上記のようなご相談を、よくいただきます。
私の感覚ですが、特に士業の方は、営業に苦手意識を持たれている方が多いように感じます。
なんとなく、「営業=売込み」のような気がして、気が引けてしまう、といった感覚があるのではないでしょうか。
今日は、そういった方のための、真似するだけで受注率も高まる簡単テクニックをご紹介します。
いきなり結論。選択肢を3つ用意するだけでいい
いきなり結論ですが、実は、「選択肢を3つ用意する」だけで、売込み色なく、営業することができます。
どういうことか?
具体的に説明します。
選択肢が1つだと、売込み色が出やすい
あなたが、無料相談に来たお客様に、サービスを提案しているシーンを思い浮かべて下さい。
この時、たった1つのサービスを提案しようとすると、なんとなく、売込み色が出やすくなります。
例えば、以下のようなイメージです。
こんな特徴も、こんなメリットもあります。
タナカ様にはぜひおすすめできる内容となっておりますが、いかがですか?
いかがでしょうか?
たった1つのサービスを提案しようとすると、当然、「その1つの良さを強調し続ける」ことになります。
これが、売込みっぽく感じられてしまうのです。
選択肢が3つだと、「比較提案」になり、売込み色が消える
では、以下のように、3つの選択肢を提案したらどうでしょうか?
まずサービスAですが、こんな特徴があり、こういう状況の方に特にお勧めです。
次にサービスBですが、こんな特徴があり、こういう状況の方に特にお勧めです。
最後にサービスCですが、こんな特徴があり、こういう状況の方に特にお勧めです。
どれもタナカ様のお悩み解決には役立つと思いますが、あえてお勧めをお伝えするとすれば、タナカ様のケースですと、サービスAが合っていると思います。
タナカ様としては、どれがピッタリだと思われますか?
いかがでしょうか?
先程の「たった1つのサービスの良さを強調し続ける」ものとは、ずいぶん違った印象を受けたのではないでしょうか。
このトークのポイントは、次の3つです。
- 選択肢を3つ用意したことで、1つの良さを強調し続けることなく、3つを「比較して提案」できる
- 「各サービスの特徴」と「どんな人にお勧めなのか?」だけ伝え、相手に判断を委ねている
- (必要であれば)「あえてお勧めするとすれば~」と、イチオシを伝えることで、選びやすくしてあげている
なぜ「選択肢3つ」のほうが、受注率がアップするのか?
「選択肢1つ」だと、お客様の答えとしては、
- Yes
- No
の2択になります。
これは、単純計算、「50%の確率で断られる」ということです。
これが、「選択肢3つ」になると、「YesかNoか」ではなく、「提案された選択肢のうち、どれにするか?」という心理が働きます。
これが、受注率アップにつながっているのです。
(余談)サブウェイも、「複数の選択肢」を活用している
注意。選択肢は、多すぎてはいけない
なお、「選択肢3つ」をお勧めしましたが、これが「選択肢10個」だったら、どうでしょうか?
結論から申し上げますと、受注率は落ちます。
実は、こんな実験結果があるのです。
ジャムの法則
とあるスーパーのジャム売り場で、「ジャムを数多く置いたほうが売れるのか?少ないほうが売れるのか?」が実験されました。
- 24種類のジャムを置いたところ、試食に来た人の3%が購入したそうです
- ジャムを6種類に絞ったところ、なんと、試食に来た人の30%が購入したそうです
その差は、約10倍。
数が増えすぎると、「逆に選びづらくなる」のですね。
特に士業の場合、一般の人は、士業のサービスを比較検討することは少ないものです。
(例えば、人生で何度も何度も離婚していて、離婚弁護士の選び方が得意!みたいな人って、いませんよね)
つまり、特に士業は、選択肢が多すぎると、お客様も迷ってしまい、決断できなくなってしまうのです。
よって、選択肢は3つくらいがベターなのです。
まとめ
上記のトーク例でも分かっていただけたかと思いますが、営業というのは、「売込み」ではありません。
営業とは、「選択肢を用意し、それぞれの良さや向き不向きまでは伝え、あとはお客様の判断に委ねる」ことです。
(ある意味、お母さんが子供に「今日の夜ご飯、カレーとシチュー、どっちがいい?」と聞くような感覚に近いです)
この記事で、営業に苦手意識をお持ちの方が、少しでも楽になれば嬉しく思います。
それでは。
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