- 「行政書士は、開業3年以内の廃業率9割って本当?」
- 「行政書士はやめとけ、食えない、と聞いたけど大丈夫…?」
この記事は、そんな方向けに書きました。
士業専門Web集客コンサルタントの、大林亨輔(おおばやし こうすけ)です。
この記事では、「行政書士の実際の廃業率」のデータはもちろん、
「廃業の原因」「廃業しないためには、具体的に何をすればいいのか?」などを詳しくまとめましたので、
ぜひ最後までお読みくださいね。
行政書士の「3年以内の廃業率9割」は、嘘
行政書士は、よく「独立開業3年以内の廃業率9割」と言われることがあります。
しかし、この根拠となるデータは存在しないのです。
では、実際の廃業率は、どれくらいなのか?
総務省のデータをもとに、計算してみましょう
以下は、総務省が出しているデータ(令和4年度のもの)です。
この表だけだと分かりづらいので、計算に必要な数字だけ抜き出したのが、以下です。
試験合格者のみ | 全体(弁護士、税理士など含む) | |
---|---|---|
年度当初における登録者数 | 36,218 | 50,286 |
廃業者数(死亡などは含まない) | 1,054 | 1,592 |
廃業率 | 約2.91% | 約3.16% |
- 「試験合格者のみ」とは?⇒純粋に行政書士試験を合格した人、という意味。
- 「全体」とは?⇒例えば「税理士試験に合格して、行政書士登録もしたので、行政書士になった」という意味
上記からも分かるように、実際の廃業率は、3%前後であることが分かります。
独立して3年で9割廃業、とはかなり遠い数字ですね。
このことから考えても、「行政書士だけが、特別廃業しやすい」というわけではないようです。
「廃業率3%=残りの97%は順風満帆」ではない
上記の数字(廃業率3%)は、「廃業届を出している事務所数」をもとに計算しています。
「廃業届は出していないが、売上が厳しい」という状況は、数字に入っていません。
実際、行政書士の7割以上が、「年間売上500万円未満」というデータもあります。
※参考:日本行政書士会連合会「令和5年 行政書士実態調査集計結果」売上500万円ということは、「年収」はもっと低くなります。
仮に、経費率が20%だった場合、「売上500万円-経費20%=年収400万円」。
一方、1,000万円を超えている行政書士は、全体の9.5%。
行政書士のうち、10人に1人が1,000万円超え、ということです。
ちなみに、国税庁によると、日本全体での年収1,000万円以上の割合は、5.4%
つまり行政書士は、一般の約1.76倍も1,000万円超えが多いのです。
このことから、行政書士事務所は、大きく2極化していると言えそうです。
直近1年間の、行政書士の登録&廃業件数の推移
ちなみに、直近1年間の、行政書士の登録&廃業件数の推移は、以下のようになっています。
(月間「日本行政」より)
月 | 新規登録 | 登録抹消(廃業) |
---|---|---|
令和6年9月 | 238名 | 157名 |
令和6年8月 | 277名 | 130名 |
令和6年7月 | 355名 | 124名 |
令和6年6月 | 405名 | 92名 |
令和6年5月 | 378名 | 118名 |
令和6年4月 | 487名 | 155名 |
令和6年3月 | 204名 | 507名 |
令和6年2月 | 139名 | 148名 |
令和6年1月 | 188名 | 139名 |
令和5年12月 | 161名 | 224名 |
令和5年11月 | 170名 | 107名 |
令和5年10月 | 209名 | 137名 |
合計 | 3211名 | 2038名 |
※上記の登録抹消の数字は、「死亡」を含まない、実際の「廃業」の数です。
「廃業率」は気にしないで!
- これから行政書士の資格を取ろうとしている人
- これから独立開業を検討している人
- すでに独立開業して頑張っている人
これらの方々は、どうしても「廃業率」と聞くと、気になってしまうと思います。
しかし、私は「廃業率は気にしなくていい」と考えています。
なぜなら、ここまででお話した数字は、あくまで「数字」だからです。
あなたの将来を予言しているわけではありません。
例えば、あなたが行政書士試験を受験する時。
受験する前から「合格率10%か。10人に1人しか合格できないなら、やめておこう…」と諦めたでしょうか?
