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本「ステイスモール」書評・レビュー|小さな会社が成功する戦略とは?

大林のおすすめ本
本「ステイスモール」書評・レビュー|小さな会社が成功する戦略とは?

あなたは「成功」と聞いて、どのようなイメージを思い浮かべますか?

  • 「事務所を大きくする」
  • 「多くの従業員を抱える」
  • 「売上を右肩上がりに上げ続ける」

など、一般的には規模の大きさが成功の基準とされることが多いかもしれません。

しかし、私自身は一度会社を大きくしようとして失敗を経験しました。
その時に感じたのは、「規模を追い求めることが、必ずしも幸福や満足につながらない」ということです。

そんな私が出会った、運命の1冊。
それがポール・ジャルヴィス著の『ステイ・スモール 会社は「小さい」ほどうまくいく』です。

この本には、規模を追わず、小さくても豊かに生きるビジネスの魅力が詰まっています。
そして、この考え方は士業の先生方はもちろん、私のような小さな会社の社長さんや、個人事業主、フリーランスの方々にも、ぜひお伝えしたい内容です。

大林こうすけ
ここでは、当社スタッフの小倉杏奈との対話もはさみながら、この本の魅力をお伝えしていきたいと思います。

ステイスモールとは?本の概要・要約

小倉杏奈
大林社長、『ステイ・スモール』って、「小さくあることが戦略になる」って話ですよね?

正直、最初に読んだとき、ちょっと逆説的すぎてびっくりしました。

大林こうすけ
だよね。
でも、この本を読んで「会社を大きくすることが必ずしも正解じゃない」って、はっきりと言葉にしてくれてるのがすごく救われた感じがしたんだ。

小さな会社の社長って、どうしても「もっと拡大しなきゃ」って焦りが出ちゃうけど、この本は真逆の視点を与えてくれる。

小倉杏奈
確かに、焦りや不安に流されて拡大しても、それが本当に自分の望む働き方かって、わからなくなりますもんね。

読んでて「ホッとした」って気持ち、すごくわかります。

『ステイ・スモール │ 会社は「小さい」ほどうまくいく』は、起業家:ポール・ジャルヴィスによって書かれた、「あえて会社を大きくしない」という選択を肯定する一冊です。
規模を拡大(スケール)させることがビジネスの成功、とされてきた常識に対して、本書は「小さくあること」の価値を説いています。

ステイスモールとは、事業を成長させるのではなく、「最小限の規模で、最大限の満足と安定を得る」というスタイル。

著者のポール・ジャルヴィスは、こういう働き方(在り方)を「カンパニー・オブ・ワン(お金と幸せ・自由を両立させる働き方)」と読んでいます。

これは、士業はもちろん、小さな会社の社長(私もです)や、個人事業主、フリーランスの方にとっても、実践的な内容になっています。

本書の要点は以下のような内容です:

この本の要点(一部抜粋)

  • 拡大を目指すほど、ビジネスは「獣」や「餓鬼」のように際限なく食欲を求めてくる。大きくすることで自由や本質が失われることがある。
  • だからこそ、“最初から大きくしすぎず、今あるリソースで始めてみる”というアプローチが重要。
  • 成功の定義を「より多くの人に売る」から「見る目がある人に届ける」に変える。
  • 情熱を追い求めるのではなく、問題解決に集中することで情熱は後からついてくる。情熱は熟練の副産物である。
  • 「どんな生活を送りたいか」を起点にして、ビジネスモデルを逆算する。
  • スキルや専門性と同じくらい、個性や価値観こそが差別化の鍵となる。
  • 利益は見込みではなく「実際の利益」に基づいて意思決定をする。
  • 続けるべきか迷った時は、「この行動(施策・ビジネスなど)を、もう一度最初からやりたいと思えるか?」を問い直す。

こうして本書は、自分らしく働きながら、安定した利益を出し続けるための「戦略としての小ささ」を丁寧に解説しています。

「大きくすること=正義」とされがちなビジネス界で、あえて“ステイスモール”を選ぶという発想は、多くの読者にとって新鮮であり、同時にどこかホッとできる安心感をもたらしてくれます。

ステイスモールの書評・レビュー │ 私のお気に入りのポイント3選

1. 規模の拡大は、獣(けだもの)になる

ビジネスを大きくすることに執着すると、それはまるで「獣(けだもの)」のように、次から次へとさらなる利益や規模を求める悪循環に陥ります。
そしていつか、自分自身が獣に喰らい尽くされてしまう。

