8/5(土)に、グループコンサルティングを開催しました。
このグループコンサルティングの中で、参加者にご相談頂いた以下のポイントについて、この記事でまとめます。
- ホームページからの集客を増やすには、どうすればいいか?
- 自分の強みが分からない…
- 他事務所と差別化するには?
- サービス単価をアップさせる方法は?
上記の中で、一つでもあなたの悩みと重なるものがあれば、この記事は必見です。
(1)HP集客だけに囚われるな!上手くいっている部分を伸ばそう
まず一つ目のポイントは、「ホームページ集客だけに囚われてはいけない」というものです。
Web集客コンサルティングを行っている私がこんなことを言うのもアレですが、集客方法というのは、ホームページだけではありません。
極論すれば、ホームページ集客が上手くいかなくても、他で集客できているなら、それで良いのです。
ここで大事なのが「上手くいっている部分を伸ばす」という意識です。
集客方法で言えば、以下のように、考えられる方法はたくさんあります。
- ホームページを作って、SEOやPPC(リスティング広告)で集客する
- 紹介を獲得する
- ブログ記事で信頼してもらって問合せてもらう
- セミナーで関係性を築いて、個別相談につなげる
- Facebookで親しくなって相談してもらう
このように、数ある集客方法のうち、今上手くいっているものがあるなら、それを伸ばすのが一番費用対効果が高くなります。
ホームページだけに頼る必要はないのです。
(例)紹介をもっと増やしたいなら
例えば、現状の集客ルートを分析してみた結果、「紹介から仕事になることが一番多い」と分かったとします。
であれば、まずは「紹介を増やす」のが、売上アップの一番の近道です。
紹介を増やすコツは色々ありますが、主なポイントは以下の2つです。
(1)紹介を、積極的に依頼する
実は、紹介が増えない多くの理由は、「あなたが紹介をちゃんと依頼していないから」です。
- 紹介をお願いするのは、なんだか気が引ける…
- お客様に、”紹介して下さい”なんてお願いしたら、嫌な気持ちをさせてしまうのではないか?
自分で勝手に、上記のような「紹介を貰うのは難しい」という理由を考えて、紹介依頼を積極的にしていないと、紹介は増えないのです。
そして、紹介を依頼する時には、コツがあります。
それは、「行動を指定する」ということです。
どういうことか?と言いますと…
「行動指定」が、紹介を巻き起こす!
紹介を依頼する時に、「ぜひ紹介して下さい」とだけお願いしても、紹介は増えません。
なぜなら、その人は、「紹介して下さい、って言われても、どんな人を紹介すれば良いんだろう?」と迷ってしまうからです。
そこで重要なのが、「行動指定」です。
行動指定とは、「身の回りに、こういう状況の人がいたら、私のこの紹介カードを渡してあげて下さい」のように、「いつ」「何をしてほしいか?」を明確に伝えてあげることを指します。
人間は、「こうしてください」とはっきり指定してもらった方が動きやすいのです。
例えば、相続手続きの紹介を増やしたいなら。
「身の回りで、最近、身内の方がお亡くなりになった方がいたら、私のこの紹介カードを渡してあげて下さい」と伝えてあげれば良いのです。
この時に重要なのが、「誰が見ても、紹介すべきタイミングが分かるように、行動指定する」ということです。
先ほどの相続手続きの紹介依頼の例で言うと、「周りで相続で悩んでいる方がいたら、紹介して下さい」と伝えてあげても、実はダメなのです。
「相続で悩んでいるかどうか?」は、周りの人が見ても分からないからです。
そうではなく、「最近、身内の方がお亡くなりになった方がいたら~」のように、誰が見ても分かる紹介のタイミングを伝えてあげましょう。
(2)紹介特性を見極めよう
人間には、「紹介してくれやすい人」と「まったく紹介してくれない人」がいます。
この”紹介してくれやすさ”のことを、紹介特性と呼びます。
簡単に言えば、紹介特性が高い人(よく紹介してくれる人)にしっかりアプローチすれば、たくさん紹介してもらえる、ということです。
では、紹介特性が高い人とは、どういう人なのか?