そんなことは、ありませんよね。
「頑張って勉強すれば、自分も合格できるはずだ!」
そう信じて、勉強を頑張った/頑張っているものと思います。
数字や根拠のない噂に惑わされず、目の前のやるべきことに集中し、一歩ずつ進んでいきましょう。
行政書士が廃業してしまう原因×7
(1)集客・マーケティングの不足
これが、一番大きな廃業理由でしょう。
「知人からの依頼(ご祝儀案件)を数件こなしただけで、その後は1件も受注できず廃業」というケースもあります。
実際、行政書士を含む中小企業の倒産理由の70.8%が、販売不振です。
つまり、集客不足で倒産しているのです。
お金は、ビジネスで言えば「血液」です。
集客できずに入金がなければ、固定費などでお金が出ていくだけ。
つまり、出血が止まらない状態と言えます。
輸血できずに出血が続けば、「死」が待っています。
まさに、集客・マーケティングは生命線なのです。
(2)専門分野を絞れていない
専門分野を絞れていないと、以下のような問題が起こります。
「何でも屋さん=何もできない人」のように見られてしまう
お客様から見れば、「専門家」に相談したいものです。
しかし、専門分野を絞れていないと、「何でも屋さん」に見えてしまい、専門家だと思ってもらえません。
結果、集客できない、ということになってしまいます。
(補足)レストランに例えてみると
差別化できない
資格があるだけでは、仕事は入ってきません。
行政書士の個人の登録者数は、令和6年4月1日時点で「51,619人」います。
※日本行政書士会連合会のデータより
専門分野が決まっていなければ、この5万人の中に埋もれてしまいます。
マンパワーの問題
多くの行政書士が、個人事務所(一人や少人数)だと思います。
大手の事務所であれば、それぞれの行政書士が専門分野を持つことで、多くの業務に対応できます。
しかし、個人事務所の場合は、扱える業務量に限界があります。
何でも幅広く対応するのは、マンパワー的にも難しいのです。
例えば、苦手分野の業務をこなすには、余分に時間がかかります。
苦手分野の業務を1つこなす間に、得意分野(専門分野)なら2つ以上の仕事がこなせるかもしれません。
「選択と集中」という言葉もあるように、少数に絞ったほうが、結果も出やすいものです。
(3)稼げない専門分野を選んでしまう
行政書士で成功するか?失敗するか?は、「専門分野の選び方で9割決まる」と言っても過言ではありません。
お勧めの専門分野は後述しますが、「客数」「単価」「リピート率」の3つを伸ばしやすい業務を選ぶのがベターです。
逆に、以下のような選び方は、廃業まっしぐらです。
専門分野の選び方:失敗例
- 「なんとなくやってみたい」「ちょっと興味がある」のような理由で選んでしまう
- 地域性を考えずに選んでしまう(例:農地が少ない地域なのに「農地転用」を専門にしてしまった)
- 実務経験なしでも取り組みやすいと聞いて、単価の低い業務を選んでしまう
(4)資金ショートしてしまう
「開業資金」について詳しく調べる人は多いのですが…
「開業した後に、いくらかかるのか?」の見積もりが甘いケースが結構あります。
「開業して数か月~場合によっては1年も売上ゼロ」というケースも起こりうるのです。
例えば、取り扱う業務によっては、何か月も「仕掛りの状態」で止まってしまうこともあります。
(例:顧客が、許認可に必要な書類をなかなか用意できない、など)
また、顧客によっては、「業務を完了したのに、なかなか入金がない」ということもあります。
(資金繰りに困っている顧客からの依頼は、要注意です)
実際に、どれくらいのお金を用意すればいいのか?は後述します。
(5)集客より「実務の勉強」を優先してしまう
「実務経験なしで開業しちゃったけど、大丈夫かな…?」
「ぜんぜん知らない業務の相談が来たら、どうしよう…」
そういう不安も分かります
しかし、いくら実務を勉強しても、お客様がいないなら本末転倒です。
ビジネスでは、「集客できる人が一番強い」のです。
(言葉がアレで恐縮ですが)集客さえできてしまえば、そのあとは、なんとかなります。
例えば、報酬を先輩行政書士に全額渡して、一緒に仕事をして実務経験を積むこともできます。
そして、2回目からは、自分でできるようになるので、100%自分の売上になります。
「実務経験 <<< 集客」なのです。
(6)スポット業務が多く、仕事が続かない
行政書士には、税理士や社会保険労務士の顧問契約のような、継続業務がありません。
そのため、「1つの仕事で終わってしまい、次につながらない」となってしまうと、当然、売上も厳しくなってきます。
これは、後述の「リピートされやすい業務を専門分野にする」「つながりを大切にする」などして、リピートや紹介が発生しやすいように、自分でマーケティングしていくしかありません。
(7)行動量が足りない or 間違った努力をしている