著者はこれを「獣の腹を満たすために、ビジネスの本質を失う」と表現しています。

私自身も、会社を無理に拡大しようとして、自由を失った経験があります。

その頃は、売上目標がノルマのように感じられ、いつも追いかけられているように感じていました。
せっかく受注しても、そのお客様に集中できず、また次のお客様に目を向けるような、そんな仕事の仕方を申し訳なく思う日々…。
家に帰っても、仕事のことが頭から離れず、家族との時間も楽しめなくなっている自分がいました。

そこから、目標や働き方を見直し、今は楽しく自由に仕事ができるようになりました。
持続可能かつ十分な売上を確保しつつ、余裕のある経営ができています。

士業の先生方も、無理に大きな事務所を目指すのではなく、自分が満足できる規模を見極めて、幸せに働いてほしい。
強くそう思います。

小倉杏奈
でも大林社長、規模を大きくしたほうが、より多くのお客様に喜んでもらえるんじゃないですか?
大林こうすけ
それも一理あるよ。

でも、規模を無理に広げすぎると、自分の大切にしたい価値やお客様への丁寧な対応が薄れてしまうこともあるんだ。

小倉杏奈
たしかに…。獣の腹を満たすために、本質を見失うってことですね。
大林こうすけ
そういうこと。

士業の先生方も、自分にとって無理のない規模を選ぶことで、より良いサービスを提供しながら、心の余裕も持てるんだと思うよ。

小倉杏奈
なるほど…。それが結果的にお客様にも先生自身にも幸せをもたらすんですね。
大林こうすけ
そう。まずは、自分が大切にしたい働き方や価値観を見極めることが何より大事なんだ。

2. 「見る目がある人に広げる」という戦略

『ステイ・スモール』では、「できる限り多くの人」にアピールするよりも、本当に価値を感じてくれる「見る目がある人」に情報を届けるべきだと説かれています。

士業においても、業務選定がこの考え方に当てはまります。
需要があり、得意で、顧客にとって価値の高い業務に特化することで、他事務所と差別化できます。

例えば、入管業務に特化したホームページを作り、その分野(ビザ)を必要とする顧客の心に響くメッセージを届けられれば、競合がいても集客できます。

小倉杏奈
でも大林社長、たくさんの人に広げるほうが効果が出そうじゃないですか?
大林こうすけ
確かにそう思いがちだけど、本当に響くのは“見る目がある人”なんだよ。

何でも屋さんは、選ばれない。
士業をさがしている人は、その分野の専門家を探しているんだ。

小倉杏奈
なるほど。広く浅くより、狭く深くってことですね。

3. 個性を活かすことが最大の武器

仕事の世界では「プロ意識」の名のもとに個性が抑えられることが多いものです。
カンパニー・オブ・ワンにおいては、個性こそが競争力になります。

士業でも同じです。

プロフィールにプライベートな情報や「なぜその業務に特化しているのか?」というストーリーを入れることで、他にはない「あなたらしさ」を伝えることができます。
これにより、顧客との信頼関係が強まり、選ばれる士業になることができます。

実際のビジネスへの応用例

私自身、この本の考え方を参考にし、少数精鋭で運営するスタイルに切り替えました。

また、士業の先生方にも「特化型ホームページ」の制作を提案しています。
これにより、自分らしく働きながら、安定して集客できるようになります。

例えば、特化型ホームページに「事務所の強み」はもちろん、「お客様の声」もしっかりと掲載する。
これにより、お客様に「あ、この声は、私の状況に似ている。この先生に相談すれば、私の悩みも解決できるかもしれない!」と感じてもらえるようになります。
つまり、「”見る目がある人”の声が、”見る目がある人”を惹きつけてくれる」ということです。

さらに、プロフィールページにはプライベートなエピソードも取り入れ、「この先生なら安心できる」と思ってもらえるように工夫することをお勧めします。

小倉杏奈
私も、当社のホームページの、大林社長のプロフィールの部分、読んでて親近感湧きましたよ。
大林こうすけ
ありがとう!プロフィールって本当に大事なんだ。

「人が商品」とも言える士業だからこそ、信頼感や安心感、親近感がないと、選ばれなくなってしまうんだよね

小倉杏奈
私も『なぜこの業務に特化しているのか』をしっかり伝えたほうが良い、って学びました。

ステイスモールの評判・読者の感想

Amazonレビューまとめ

『ステイ・スモール』には、Amazonで多数の★4~5の高評価レビューが寄せられており、以下のような声が目立ちました。

★5レビューからの抜粋

「スモール」という考え方が起業前の勘違いを正してくれる ビジネス構築がすべて整ってから始めようとしていたが、「小さく始めてよい」と教えてくれた。
「小規模で成功する」という考えが新しい戦略として参考になる 急成長ではなく、小さなチーム・少ないリソースでのやり方に具体性がある。
個人事業主にとって非常に刺激的な内容 自分のような一人社長(小さな会社)にも共感でき、実際に役立つ内容が多かった。