一番見分けやすいポイントは、「過去に一度でも紹介してくれた人」です。
今までに、一度でも紹介してくれた人は、紹介特性が高い人であると言えます。
なので、その人に集中的に紹介依頼をすれば、紹介が増えやすくなります。
このように、「紹介を増やす」というのも、立派な集客方法の一つなのです。
ホームページだけに固執せず、「今上手くいっている部分を伸ばす」という意識を、常に持っていてくださいね。
(2)ホームページからの問合せを増やすには?
次に、「ホームページからの問合せを増やす」ためのコツをご紹介します。
ホームページから集客するには、ズバリ「既存客の共通点に着目する」ことが重要になります。
具体的に説明しますね。
既存客の「プロフィール」の共通点を探しても、意味はない…
既存客の共通点を見つけましょう、と言うと、多くの人は、「性別」「年齢」「業種」など、その人のプロフィールに着目します。
確かに、顧客のプロフィールの共通点を見つけるのも、一つの方法です。
しかし、プロフィールはバラバラであることも多く、共通点を見つけるのは難しかったりします。
実は、ここで着目したいのは、「プロフィールの共通点」ではなく、「どんなルートを経由して問合せに至ったか?」の共通点なのです。
どういうことか?
分かりやすく解説します。
(1)ホームページから問合せしてきた人が、何を見てきたのか?
一つ目は、「ホームページから問合せしてきた人が、何を見てきたのか?」の共通点を見つける、というものです。
例えば、「友達がFacebookで、●●事務所さんのサービスが良かった!って投稿していたのを見て、問合せました」というお客様が多くいたとしましょう。
であれば、Facebookで紹介してくれた人のお客様の声を頂いて、それをホームページに載せておく、という対策は、高い効果を発揮します。
また、「●●のページに載っていた取材記事を見て、興味を持ったので、問合せました」というお客様がいたとしましょう。
であれば、取材された旨をホームページに目立つように載せれば、それを見た人が信頼してくれて、問合せが増える、という予測ができますよね。
このように、「問合せしてきた人が、何を見てきたのか?」を分析し、それをホームページに反映させることで、集客できるようになるのです。
(2)どんなルートで問合せて来たのか?
「どんなルートで問合せしてきたのか?」の共通点を見つけるのも、大事なポイントです。
例えば、「離婚相談 新宿 女性」で検索してきたお客様が多くいたとしましょう。
であれば、その検索キーワードからのアクセスアップを強化すれば、集客数が増えることが期待できますよね。
「離婚相談 新宿 女性」でPPC(リスティング広告)を出したり、SEO対策を行ったりすればいい、ということです。
このように、「ホームページから問合せしてきた人が、何を見てきたのか?」「どんなルートで問合せて来たのか?」の共通点を見つけることで、さらなる集客を目指すことができます。
ちなみに、これらを分析するには、お客様アンケートを活用するのが効果的です。
アンケートで、「何を見て、当事務所に興味を持ちましたか?」「何がきっかけで、当事務所を知りましたか?」などの項目を聞いてあげれば、分析することができます。
こういったお客様アンケートを活用することをお勧めします。
(3)自分の強み・魅力を明確にするには?
「自分の強みが分からない…」
「独立開業したばかりなので、実績もないし、強みもない…」
こういったお悩みをよく聞きます。
自分のことは、意外と自分では分からないことが多いものです。
あなたも、「あなたの強みは何ですか?」と聞かれても、なかなか即答できないのではないでしょうか。
しかし、強みを見つけるのは、実は簡単な方法があるのです。
それは何か?と言いますと…
実は、強みは自分の中にはない!
断言します。
実は、「強みというのは、自分の中にあるものではない!」のです。
もっと正確に言うなら、「自分で思っている強みと、お客様から見た時の強みは、大きく異なる」ということです。
分かりやすいように、私が以前コンサルティングした、とある法律事務所の事例をご紹介したいと思います。
とある法律事務所の事例です。
その法律事務所では、離婚相談をメインで扱っていました。
その事務所の代表弁護士Aさんは、自分自身の強みを「実績の多さ」だと思っていました。
確かに、周りの事務所と比較しても、負けないくらいの実績数があったのです。
ホームページでも、実績数の多さを謳っていました。
しかし、周辺のライバル事務所に押されて、集客が伸び悩んできてしまったのです。
そこで、これまでのお客様にアンケートを取ってみたところ、意外なことが分かったのです。
なんと、アンケート結果では、「この法律事務所が、雑居ビルの中にあったから」と書かれていたのです。
Aさんは、実績数が強みだと思っていましたが、実績数に惹かれて来所されたお客様は、ごく一部に過ぎなかったのです。
では、なぜ「雑居ビルにある」と、選ばれる理由になるのか?
