、美味しいベーグルだけが理由ではなかったのかもしれません。
「ベーグルなら、このお店。」
そんな分かりやすさが、人を引き寄せていたように感じました。
仕事でも人生でも、「できること」を増やすことは大切です。
その一方で、「あえてやらないこと」を決めることも、自分らしさにつながるのではないでしょうか。
あなたなら、何を専門として選びますか。