★4レビューからの抜粋

「小ささ」によるビジネスの自由・柔軟性が印象的 拡大に疑問を持つ人には、新しい視点として深く刺さる内容。
現実的なアドバイスよりも、理論的な内容が多い点は注意 実践ステップがもう少し具体的なら、なお良かった、という意見もあり。

星3以下の評価は少数ながらありましたが、レビュー本文(具体的な記述)は投稿されていませんでした。

そのため、ネガティブな内容の詳細は確認できませんでした。


このように、小さく始めたい個人事業主や、会社の拡大に疑問を持っている方々から強い共感を得ているのが本書『ステイ・スモール』の特徴です。

「会社は大きくすべき」という常識に違和感を持っている方にとって、本書のレビューはまさに背中を押してくれる内容ばかりです。

X(旧Twitter)レビューまとめ

また、X(旧Twitter)を調べたところ、以下のようなレビューが見当たりました。

全体的に、「とても参考になった」といった、好意的な内容が多かったです。

当社クライアントからの声

この『ステイ・スモール』をすでにお読みいただいた、当社クライアントの感想・レビューを一部ご紹介します。

大林さんがお勧めしていた【ステイ・スモール 会社は「小さい」ほどうまくいく】を読みました。

私が目指しているものはまさに「カンパニーオブワン」そのものでした。
既にカンパニーオブワンを実行していることにも気が付きました。
びっくりするくらい共感しかなくて、一気に読み終えました。

この本を読んで、自分の道がはっきり見えたような気がしています。

~税理士:M.O先生~

今回のご縁を通じて、開業に向けた不安等を跳ねのけるべく共に伴走いただければ幸いです。

大林様がお勧めされていた「STAY SMALL」の本を購入後一日数ページずつ読んでおります。

この本は、私の知らない世界観が記載されており、読み進めるたびに「気づき」を与えてくれています。

~行政書士:D.K先生~

【実体験】年商10億を諦めてステイスモールしたら、幸せだった話

「大きくすることで、自由を失う」という、著者の主張。

これは数年前、拡大思考にとらわれていた私にとって、非常にリアルに感じられました。

小倉杏奈
社長、この考え方って、社長自身の体験とも重なったりしてるんですか?
大林こうすけ
うん。実は昔、社員を増やして年商10億円の会社を目指したこともあった。

でもその結果、自由がなくなって、精神的に苦しくなってしまってね…。

その経験を通して、「小さく自由に働く」という価値観に切り替えていったんだ。

小倉杏奈
わあ…リアルですね。
それ、もっと聞きたいです!
大林こうすけ
以下の私のnoteにも、その時のことを書いているから、良かったら読んでみてね。

【実体験】年商10億を諦めてステイスモールしたら、幸せだった話

ステイスモールと他の本との違いは?

『ステイ・スモール』が提唱する、「会社をあえて大きくしない」戦略。
これは一見すると逆説的ですが、実は同じような考え方を持つ本は、他にもあります。

ここでは、ビジネスや働き方に新たな視点を与えてくれる3冊と比較しながら、『ステイスモール』のユニークな立ち位置を整理してみましょう。

『エッセンシャル思考』との違い|やることを減らす“思考”と、会社を小さく保つ“戦略”

『エッセンシャル思考』(グレッグ・マキューン著)は、「より少なく、しかしより良く」というモットーで、仕事や生活において不要なことを手放し、本当に重要なことだけに集中する生き方を勧めています。

