
「成功している」
「充足している」
この2つは、似ているようで、結構違うと私は思っています。
成功は、外から見えやすいものです。
売上、会社の規模、肩書、知名度、フォロワーの数。
そうしたものを見て、周囲の人が「あの人は成功している」と評価することができます。
一方で、その人が本当に満ち足りているかどうかは、外から見ても分かりません。
充足しているかどうかを決めるのは、周囲の人ではなく、その人自身だからです。
以前の私は、外からの評価で自分を測っていました
起業したばかりの頃の私は、今よりもずっと、外からの評価を気にしていました。
年商が大きく、社員がたくさんいて、フォロワーも多い経営者が成功者だと思っていました。
同じ時期に起業した人が社員を増やしたり、立派なオフィスへ移転したり、本を出版したりする姿を見るたびに、自分だけが遅れているような気がしました。
自分も成功しているように見られたい。
そんな思いから、都内のタワーマンションに住んだり、パーティーを開いたりしたこともあります。
けれども、そうした生活をしていた私は、決して満ち足りてはいませんでした。
外から見える成功に近づこうとしていたはずなのに、自分の内側には、どこか満たされないものが残っていました。
今振り返ると、私は他人の評価を借りて、自分自身の価値を測っていたのだと思います。
成功と充足は、同じものではありません
仕事がうまくいくことは、もちろん嬉しいです。
売上が伸びることも、お客様に喜んでいただくことも、新しい仕事に挑戦して成果が出ることも、経営者として大きな喜びです。
私は、成功することに意味がないと言いたいわけではありません。
成功と充足は、どちらか一方しか選べないものでもないと思います。
仕事で成果を出しながら、満ち足りて暮らすこともできます。
ただ、外から成功しているように見えることと、本人が充足していることは、必ずしも同じではありません。
成功は誰かから評価されることがありますが、充足は自分にしか判断できません。
外から見える成功だけを追いかけていると、自分が本当はどのような時間を大切にしたいのかを、見失ってしまうことがあります。
私が満ち足りていると感じる時間
では、私はどのようなときに「満ち足りている」と感じるのだろう。
あらためて考えてみると、それは決して華やかな時間ではありませんでした。
- お気に入りのカフェで、時間を気にせず、ゆっくり本を読んでいるとき。
- 妻と一緒に、ゆっくりランチをしているとき。
- 子どもたちと、いい時間を過ごせたと感じたとき。
- バスケットボールの練習を終えたとき。
私が満ち足りていると感じるのは、そうした時間です。
そこには、売上も肩書もフォロワーの数も関係ありません。
誰かに見せる必要もありません。
SNSに投稿して、誰かから「いいね」をもらわなくても、その時間の価値は変わりません。
人からどう見えるかではなく、自分の中で「今、いい時間を過ごしているな」と感じられる。
それが、私にとっての充足なのだと思います。
充足は、自分の内側にあるものです
成功の基準を外に置くと、比較する相手が必要になります。
あの人より売上が多いか。
あの会社より規模が大きいか。
同期より早く結果を出しているか。
一つの目標を達成しても、さらに成功しているように見える人が現れます。
外からの評価を基準にする限り、比較には終わりがありません。
一方、充足は他人と比べるものではありません。
カフェで本を読む時間に満ち足りる人もいれば、仲間と一緒に仕事をすることに満ち足りる人もいます。
大きな会社を作ることに充足を感じる人もいれば、一人で静かに仕事をすることに充足を感じる人もいます。
どちらが正しいというものではありません。
大切なのは、自分がどのような時間に満ち足りる人間なのかを、自分で知っていることだと思います。
自分が充足する時間を、後回しにしない
以前の私は、まず仕事で成功し、その先に幸せや充足があると思っていました。
- もっと売上が増えたら。
- もっと会社が成長したら。
- もっと周囲から認められたら。
そこまで到達すれば、自分も満ち足りるのではないかと考えていました。
けれども、今は順番が少し違うのではないかと思っています。
いつか成功した後に充足するのではなく、今の暮らしの中にある、すでに自分を満たしてくれる時間を大切にする。
そのうえで、仕事にも真剣に取り組む。
カフェで本を読む時間も、妻とランチをする時間も、子どもたちと過ごす時間も、バスケットボールをする時間も、仕事に成功した後にもらえるご褒美ではありません。
それらは、今の私の人生を作っている大切な時間です。
自分を満たしてくれる時間を削り続けて成功を目指すのではなく、その時間を守りながら仕事でも成果を出したい。
今の私は、そう考えています。
成功しているように見える人生よりも
私は今でも、仕事で成果を出したいと思っています。
お客様に喜んでいただきたいですし、よりよいサービスを作りたいですし、会社も安定して続けていきたいと思っています。
その気持ちは、以前と変わりません。
ただ、自分の人生を評価する基準は変わりました。
以前は、周囲からどのように見られているかによって、自分の価値を測っていました。
今は、自分が大切にしたい人や時間を大切にできているか、自分の内側が満ち足りているかを、以前よりも大切にしています。
外から成功しているように見える人生と、自分が充足している人生。
もし、どちらを大切にしたいかと聞かれたら、今の私は後者を選びます。
誰かから成功者だと思われることよりも、自分自身が「今日もいい時間を過ごせた」と感じられること。
私は、成功しているように見られることよりも、充足していたいのだと思います。