何事も、成果というのは「行動量×方向」で決まります。
- 行動量が多くても、間違った方向に頑張ってしまえば、結果は出ません。(北に進みたいのに、南に全力疾走しているようなもの)
- 方向は合っていても、行動量が少なければ、結果は出ません。
そして多くの場合、行動量が圧倒的に足りていません。
成功者と呼ばれる人は、以下のように、圧倒的な行動量をこなしています。
藤田社長(サイバーエージェント社長) | 「週110時間」働くという目標を掲げて行動 |
---|---|
イーロン・マスク氏(テスラ・SpaceXを経営) | 「週80~90時間程度の労働時間は、持続可能である」と断言 |
本田宗一郎氏(本田技研工業 創業者) | 「年間5,500時間」「正月も働いていた」という逸話あり |
こういった、すごい人たちは、単純に「行動量が多い」からこそ結果を出せている、とも言えます。
ちなみに、野球の野村監督の格言に、こんなものがあります。
不安は、行動の不足である
私も、起業したばかりの頃は、お金や集客が不安で仕方ありませんでした。
そんなときにこの言葉を知り、行動量を増やしたからこそ、今があると断言できます。
不安になる暇もないくらい、行動する。
ちなみに、どんな行動を、どれくらいやればいいのか?は後述します
「廃業しました」ブログ・Youtubeの体験談を分析
ここで、「廃業した方」「厳しかったが、復活できた方」の体験談を、いくつかご紹介します。
(貴重な体験談を、本当にありがとうございます!)
「廃業」の体験談×3
お名前 | 体験談 | 参考ブログ・Youtube |
---|---|---|
たけおさん | 5年で廃業。 行政書士の収入だけで生活できなかった。 営業が苦手で、仕事を継続的にとれなかった。 |
【43歳無職】私が行政書士を廃業した理由 |
島本さん | 5年で廃業。 生業たり得る収益を安定的に生めなかった。 |
サードキャリアへの道~より良く生きるためにした廃業の決断~ |
村川とわさん | 2年で廃業。 相続業務を専門に続けてきましたが、どうしても馴染めない部分があり、これだけをこの先、ずっと続けていくのはキツイ。 相続業務はとても重たい業務なので、専門でやるべきなのですが、どうしても軌道に乗るには数年はかかると感じました。 |
行政書士を廃業した頃の思い出。後悔もあるけど、辞めて楽になったのも本当です。 |
「厳しかったが、復活できた」の体験談×3
お名前 | 体験談 | 参考ブログ・Youtube |
---|---|---|
宮城彩奈 先生 | 一時期、純資産が3万円に…。 そこから営業を頑張り、今に至る。 ホームページやDM、飛び込みなど、考えられることは何でもやった。 |
【食えない資格で有名】行政書士で廃業しない方法TOP3 |
おしかせ先生 | 1年目の売上は約75万円。 100%web集客。 お伝えしたいのは自分の環境と適性から準備すべきこと、営業方法などしっかり考えてから開業することをおすすめしたいということ。 |
行政書士は食えない?私の1年目の売上公開します |
ヤマハチ先生 | 1年目は、開業初月に知人からいただいた依頼業務1件(16,500円)のみ。 その後、休み無く働き続けても、半年以上は売上0円。 WEBマーケティングを勉強し続けて、サイトの作成に時間をかけた成果が数か月遅れで現れた。 |
行政書士で独立開業した1年目のリアル |
廃業しない!行政書士で成功するポイント×5
上記の体験談を拝見すると、廃業回避のポイントは、以下であることが分かります。
- (1)十分な開業資金を用意する
- (2)適切な専門分野を選ぶ
- (3)集客・マーケティングにコミットする
- (4)つながりを大事にする
- (5)圧倒的に行動する
これらについて、以下、詳しくお話していきます。
(1)十分な開業資金を用意する(目安は312~494万円)
前述の通り、ビジネスにおいてお金は「血液」です。
上述の体験談にもあったように、「独立開業して半年~1年ほどは、ほとんど問合せ&売上がない」こともあります。
また、お金は、気持ちの面でも大きく影響してきます。
お金が減ってくると、焦って、正しい判断がしづらくなる、という弊害もあります。
だからこそ、開業資金は、余裕を持って用意しましょう。
少なくとも、開業資金に加えて「半年分の運転資金+生活費」は確保しておくことをお勧めします。
不安な方は、1年分を確保しておくとよいでしょう。
以下、必要なお金の目安です。
開業資金
入会金+登録料+登録免許税+会費 | 約30万円 |
---|---|
実務書や講座参加費 | 約25万円 |
書式集 | 約5万円 |
パソコン | 約10万円 |
事務所備品(デスクや応接スペース、書庫など) | 10~15万円 ※中古を活用するなどして、できる限りおさえましょう。 |
