先日、FP(ファイナンシャル・プランナー)として活躍されている、株式会社BLANCの宮川真由美さんにお会いしてきました。
(上の写真:左側の女性です)
真由美さんは、ニュージーランドのプライベート・バンクを、日本向けに紹介(プロデュース)するお仕事もされています。
いわば、「プライベート・バンクからも認められた、お金のプロ」です。
そんな真由美さんに、お金との付き合い方についてインタビューさせて頂きました。
「お金の不安を解消したい」
「お金を貯めたい・増やしたい」
「お金を稼ぎたい」
と思われている方には、ぜひ読んで頂きたい内容です。
お金に関する、よくある失敗×3
(失敗1)自分の現状を把握できていない
例えば、住宅ローン。
多くの人は「いくら残金があるのか?」「何%の金利で返しているのか?」すら、把握できていなかったりします。
この話を聞いて、確かに、私自身も、「自分のお金の現状把握」ができていないなぁ、と痛感しました。
(失敗2)世の中の情報に踊らされてしまう
先ほどの(誤解1)とも関連しますが、現状把握ができていないからこそ、漠然と不安になってしまうのです。
漠然と不安になると、何が起こるか?
世の中の情報に踊らされてしまうのです。
例えば、「老後には、一般的に、●●万円のお金が必要です!」などと言われると、急に不安になり、貯金しなきゃ!と焦り始めてしまったり。
しかし、老後に必要な金額だって、人それぞれで違うものです。
- 将来、どんな生活をしたいのか?
- 退職金はいくらあるのか?
などを全部考えた上で、その人に必要な額があればいい、とも言えます。
(失敗3)テクニックから入ってしまう
これまでに、「使い切れないほどのお金があるのに、不幸な人」をたくさん見てきました。
「お金を貯める・増やす」といった話が出ると、多くの人が思い浮かべるのが、投資信託や株式投資、FXなどの投資でしょう。
最近は、海外投資のセミナーが盛んに開催されていたり、ビットコインなども話題になっていますよね。
確かに、こういったテクニックを磨けば、お金は増えるかもしれません。
しかし、それでも結局、お金の不安は消えないのです。
「自分の人生には、いくらのお金が必要なのか?」が分かっていなければ、いくらお金を貯めても不安なままなのです。
お金の不安を解消する、3ステップ
(Step1)まず現状把握!見えないお化けを見える化しよう
例えば、ローンがいくらあるのか?
資産はいくらあるのか?
といったことですね。
しかし、例えば車だって、1万円札だって、全部資産なんです。
これらの現状を把握することが、お金を考える第一歩なんです。
日本には、「お金のことを話すのはちょっと」のような雰囲気があります。
- とりあえず、今はなんとかなっているし…
- お金について話すって、なんだか、ガメつい感じがする…
こういった雰囲気がありますが、これだとなかなか前に勧めません。
この現状把握は、つまり「見えないお化けを見える化することなんだな」と感じました。
子供の頃、押し入れにお化けがいるんじゃないか?と思って、怖がったりしますよね。
でも、実際に見てみると、そこにはお化けなんていない。
お金も、実際に見てみると、そこまで焦る状況じゃなかったりするものなのですね。
(Step2)人生で何をしたいのか?明確にする
これを私は、「生き方」と呼んでいます。
望む生き方をイメージして、そこから逆算するのが一番分かりやすいんです。
言ってみれば、これは「自分の人生の目標・夢を決めよう」とも言えます。
目標・夢と言っても、大それたものをイメージする必要はありません。
- 自分は、何を手に入れたいのか?
- どこに行ってみたいのか?
- どこに住みたいのか?
- どんな暮らしをしたいのか?
こういった、「自分がワクワクする将来像」を描くことが大事なんだ、とのこと。
これが大事だって思っています^^
お金の話をする時って、どちらかというと、ネガティブな感じになりがちではないでしょうか。
- 今月は、あとこれだけでやり繰りしなきゃいけない…
- 子供の学費、大丈夫かな…
- 家のローンって、ちゃんと返せるのかな…
こういった経験、あなたもあると思います。
そうではなく、お金は、「楽しい!ワクワクする!ことを実現するための手段」でしかありません。
「自分がワクワクする将来像」から逆算して、お金について話すと、楽しくなってくるのですね。
(Step3)いくら必要なのか?逆算して金額を出す
そうすると、意外と「あれ、自分の人生って、そんなにお金要らないんだ」となったりするんです。笑
必要な金額が分かったら、それをベースに考えて、投資したい人は投資すればいい。
貯金で十分賄えるなら、貯金していればいい。
すごく単純ですが、腑に落ちる話だなぁと感じました。
この話を聞いて、私はふと「財産を残して死ぬのって、なんだか後味悪いかも」と思うようになりました。
なんだか、レストランで注文しすぎて、出された料理を残しちゃった、みたいな。
そんな後味の悪さを感じたのです。
であれば、お金も、自分の適性量を把握して、スマートに付き合っていきたい。
そう感じた次第です。
私は、この3ステップの話を聞いて、「お金について考えることは、マラソンと似ているなぁ」と感じました。
マラソンも、スタートとゴールが決まっていなかったら、走り出せないですよね。
また、走る距離が分からなければ、どんなトレーニングをしていいのか?も分かりません。
つまり、マラソンで例えると、
- (Step1)まず、スタート地点を確認しましょう。
- (Step2)次に、ゴール地点を確認しましょう。
- (Step3)走る距離が分かったら、それに合うトレーニングをしましょう。