よくよくお客様にヒアリングしてみると、「相談に来たことがバレにくい」という理由があったのです。
この地域のライバル事務所は、その建物1件が法律事務所、という作りになっていました。
一方、このAさんの法律事務所は、雑居ビルの3階に入っていたのです。
図にすると、以下のようなイメージです。
雑居ビルの中のワンフロアであれば、雑居ビルに出入りしても、法律事務所に行ったかどうか?はバレません。
「美容室に行っていたのよ」など、言い訳ができるからです。
しかし、1軒屋の法律事務所だと、そこを出入りしていたら、すぐにバレてしまいます。
離婚相談に来た人からしたら、ママ友に「あらやだ、鈴木さんたら、弁護士さんに相談しに行ってるんですって。離婚かしら?(ヒソヒソ)」のように、バレてしまうのは絶対に割けたいのです。
この、「雑居ビルだからバレにくい」という強みをホームページで打ち出したところ、問合せが増えたのです。
以上の事例でも分かるように、えてして、「自分が思っている強み」と「お客様が惹かれている強み」は違うものなのです。
このように、自分の強みを探す時にも、お客様アンケートは効果的なのです、
例えば、以下のような項目を入れると良いでしょう。
こういったアンケートを元に、強みを見つけることをお勧めします。
(4)ライバル事務所と差別化するには?
「士業は、サービスその物で違いを出しづらい…」
これは、まったくその通りです。
しかし、だからと言って、他と差別化できないわけではありません。
どうすればいいか?解説します。
Why(ホワイ)から始めよ!
ここで参考になるのが、「Why(ホワイ)から始めよ!」という本です。
詳細は、上記の書籍を読んで頂ければと思いますので、ここではポイントだけ絞ってお伝えします。
WhatやHowに固執せずに、Whyを明確にしよう
この本の中では、「What」「How」「Why」という考え方が出てきます。
それぞれ、以下のようなイメージです。
- What:何を売るか?(商品やサービスそのものの話)
- How:どうやって売るか?(会社の価値観や、マーケティング手法の話)
- Why:なぜ売るか?(会社の存在意義、自分自身の存在意義の話)
多くの場合、人間は「What(何を売るか?)」から考え始めます。
士業で言えば、「相続手続きサービスを売ろう」「顧問契約を獲得しよう」のような感じです。
図にすると、以下のような感じです。
しかし、多くの場合、Whatそのものでは、差別化が難しいものです。
革新的な技術力を持っているならまだしも、多くの場合、他にも同じようなことをやっているライバルが存在するからです。
また、「How(どのように売るか?)」も、真似されやすいものです。
そこで大事なのが、「Why(なぜ売るか?)」という視点です。
言ってみれば、自分自身や事務所の存在意義は何か?という視点です。
Whyを明確にして、それをHowやWhatの順番で具現化していく、という流れが、ライバルとの差を生み出すのです。
上手くいっている会社は「Why」が強い
この本の中でWhyの成功事例として紹介されているのが、Apple(アップル)です。
(士業事務所とは異なる大企業の事例ですが、根本の考え方は非常に参考になります)
創業者のスティーブ・ジョブズは、アップルのWhyを「Think Different(他と違うことをする)」と定義しています。
その上で、Macといったパソコンや、iPhoneといったスマートフォン、iPodという音楽プレイヤー、iTunesというサービスまでを生み出してきました。
これらの商品は、一見、関連性がありません。
しかし、「Think Different(他と違うことをする)」をいうWhyを具現化した商品という意味では、すべてが統一されているのです。
だからこそ、世界中に熱狂的なファンが産まれ、業績も右肩上がり、という訳です。
このように、今後はますます、Whatで差別化するのが難しくなってきます。
しかし、Whyで差別化できれば、真似されることもなくなります。
Whyは、その人その事務所の”存在意義そのもの”なので、表面的な言葉だけ真似しても、本質は真似できないからです。
ぜひあなたも、ご自身のWhy(存在意義)を考えてみてくださいね。
(5)サービス単価をアップさせるには?
