
- 売上や集客を増やすために、何をすればよいのか分からない
- 集客テクニックを学んでも、なかなか成果につながらない
- お客様に選ばれるための、本質的な考え方を知りたい
このような悩みを抱えている士業の先生や、小さな会社の経営者は少なくないと思います。
私自身も、起業したばかりの頃は売上や集客に困り、
「どうすれば売上が上がるのだろう」
「どうすれば、もっと集客できるのだろう」
と、自分の目線から考えていました。
しかし、今回『あたえる人があたえられる』を読んで、ビジネスで本当に大切なのは、自分が受け取ることよりも、相手に何を与えられるかを考えることなのだと、改めて感じました。
本書では、価値、収入、影響力などについて、「どれだけ受け取るか」ではなく「どれだけ相手に与えるか」という視点から語られています。
単なる集客や営業のテクニックではなく、仕事や人との関わり方そのものを見直すきっかけになる一冊でした。
士業専門Web集客コンサルタントの、大林こうすけ(おおばやし こうすけ)です。
今回は、この本を読んで特に印象に残ったことを、士業の仕事にも重ねながらお話しします。
『あたえる人があたえられる』の概要紹介
『あたえる人があたえられる』で紹介されているのは、自分の利益を先に求めるのではなく、まず相手に価値を与えるという考え方です。
私が特に印象に残ったのは、次のような内容でした。
私が本書から受け取った考え方
- 本当の価値は、受け取る以上のものをどれだけ与えられるかで決まる
- 収入は、どれだけ多くの人に奉仕し、その人生に触れられるかによって変わる
- 影響力は、どれだけ相手の利益を優先できるかによって決まる
お金を儲けること自体が悪いのではありません。
ただし、金儲けそのものを目標にするのではなく、より多くの価値を与えた結果として利益が生まれる。この順番が重要なのだと、私は受け取りました。
大事なのは順番なんだ。利益を得るためのテクニックとして親切にするのではなく、相手にとって価値のある仕事をする。その結果として、信頼や利益につながっていくのだと思うよ。
特に印象に残った「自分ではなく相手の目線で考える」という姿勢
この本を読んで改めて感じたのは、ビジネスでは、自分の目線ではなく相手の目線から考えることが大切だということです。
私は起業して15年以上になりますが、起業したばかりの頃は売上や集客にとても困っていました。
当時考えていたのは、
「どうすれば売上を増やせるか」
「どうすれば集客できるか」
ということばかりでした。
もちろん、経営を続けるうえで売上を考えることは必要です。
ただ、今振り返ると、当時の私はお客様に何を与えられるかではなく、自分がどうすれば与えてもらえるかを先に考えていたのだと思います。
しかし、お客様は私の会社を儲けさせるために、サービスを探しているわけではありません。
お客様が求めているのは、自分が抱えている悩みを解決することです。
例えば、私のお客様であれば、
- ホームページから集客できるようになりたい
- 独立開業を成功させたい
- 自分の事務所に合ったWebマーケティングの方法を知りたい
といった悩みや希望を持っています。
士業の仕事も同じです。
税理士を探している人は、毎月の記帳や申告の負担を減らしたいのかもしれません。
社会保険労務士に相談する人は、問題社員への対応やハラスメントなど、社内の労務問題を解決したいのかもしれません。
行政書士を探している人であれば、建設業許可を取得し、事業を前に進めたいと考えているかもしれません。
つまり、お客様が見ているのは士業側の売上ではなく、「この人に相談すれば、自分の悩みを解決できるのか」という点なのです。
同じ集客を考えるにしても、出発点が変わったことが大きかったと思うよ。
私が実践した「役立つ情報を先に与える」という集客
相手の目線から考えるようになってから、私は集客テクニックばかりを追い求めるのではなく、お客様が求めている情報を発信するようになりました。
現在は、ブログやYouTube、ポッドキャストなどを通じて、士業の先生が集客や独立開業で困っていることに対する情報を発信しています。
私自身、情報を発信することが好きです。
そして、その情報によって誰かの悩みが解決されれば、少しずつ私のことを信頼してもらえるようになります。
これは、無理に商品を売り込む営業とは異なります。
先に役立つ情報を提供し、その考え方や人柄を知ってもらったうえで、必要な方にサービスを選んでもらうという流れです。