こんな感じなのかな、と思いました。
フルマラソンを走りたい人は、それなりのトレーニングが必要ですが、ジョギングを楽しみたいだけなら、大変なトレーニングは必要ないはず。
でも、世の中の情報は「皆がフルマラソンを走るべきだ!」のように、焦らせてきます。
世の中の情報に踊らされないためにも、「自分が走る距離は、これくらいのトレーニングが丁度いい」のように、自分の軸を持っておきたいですね。
私が「へぇ~」と思った、お金引き寄せマインド×5
(1)お金を「楽しみ」「ワクワク」とリンクさせる
「これをやりたい!」と思って貯めるお金は、言ってみれば「楽しみのかたまり」。
お金だって、楽しいところに集まってきたいんです。
人間もそうですが、不安そうにしている人のところには、近づきたくないですよね。
逆に、ワクワクして楽しそうなことをしている人には、自分から近づいて行きたくなるもの。
不安からスタートするのではなく、ワクワク(楽しみ)からスタートすることが、お金を引き寄せるのですね。
(2)支払う時に「ワクワクするか?」がポイント
真由美さんが言うのは、支払いにも「良い支払い」「悪い支払い」があるそうです。
ワクワクする支払いは、良い支払いです。
もし、モヤモヤした気持ちで買うなら、それはその人にとって必要ないもの。
悪い支払いです。
「お金を出す時に、自分がどう感じるか?」
その時その時に、自分の気持ちに敏感になることが大事だと感じています。
この「ワクワクする=良い支払い」というのは、私にはすごく分かりやすい感覚でした。
例えば、家族で行くディズニーランド。
これは私にとってワクワクすることなので、良い支払い。
それ以上のものが入ってくるように思います。
しかし、例えば、「皆が持っているから、自分も持っていたほうがいいかな」のような動機で買うものは、なんだかシックリこない。
つまり、これは私にとって、悪い支払い。
お金だって、シックリこないものを買うために支払われたら、それは嫌な気持ちになりますよね。笑
(3)急な支払いは「厄落とし」
でも、それは悪いことではなく、実は良いこと。
「厄落とし」のようなものなんです。
この話を聞いて、私は「お金は、水のようなものなんだな」と感じました。
水だって、いつまでも同じ場所に溜まっていたら、濁って腐って、飲めなくなります。
水は流れているからこそ、いつも綺麗な状態でいられるのです。
お金も、ずっと自分のところにとどめておくのではなく、積極的に流す。
ダムの放流みたいなものですね。
そうすると、また綺麗な流れがやってくる。
そう感じました。
(4)気持ちよく手放す
この言葉を聞いて、私は純粋に「その感覚、いいなぁ」と感じました。
一般的に、「お金を支払う=嫌なこと」と思いがちですよね。
(余談ですが、「お金を払う=痛い出費」という表現をすることがありますが、この「痛い」という表現は、日本以外の国にもたくさんあるそうです。それくらい、一般的には、「支払い=嫌なこと」と思われているのですね)
しかし、真由美さんは、このように話していました。
「子供の学費を払う」っていうのは、結局「子供の成長につながっている」ということですよね。
つまり、自分にとってすごく望ましいこと。
ありがたいことだと思うんです。
お金は、自分のものではなく、皆のものです。
それを、一時的に自分が保管しているだけのこと。
気持ちよく手放して、いい流れを作ると、お金が喜んで、また入ってくるんです。
この「いい流れを作る」というのは、素敵な感覚だと感じました。
(5)お金は、ちゃんと必要な量が入ってくる
過度に執着せずに、スマートに付き合いたいですね。
人間だって、「自分を牢屋に閉じ込めて、一歩も外に出そうとしない人」とは、友達になりたくないですよね。笑
「自分にしつこく執着してくる人」とも、友達になりたくないですよね。笑笑
良い意味で、執着しない。
ある意味、お金を「空気のようなもの」と捉えられるようになると良いのかな、と思います。
人間が生きていくために、空気は必要不可欠なものです。
しかし、「少しでも多くの空気を吸わなきゃ!」とか「一度吸ったこの空気、二度と手放すものか!」とか、思う人はいないですよね。
お金と、スマートに気持ちよく付き合っていきたいものですね。
まとめ:お金との関係は、人間関係と同じ
いかがでしたでしょうか。
私は、真由美さんのインタビューを通じて、「お金との関係は、人間関係と同じなんだな」と感じました。
- 人は、楽しい場所・ワクワクする場所に集まる
- 気持ちよく送り出せば、また戻ってきてくれる
- 自分を大切に扱ってくれる人のところに行きたい
友達の数だって、「多ければいい」というものではありません。
その人にあった、適切な友達がいて、適切な付き合い方がある。
そう感じました。
自分の身体を壊してでも、「お金を守らなきゃ」「資産を守らなきゃ」と執着してしまう。
これって、本末転倒だと思うんです。
お金は楽しいものです。
だって、自分の目標・夢を実現させてくれる手段なんですから。
ある意味、自分の目標・夢を応援してくれる、パートナーとも言えます。
お金と気持ちよく付き合える人が増えていったら、私もすごく嬉しいです^^
真由美さんは、お金を「大切な友人」のように語っていました。
話を聞いているだけでも「お金が大好き!」という気持ちが伝わってきました。
人間だって、「別に、あんたのことなんて、なんとも思ってないし…」なんていう態度をされたら、嫌ですよね。
そんな人のところに戻ってきたいとは、思わないでしょう。
逆に、「あなたのことが大好き!」という態度を見せてくれたら、何度でも会いたくなる。
お金にも感情があるんだなぁ、と感じます。
真由美さん、今日は本当にありがとうございました!