通信環境の確保(電話機、複合機、回線工事など) | 約8万円 |
名刺、開業の挨拶状など紙媒体 | 約4万円 |
印鑑(職印、銀行印、ゴム印、印鑑ケース) | 約2万円 |
表札 | 約1万円 |
家賃(事務所を借りる場合) | ※最初は自宅開業で、コスト削減しましょう。 |
合計 | 約100万円 |
運転資金(ランニングコスト1)
行政書士会の会費、支部会費 | 約1万円/月 ※地域によって若干差があります。 |
---|---|
水道光熱費や通信費 | 約1万円/月 |
その他備品、消耗品、交通費など | 約2~3万円/月 |
家賃(事務所を借りる場合) | ※最初は自宅開業で、コスト削減しましょう。 |
合計(半年分なら) | 約5万円/月 ⇒ 半年で30万円 |
合計(1年分なら) | 約5万円/月 ⇒ 年間60万円 |
生活費(ランニングコスト2)
生活費 | 約15万円/月 ※個人差があります。 |
---|---|
合計(半年分なら) | 約15万円/月 ⇒ 半年で90万円 |
合計(1年分なら) | 約15万円/月 ⇒ 年間180万円 |
マーケティング予算
ホームページ制作費 | 約30万円 |
---|---|
毎月のランニングコスト(サーバーやドメインの維持費、Web集客の専門家に相談など) | 約2万円/月 ⇒ (半年分なら)12万円、(1年分なら)24万円 |
(できれば)広告費 | 約5~10万円/月 ⇒ (半年分なら)30~60万円、(1年分なら)60~120万円 ※計算しやすいように、「半年分なら、50万円」「1年分なら、100万円」と仮定 |
合計(半年分なら) | 92万円 |
合計(1年分なら) | 154万円 |
上記を合計すると、準備しておくべき資金は、以下のようになります。
半年分なら
1年分なら
マーケティングの予算は、「費用」ではなく「投資」
この後もお話しますが、ホームページをはじめとするマーケティングは、顧客獲得には必須です。
前述の「廃業しました」体験談も、その多くが「十分な売上がなかったから」。
つまり、マーケティングがいかに大きな課題であるか?が分かります。
マーケティングにかけるお金は、「出ていって終わり」ではなく、「何倍もの売上として返ってくる」ことを見越したもの。
つまり、「費用」ではなく「投資」だと考えることをお勧めします。
マーケティング予算は、極力ケチらないようにしましょう。
もしお金を節約したいなら、以下のような方法がベターです。
お金を節約するなら
- 自宅開業にして、事務所家賃がかからないようにする。
- 事務所の備品は、中古のものを活用する
- 生活費を見直す(スマホの契約や保険料など、ランニングコストがかかるものを節約するのが効果大)
など
創業融資や補助金も活用しよう
独立開業のときには、融資や補助金を活用することをお勧めします
例
お金が減って焦っても、その時点では融資も受けられないので、先に活用しておいたほうが良いです。
(2)適切な専門分野を選ぶ
行政書士で成功できるかどうか?は、専門分野の選び方で9割決まる、と言っても過言ではありません。
特定の分野に特化している行政書士のほうが、効率よく仕事もできますし、顧客からの信用も得やすいものです。
つまり、「集客・売上アップしやすい」とも言いかえられます。
売上は、以下の式で表されます。
つまり、専門分野を選び時にも、この3つの要素を満たしている業務を選ぶことをお勧めします。
例えば、「入管業務(ビザ申請)」「許認可」などは、お勧めの業務の一例です。
失敗例:単価の低い業務を選んでしまう
例えば、車庫証明(単価8,000円)を何十件をこなしても、売上は微々たるものですよね。
仮に車庫証明で年1,000万円稼ごうとしたら、年間1,250件も受任しないといけない計算になります。
(年間1,000万円÷単価8,000円=1,250件)
これを月換算すると、約104件も受任しないといけません。
これは、集客数はもちろん、業務量から言っても、現実的ではありません。
なお、お勧めの専門分野についての詳細は、以下のページでも解説していますので、あわせてお読みください。
>> 行政書士の稼げる専門分野×3。開業したばかり・新人さん必見
他資格とのダブルライセンスもあり
ダブルライセンスになることで、専門性が高まり、顧客単価もアップできます。
(例)行政書士 × 宅建士のダブルライセンス
そこに宅建士があれば、不動産取引もプラスされて、大きな報酬額になります。
なお、お勧めのダブルライセンスについては、以下の記事でも解説しています。
>> 行政書士のダブルライセンス16選。資格者の本音&お勧めTOP3も紹介
(3)集客・マーケティングにコミットする
上述の体験談からも分かるように、集客・マーケティングの成否は、繁盛か?廃業か?に直結します。
だからこそ、集客・マーケティングは必須です。