士業の先生であれば、相談者が抱えやすい疑問に対して、ブログや動画で分かりやすく答えることも立派な「与える」行動だと思います。
例えば、
- 許可申請で間違えやすいポイントを紹介する
- 税務や労務の難しい制度を、初心者向けに説明する
- 相談する前に準備しておくものを伝える
- よくある失敗や注意点を事前に知らせる
といった情報発信です。
大切なのは、「どうすれば自分の商品を売れるか」から考え始めるのではなく、
「お客様は何に困っていて、その悩みに対して自分は何を提供できるか」
と考えることです。
でも、相談前の疑問や不安に答えることで、考え方や人柄を知ってもらえる。必要になったときに「この人に相談したい」と思ってもらうための、信頼づくりにはなると思うんだ。
特に共感した「利益は貢献の結果としてついてくる」という考え方
本書には、お金を儲けることは悪いことではないものの、金儲けそのものを目標にしても成功しない、という趣旨の言葉が登場します。
また、大切なのは、より多くのお金を払ってもらうことではなく、より多く与えることだとも語られています。
私はこの部分を読んで、禅の「結果自然成(けっかじねんなり)」という言葉につながるものを感じました。
これは、やるべきことに取り組んでいれば、結果は自然とついてくるという考え方です。
「どうすれば売上を増やせるか」
「どうすればもっと儲けられるか」
と、結果ばかりを追いかけるのではありません。
目の前のお客様に貢献するために、今の自分にできることへ取り組む。その結果として、信頼や売上がついてくるのだと思います。
お金を得ることが先で、貢献が後なのではありません。
貢献が先にあり、その結果としてお金を受け取る。
順番を間違えないことが大切です。
これは、売上を軽視するという意味ではありません。
事業を続けるには、利益が必要です。
だからこそ、短期的に売上を作ることだけではなく、お客様に価値を与え続けられる仕事の形を考える必要があるのだと思います。
ただ、数字だけを追いかけると、お客様の姿が見えなくなることがある。売上も確認しながら、「今、自分は何を届けられるか」という問いを忘れずにいたいね。
心に残った「貸し借りで人間関係を考えない」という視点
もう一つ印象に残ったのが、人間関係を貸し借りとして捉えないという考え方です。
一見すると、お互いに同じだけ得をする「五分五分」の関係は、公平に思えます。
しかし、心の中で、
「今回は自分が得をさせたのだから、次は返してほしい」
と計算しているのであれば、それは純粋に相手へ与えているとはいえません。
見返りを前提にしていれば、相手との関係は信頼ではなく、貸し借りの管理になってしまいます。
これは仕事でも同じです。
無料で情報を発信したから、必ず自分に依頼してもらわなければ困ると考えるのではありません。
役立つと思う情報を届け、その情報を必要としている人に使ってもらう。
そのうえで、さらに支援を必要とする方がいれば、相談してもらう。
私は、そのような自然な関係のほうが、長く続くのではないかと感じています。
ここで言いたいのは、日頃の情報発信や人との関わりまで、すべて「何を返してもらえるか」で計算しなくてもいい、ということなんだ。
まとめ
『あたえる人があたえられる』を読んで、私が特に心に残ったのは、次のような内容でした。
- 自分が受け取ることよりも、相手に何を与えられるかを考える
- 集客では、お客様の悩みを理解し、役立つ情報を先に届ける
- 利益は、相手に貢献した結果としてついてくる
- 人間関係を貸し借りとして捉えず、目先の見返りだけを求めない
起業したばかりの頃の私は、自分の売上や集客を増やす方法ばかりを考えていました。
しかし、お客様の目線に立ち、お客様が求めている情報を発信するようになってから、仕事に対する考え方も変わりました。
士業や小さな会社にとって、大量の広告や強い営業力を持つことは簡単ではありません。
だからこそ、目の前の人に役立つ情報を届け、少しずつ信頼を積み重ねることが大切なのだと思います。
やることを増やし続けるのではなく、
「お客様は何に困っているのか」
「その悩みに対して、自分は何を与えられるのか」
という問いに立ち返る。
それが、無理なく長く続けられるビジネスや、自分らしい働き方にもつながるのではないでしょうか。
売上や集客を追いかけることに疲れてしまった方や、仕事の本質を改めて考えたい方は、ぜひ本書を手に取ってみてください。