「高単価のサービスを販売したい」
「既存客の客単価をアップさせたい」
こういったサービス単価アップのポイントについて解説します。
ポイントはたくさんありますが、主なものは以下の2つです。
(1)今いる顧客に追加提案をし、高単価にする
一つ目は、「今いる顧客を高単価にする」という方法です。
マーケティングの大家でもある、フィリップ・コトラー氏の名言にも、こんなものがあります。
【1:5の法則】
新規客に販売するためのコストは、既存客に販売するためのコストの、5倍かかる
つまり、「既存客への追加提案は、新規客を獲得するよりも、5倍効率がいい」ということです。
そのため最初は、高単価の新規客獲得を目指すのではなく、既存客の客単価アップを目指したほうが、効率がいいのです。
ただ、闇雲に追加提案をしても、受け入れられる可能性は低くなります。
そこで活躍するのが、またもや”お客様アンケート”です、
既存のお客様に、以下のようなアンケートを取ってみましょう。
こういったアンケートを取って、既存客の悩みや要望を吸い上げて、それを追加提案すればいいのです。
こうすれば、既存客に受け入れられる可能性も飛躍的に高まります。
(2)高単価の既存客の共通点を見極める
「既存客の共通点を見つける」というのは、高単価化の時にも役立ちます。
ここで分析したいのが、以下の2つです。
高単価客が入ってきた「集客ルート」は何か?
高単価の既存客が、どういうルートを経由して、お客様になってくれたのか?
これを分析することは、大きな価値があります。
高単価客の集客ルートが分かれば、そこを強化すれば、同じように高単価客が来てくれる可能性が高いからです。
ここでも、先ほど出てきたアンケート事例が役立ちます。
こういったアンケートを使って、集客ルートを見極め、そこを強化しましょう。
高単価客が抱えていた「悩み」は何か?
高単価客は、低単価の顧客とは違う悩みを抱えていることが多いものです。
そこで、「依頼前の悩み」のアンケートを取ることをお勧めします。
依頼前の悩みや期待が分かれば、例えばホームページに「その悩みを解決できます!」と書けば、高単価客の反応がアップすることが期待できますよね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
集客方法から強み発見、差別化、高単価化など、内容は多岐に渡っていますが、考え方のポイントは変わりません。
- (考え方:1)今上手くいっている部分を伸ばす
- (考え方:2)既存客の共通点に着目する(集客ルート、選ばれた決め手、検索キーワード、依頼前の悩みなど)
- (考え方:3)顧客視点を意識する(強みは顧客が決める)
結局、「今来てくれている既存客を分析し、アンケートを取って、それを元に改善していこう」ということです。
「きっと、顧客はこういうことを望んでいるだろう」「こういう悩みを抱えているだろう」のように、売り手目線の予想は、多くの場合、外れます。
「顧客の意見を聞く」というのは、面倒に感じられるかもしれませんが、結果的に一番の近道になります。
ぜひ実践して頂ければ幸いです。
編集後記:グループコンサルティングを開催して
今回、グループコンサルティングを開催して、参加者様の悩みを解決できたこと、とても嬉しく思います。
以下に、参加者様に頂いたアンケートを紹介させて頂きますね。
参加者アンケートのご紹介
グループコンサルティングの魅力
グループコンサルティングは、「複数の人が一緒に参加できる」というのが、1対1のコンサルティングと大きく違う部分になります。
(以下、グループコンサルティング当日の様子です)
複数の方が同時に参加できることで、以下のような相乗効果が生まれるのです。
- 他の参加者の実践内容を参考にできる
- 他の人の悩みを聞いて、「あ、自分もそれ解決したい!」と、自分が気付いていなかった課題に気付ける
- 他の人のコンサル内容を聞いて、「あ、それ自分も使える!」と取り入れられる
- 参加者同士でもアドバイスし合える
このように、グループコンサルティングならではの相乗効果があります。
今回のグループコンサルティングでも、こういった相乗効果が会場でどんどん生まれて、私もとても嬉しく思っています。
今後も、時期を見て、グループコンサルティングを開催していければと思います。
ご参加頂いた皆さん、本当にありがとうございました!
皆さんの実践の成功をお祈りするとともに、実践報告を楽しみにしています。