ただ、今の時代、以下のような多くのマーケティング手法があります。
マーケティング手法の例
- ホームページ
- ブログ(SEO対策)
- PPC(リスティング広告)
- X(旧Twitter)
- Youtube
- LINE
- メルマガ
これだけ多いと、「何をやればいいのか?」が分からず、迷ってしまいますよね。
もちろん、「片っ端からやってみよう!」としても、非効率的ですし、どれも中途半端になり、結果にはつながりません。
コンテンツマーケティングのゴッドファーザーとも呼ばれる、ジョー・ピュリッジ氏も、以下のように話しています。
コンテンツ制作に充てられるエネルギーには、限りがある。
施策の数が多ければ多いほど、コンテンツは多くの人に届かなくなる。限りあるリソースを、1~2つの施策に集中投下する。
これにより、「グレートライン」に到達しやすくなる。
このことからも、少数のマーケティング手法に集中したほうがいいことが分かりますね。
行政書士がやるべきなのは、ホームページ、PPC、SEOの3つ
私がクライアントにもお勧めしているのが、この3つです。
行政書士のWebマーケティング:3種の神器
なぜなら、この3つは、「ホットなお客様(あなたに相談したい・依頼したい人)が見てくれる」からです。
以下の図を見てください。
これは、マーケティングファネルという図なのですが、この図を理解できているか?で、集客の効率が全然違ってきます
このマーケティングファネルについては、文字で説明しようとすると難しいので、詳しくは以下の動画で解説しました。
ぜひご覧ください。
以下、要点だけ簡単に解説しますね。
ホームページは最優先
あなたのお客様は、どんな媒体を通じてあなたを知っても、必ず一度は検索して、ホームページを見に来ます
例えば、以下のような感じですね。
- 名刺を見て、事務所名で検索する
- 知人からあなたを紹介されて、個人名で検索する
- あなたが書いたブログやSNSを読んで、検索する
この時に、ホームページの内容が薄っぺらかったら、「この事務所、大丈夫かな…?」と不安に思われてしまい、せっかくの案件獲得のチャンスを逃してしまいます。
ホームページは、すべてのWebマーケティングの土台なのです。
PPCは、「ホットな顧客」を素早く集めてくれる
例えば、あなたが建設業許可を専門分野にしているなら。
「建設業許可 申請 代行」で検索する人にアクセスしてもらえば、問合せしてくれる可能性は高そうですよね。
こういう人にダイレクトにアプローチできるのが、PPCなのです。
PPCは、地域やキーワードを絞って広告を出せます
例えば、「千葉県柏市で、”建設業許可 申請 代行”で検索された時に、広告を出す」ということもできます。
このように、ホットな顧客にピンポイントでアプローチできるPPCは、とても優れた集客方法なのです。
SNSは、「暇な人」が使っている
上述のように、「検索してくる人=目的意識がある人」と言えますが…
SNSを使っているのは、(言葉がアレで恐縮ですが…)暇な人です。
(あなたも、目的意識を持ってXやFacebookを見ることは、少ないと思います。暇な時間に、なんとなく見ていますよね)
目的意識がない人にアプローチしても、結果は出づらいのです。
SNSでいいね!がたくさんついている行政書士の先生を見ると、すごい人気者に見えて、仕事もたくさん受注できていそうな気がしますが…
いいね!の数と売上は、まったく別物です。
「人気者っぽさ」に惑わされずに、ホームページ+PPC+SEOをコツコツやりましょう。
(4)つながり(人脈)を大事にする
ホームページの準備が終わったら、次は、「リアルなつながり(人脈)を作る」ようにしましょう。
特に、行政書士を始めとする士業の業界は、「紹介」など、つながりから顧客獲得できることも多々あります。
特に許認可業務は、他の士業から紹介で入ってくることも多いものです。
士業の人脈はもちろん、あなたの専門分野に近い業種の方ともつながれると、顧客獲得にもプラスになりますよ。
士業以外の人脈の例
不動産会社 | 「農地転用(農地を農地以外の目的で使用したい時に必要)」の相談を受ける可能性あり |
---|---|
ハウスメーカー | 「都市計画法の許可申請(市街化調整区域に建物を建築したい時に必要)」の相談を受ける可能性あり |
介護施設や障害者支援関連の職員さん | 「成年後見」の相談を受ける可能性あり |
日本語学校の先生、外国人 | 「各種ビザ」の相談を受ける可能性あり |
ちなみに、人脈を作る時に欠かせないのが、「名刺」です。
以下の記事で、行政書士が作るべき3種の名刺について解説していますので、あわせてお読みください。
>> 行政書士は名刺を3種作ろう│仕事・紹介を生むポイント解説
(5)圧倒的に行動する
成功者の共通点は、「圧倒的な行動量」。
では、どれくらい行動すればいいのか?