小倉杏奈
エッセンシャル思考って、“やることを減らす”っていうのがテーマでしたよね。

まるで断捨離のビジネス版みたいな。

大林こうすけ
まさに。
『ステイ・スモール』も本質的には似ていて、スモールに保つこと=“自由と質”の確保なんだよね。

ただ、エッセンシャル思考は「やることの選別」が中心なのに対して、ステイ・スモールは「組織そのもののサイズ」を戦略的に小さく保つ考え方なんだ。

実際、私自身もSNSを手放し、ブログとYouTubeに集中するようになったことで、明らかに成果が安定し、日々の満足度も上がりました。

『マーケティングZEN』との違い|自己超越とサステナブルな経営への視点

『マーケティングZEN』は、近年の“成長の限界”を見据えたマーケティング戦略を提示しています。

売上至上主義に警鐘を鳴らし、「適切なサイズ」「持続可能性」をキーワードに、企業や個人が“本質”に立ち返るよう促している本です。

小倉杏奈
この本の中に、「ビジネスには適切なサイズが存在する。これを持続可能な”魔法のゾーン”と呼ぶ」ってありましたよね。

あの言葉、なんか印象に残ってます。

大林こうすけ
そう、“ちょうどいいサイズ”を超えると、会社って急に重たくなるんだよね。

『ステイ・スモール』もまさにそこを突いてて、「拡大=獣」っていう表現も衝撃的だった。

売上や数字だけを追うと、自分の心もビジネスの軸もすり減っていく。

『マーケティングZEN』は“禅”の思想から企業活動を見直していて、
『ステイ・スモール』の実務的なアプローチとは少し方向性が違うものの、
「静かで深い経営」という価値観では非常に近い一冊です。

『小さなチーム、大きな仕事』との違い|少人数でも成果を出す組織の技術

『小さなチーム、大きな仕事』(ジェイソン・フリード、デイビッド・ハイネマイヤー・ハンソン著)は、最小限の人員でも高品質の仕事をするための方法論をまとめた一冊です。

小倉杏奈
サンドイッチ屋さんの話、面白かったですよね!

「売り切れたら閉店」
「パンが美味しくなければ、少しばかり余分にサンドイッチを売っても意味はありません。少しのお金は、自慢できない食べ物を得ることの埋め合わせにはなりません」

この潔さがかっこいいというか…。

大林こうすけ
あれは“集中”の象徴だよね。
『ステイ・スモール』でも、「拡大すること=善ではない」って価値観が貫かれてる。

どちらも“自分の強みだけに集中することが成功を生む”という点で共通してるね。

両者の違いは、
『小さなチーム、大きな仕事』が「チームの設計論」に近いのに対して、
『ステイ・スモール』は「ビジネスモデルの哲学」まで踏み込んでいる点にあります。

「小ささ」に価値を見出す4冊、それぞれの役割

この4冊の立ち位置を整理すると、以下のようになります。

主なテーマ アプローチ 私の印象
ステイ・スモール 小さく保つことを戦略に ビジネスモデル全体における“拡大しない”選択 経営者の視点から共感、自由が増す考え方
エッセンシャル思考 本質だけに集中する 行動と意思決定を削ぎ落とす“思考術” 「何をすべきか?」という、行動レベルの話なので、分かりやすく実践しやすい
マーケティングZEN 持続可能性と適正サイズ マーケティング戦略と価値観(禅のシンプル思考)の融合 自分軸の大切さを再確認できた
小さなチーム、大きな仕事 小人数で高品質を目指す チーム設計と、仕事(プロジェクト)の進め方の工夫 フリーランスや少数精鋭体制と相性◎
小倉杏奈
なんか、こうして比べてみると“小ささ”にもいろんな切り口があるんですね。
大林こうすけ
本当にそうだね。
小さいからこそできること、小さいからこそ得られる自由や満足。

そういう価値を改めて信じられる4冊だと思うよ。

まとめ

最後に、こうお尋ねしたいと思います。

「あなたにとって、十分な成功とは何ですか?」
「あなたにとって、幸せな働き方とは何ですか?」

この問いに向き合うことで、きっと新たな気づきがあるはずです。
『ステイ・スモール』はそのヒントをたくさん教えてくれる一冊です。

ぜひ手に取って、あなた自身の理想の働き方を考えるきっかけにしてみてください。

あなたが自分らしく成功し、お金・自由・幸せを手に入れられることを、心から応援しています。

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この記事を書いた人

株式会社ミリオンバリュー代表士業専門Web集客コンサルタント大林 亨輔
累計500以上の士業事務所のWEB集客をサポートしてきた、士業専門Web集客コンサルタント。

船井総研出身の父の背中を見て育ち、22歳の時に独立起業。
士業業界のホームページ制作・SEO・PPCといった集客サポートを行い、独自の【士業専門3ステップ集客ノウハウ】を確立。

全国各地でセミナーも行い、ノウハウの普及に務めている。

ディズニーとスターバックスが大好き。
「息子3人の食費がすごいので、仕事頑張ります」
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