今日は、「ライバルを味方に変える3つのステップ」というお話をします。
私自身が実践した実例も挙げて解説しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
(実例)4/5ワンデーセミナーの裏話
以前、2017年4月5日に、以下の5社共催のセミナーを開催しました。
集まっていただいたのは、当社を含め、以下の各社です。
- 株式会社ウェイビー
- 株式会社エクスウィルパートナーズ
- 株式会社ROC
- 株式会社マネーフォワード
どの会社も、士業の方々を対象にいろいろなサービスを提供しています。
このセミナーを開催した時、会場で、こんな風に声をかけられました。
- 「大林さんのところって、ウェイビーさんとは競合じゃないんですか?」
- 「大林さんは、五十嵐さんとライバルなんだと思っていました」
つまり、「同じ顧客層(この場合で言えば、士業)を相手にサービスを提供している = ライバルだ」と思って、こんな風に声をかけてくれた、ということですね。
確かに、表面的に見れば、ライバル同士に見えるかもしれません。
しかし、私は、「同じ顧客層を相手にサービスを提供している = 味方だ」というふうに思っています。
おそらく共催してくれた各社も、同じような意識だったからこそ、このセミナーが実現しました。
結果的に、参加者の皆さんにも大変喜んで頂き、素晴らしい内容になったと感じています。
これは、当社だけの力では成し得なかったことでした。
ライバルを味方に変える3つのステップ
では、具体的にどんなステップを踏めばいいのか?について、以下に解説します。
先ほどは、私が以前開催したセミナーを例に挙げましたが、以下の3ステップは、セミナーに限らず、あらゆる面で応用できますので、ぜひ活用して下さい。
(1)競争相手=共創相手なんだ、と知る
一つ目は、「競争相手=共創相手」なんだ、ということです。
先ほどもお伝えしましたが、「同じ顧客層を相手にサービスを提供している = 味方」なのです。
これは感覚的な部分も含むので、文章だけで伝えるのはなかなか難しいのですが…。
私の例で言えば、「士業業界を盛り上げていきたい!」と思っている私がいて、同じように士業業界のために行動を起こしている人たちが周りにいる。
なら、協力しない手はないよね?という感覚です。
最終的に、どの会社のどのサービスを利用するか?という判断は、お客様次第です。
であれば、自分ができるのは、自分ができることの価値をちゃんと伝えること。
これだけです。
結局、選ぶのはお客様であり、自分にできるのは、価値を最大限届けるだけなのです。
ライバルとタッグを組むと、そのライバルと直接比較されてしまうのでは…?
こんなふうに思われる方もいらっしゃるかもしれません。
結論から言うと、あなたが何をしようとしまいと、必ず比較されています。
あなたがライバルとタッグを組もうと、一人で孤軍奮闘しようと、お客様は比較します。
であれば、自分から壁を作ることはせずに、味方になった方がお互い得なのです。
(2)絶対に断られない提案をする
二つ目は、「共催相手に、絶対に断られない提案をする」ことです。
あなたとライバル関係(だともしかしたら思っている)相手側からすると、いきなり協業の話を持ちかけても、なかなかYesと言ってもらいづらいこともあります。
だからこそ、絶対に断られない提案をする必要があります。
言うなれば、「相手にとってメリットしか無い提案」「断る方が難しい提案」をしよう、ということです。
提案内容は、状況によりけりではありますが、断られない提案を考える切り口としては、以下のようなものが挙げられます。
- 相手は何を求めているのか?何がほしいのか?
- 相手は何に困っているのか?何が課題なのか?
これを考える時には、「自分がほしいもの、自分が困っていることは何かないか?」を考えるのも一つの手です。
あなたのライバルは、あなたと同じようなことをやっている訳なので、同じようなことに悩んでいる可能性が高いからです。
(3)リスクはすべて引き受ける
上述の(2)とも関連しますが、「リスクはすべて引き受ける」ということも、大事なことです。
例えば4/5のセミナーの場合、当社は以下のようなリスクを引き受けていました。
- 集客用のランディングページは、当社が制作する
- セミナー開催に伴う会場予約、準備、資料の用意
- 各社の間に立っての調整
- セミナー開催前はもちろん、開催後のフォロー
- 万が一、定員割れしてしまった時のセミナー会場の費用
などなど、こういった、言ってみれば「手間になる部分」を、当社がすべて行ってました。
手間がなければ、相手に負担がなくなるので、受け入れてもらいやすくなりますよね。
まとめ:最も多くの人間を喜ばせたものが、最も大きく栄える
徳川家康の名言で、こんなものがあります。
最も多くの人間を喜ばせたものが、最も大きく栄える
~徳川家康(1543年~1616年)~
これは、自社の顧客に対しての姿勢はもちろんですが、それ以外のことに対しても言えるものと感じています。
つまり、ライバル(と今は思っている相手)をも喜ばせる。
これが、大きく栄えていくと私は考えています。
参考になれば幸いです。
編集後記:筋トレおじさんの話
この「ライバルを味方に変える方法」を書いている中で、とある人のことを思い出したので、ちょっと書きます。
私は筋トレが好きで、スポーツジムに通っています。
しかし、そのジムには、バーベルが1セットしか無いんです。
そして、私がよく行く時間に、かなりの高確率で、とあるおじさんが居るんです。
(ここでは、筋トレおじさん、と呼びます)
この筋トレおじさん、年齢は55歳くらいでしょうか。
よくバーベルを使っていて、私は順番待ちになることがよくありました。
その時は、「早く終わらせてくれないかな~」と、なかばライバル意識を持っていたのですが…。
「この人のことも喜ばせてみよう」と思って、ある時、自分のほうが先に使える状況だったにも関わらず、順番を譲ってみたんです。
そうしたら、あら不思議。
その日から、筋トレおじさんが、ものすごいフレンドリーになったのです。笑
今では、順番を譲り合うのはもちろん、筋トレの情報交換もする同志です。
相田みつをさんが言うように、「奪い合えば足らず、分け合えば余る」なんですね。
勉強になりました。