答えは、「考えられる方法は、すべて徹底的にやり尽くすこと」です。
(例)マーケティングなら
- ホームページは、反応を見てリライトしていますか?
- どんなキーワードで、検索順位が何位なのか?把握していますか?
- ホームページのキャッチコピーをテストしていますか?
- お客様の声を1件でも集める努力をしていますか?
- お客様の声がないなら、推薦者の声を1件でも集める努力をしていますか?
- 周囲のライバルのホームページをチェックしていますか?サービス内容、価格、その事務所の特徴などは把握していますか?
- ブログは更新していますか?
- ブログの内容は、「このブログを読めば、他のブログを読む必要がない」くらい圧倒的な情報量+分かりやすくなっていますか?
- 他のホームページやブログからリンクしてもらえるように工夫していますか?
- PPCで、どのキーワードの反応がいいか?コンバージョンを確認していますか?
- PPCの広告文のテストをしていますか?
- SNSは更新していますか?
- SNSの反応を見て、投稿の工夫をしていますか?
- SNSの反応を見て、プロフィールを改善していますか?
- Youtubeなど、動画を活用していますか?
- 開業届や挨拶は、可能な限りの人に送りましたか?
- 交流会に参加していますか?
- 支部の手伝い、先輩行政書士の手伝いをしていますか?
などなど
むしろ、これらを全部やってもダメだった、という人は、見たことがありません。
すべては無理でも、自分が決めた「コレ!」というものを徹底的にやり切りましょう。
私のクライアントの行政書士の先生には、「ブログを徹底的に更新し続けて、もう200記事以上書いている」という人もいます。
他者の2倍3倍の成果を出すには、どれくらい行動すればいい?
ちなみにあなたは、「時間のランチェスター戦略」というものをご存知でしょうか?
ランチェスター戦略は、もともと戦争で使われていた考え方なのですが、簡単に言うと、「小が大に勝つ戦略」ともいわれます。
そのなかに、こんな式が出てくるんですね。
先ほどの計算式をもとに、人の何倍も働いて成果を出すには、どれくらいの時間働けばいいのか?と言うと…
- 人の2倍働くなら、7×√2=約10時間
- 人の3倍働くなら、7×√3=約12時間
- 人の4倍働くなら、7×√4=約14時間
- 人の5倍働くなら、7×√5=約16時間
これくらい働けば、2倍~5倍の成果が出せる、と計算できます。
そして、3倍で「ほぼ勝ち」。
4倍で「圧勝」。
5倍で「才能や実力が人に劣っても絶対に負けない」と言われています。
行動の「量」が増えれば「質」も上がる
そして、行動の「量」が増えれば、「質」も上がっていきます。
そうすれば、さらに効率化されて、「量」もまた増えていく、という好循環になっていきます。
質量転化の法則もありますが、とにかく行動あるのみ!なんですね。
ただ、先ほどもお話しましたが、成果は「行動量×方向」で決まります
いくら行動量を増やしても、方向が間違っていたら、望んでいる結果から逆に離れていってしまうこともありえます。
ことWebマーケティングについては、当社は15年以上の知見があります。
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