
士業の先生方の中には、X(旧Twitter)やFacebookなど、SNSを活用している方も少なくありません。
新しい情報を発信したり、知ってもらうキッカケになるということで、取り組んでいる人が多いのも当然です。
しかし、結論から言うと「士業の集客においてSNSは優先度が低い」です。
なぜなら、士業が求める「安定した問い合わせ獲得」には、SNSよりも適した手段が存在するからです。
ここでは、SNSに時間を使いすぎると集客がうまくいかない理由を3つに整理して解説し、最後に士業が本当に取り組むべき集客方法についてお伝えします。
士業専門Web集客コンサルタントの、大林亨輔(おおばやし こうすけ)です。
ここでは、当社スタッフの小倉杏奈との対話もはさみながら、解説していきたいと思います。
SNSをお勧めしない理由×3
1. SNSは「潜在客」が中心
SNSのユーザー層は「潜在客」が大多数を占めます。
潜在客とは、まだ自分の課題が明確になっておらず、今すぐサービスを利用しようとは考えていない人たちです。
多くの場合、スマホを眺めながら「なんとなく」「暇つぶし」で利用しており、士業に相談しようという緊急性を持っていません。
一方で、士業の集客で成果につながるのは「今すぐ客」です。
例えば「会社設立を依頼したい」「相続の相談をしたい」と明確に考えている人です。
この層(今すぐ客)は、SNSではなく、、Googleなどの検索で情報を探します。
したがって、SNSでいくらフォロワーが増えても、それがすぐに売上や契約につながるとは限らないのです。
でもSNSを眺めてる人って「今すぐ相談したい」っていうより「ちょっと暇だから見てる」って感じが多いんだよね。だから士業の集客と考えたときには効率が悪い。
やっぱり「すぐに解決したい」って思って検索してる人にアプローチする方が早いんだ。
2. 「いいね」の数は売上に比例しない
SNSをやっていると、どうしても気になってしまうのが「いいね」や「フォロワー数」です。
数字が増えれば増えるほど人気者に見え、影響力があるように感じますよね。
しかし、実際には「いいね」の数と売上は、比例しません。
その理由はSNSのアルゴリズムにあります。
SNSは「長時間使っている人の投稿を優先的に表示する」仕組みを持っています。
つまり、頻繁にコメントを残したり、他人に「いいね」をして交流している人ほど、自分の投稿も広がりやすいのです。
その結果、「おはようございます」といった内容の薄い投稿(言葉がアレで恐縮です)でも、何百件もの「いいね」がつくケースが生まれます。
一見すると人気があるように思えますが、それが新規の契約や問い合わせにつながることはありません。
むしろ、士業の先生がその数字に一喜一憂して、時間や気力を消耗してしまうリスクの方が大きいのです。
「いいね」が増えたからって依頼が増えるわけじゃない。
昔の僕も、毎日のようにSNSを見て一喜一憂してたけど、今振り返るとほとんど時間の浪費だったと思うよ。
3. SNSに、時間と集中力を奪われる
SNSの一番の問題は「時間の消耗」です。
日本人の平均SNS利用時間は1日あたり80分以上とも言われていて、週に換算すると6時間半以上になります。
この膨大な時間をSNSに費やしても、その大半は将来につながる資産にはなりません。
SNSはフロー型のメディアです。
投稿は一瞬注目を集めるかもしれませんが、翌日には埋もれ、1年後にアクセスを集め続けることはありません。
その場限りで消えてしまうのです。
一方で、ブログやYouTube動画など「ストック型」の情報発信は違います。
時間をかけて、丁寧に作ったブログ記事や動画は、検索で上位に表示されれば、1年後も3年後も新しい問い合わせを生み出し続けます。
つまり「資産」になるわけです。
士業にとって限られた時間を投資するなら、積み上がる資産を作る方向に注力したほうがいい。
私はそう思っています。
でも、それってキリがないんだよね。
士業の先生は本業があるんだから、時間はもっと資産になることに投資したほうがいいと思うんだ。
集客にベストなのは「検索型」
結論として、士業にとって一番効率がいい集客方法は「検索型」です。
検索をする人は「今まさに悩みを解決したい」と考えているホットな層だからです。
だからこそ成約率が高く、安定した集客につながります。
検索してくる人の気持ち
- 「相続手続き 代行」と検索する人は、相続を依頼できる専門家を探している
- 「障害年金申請 うつ病」と検索する人は、障害年金の申請で悩んでいる
こうした明確な課題を抱えた人にアプローチできるのが検索型集客の強みです。
しかも、検索結果で上位表示されれば、広告費をかけなくても継続的にアクセスを集めることができます。
SNSで暇つぶししてる人を追いかけるより、検索してきた人に情報を届ける方がずっと効率的なんだ。
それに、そのほうが何百倍も喜ばれるよね。
士業がまずやるべきこと
士業の先生が最初に取り組むべきは「ホームページの整備」と「コピーライティング」です。
ここで自分の強みや専門性を的確に伝えることができれば、検索から来たユーザーに安心して問い合わせてもらえます。
次に行うべきはSEOやリスティング広告です。
検索上位に表示されれば、安定的に見込み客を獲得できる仕組みができます。
SNSはその後、裾野を広げたいときに取り入れるべきであって、最初の段階から時間を投資する優先度は低いのです。
プライベートで使うのは全然OKだし、検索からの集客が安定したあとで広げるためにSNSを活用するのもアリだよ。
でも最初の段階ではやっぱり検索型を優先すべきなんだ。
まとめ
SNSをお勧めしない理由×3
- SNSは「潜在客」が中心で、すぐに依頼につながりにくい
- 「いいね」の数は売上と比例せず、時間を浪費しやすい
- 平均利用時間80分、SNSは時間を奪うだけで資産にならない
一方で、検索からの集客は「今すぐ解決したい」層に直接アプローチでき、成約率が高く、しかも積み上がる資産になります。
士業の先生にとって限られた時間を投資するなら、まずはホームページ、コピーライティング、検索からのアクセスアップ(SEO対策、リスティング広告)に注力したほうがいい。
私は強く、そう思っています。
なお、この「Web集客の優先順位」については、以下の動画でも解説していますので、ぜひご覧ください。






