「独立開業したばかりで、強みや実績がありません…」
「ホームページで集客するには、どうすればいいでしょうか?」
このようなご質問をよく頂くので、今日は「独立開業したばかりの士業がやるべき、5つのホームページ集客対策」についてお話します。
すでに開業している士業の方にとっても、応用できる内容なので、ぜひ参考にしてみてください。
(1)デメリットをメリットに言い換える
独立開業したばかりだと、いろいろな制約ばかりのように思えてきます。
例えば、「スタッフがいない…」「事務所が自宅だから、お客様を招けない…」などです。
しかし、こういった、一見デメリットに思えることも、視点を変えるとメリットになります。
具体的には、以下のような形で言い換えればいいのです。
- スタッフがおらず、自分一人だけ ⇒ 代表が直接対応します!
- 自宅事務所だから、お客様を招けない ⇒ お客様の元に訪問。来所のお手間をかけさせません!
このように、デメリットは、見方を変えればメリットになるのです。
あなたがデメリットだと思っているものを、どう表現すれば、メリットに変換できるでしょうか?
(2)ライバル士業を無力化する
「周囲のライバル事務所は、実績数も豊富で、太刀打ちできない…」
そういう時には、そのライバルを無力化してしまうことをお勧めします。
どういうことか?
分かりやすく解説しますね。
例えば、ライバルが、「会社設立を0円で代行!最短3日で設立します!」といった特徴を打ち出していたとします。
つまり、「安く!早く!会社設立します!」ということです。
これに対して、例えば「会社設立するだけじゃダメ!設立後の経営もサポートします」といった特徴を打ち出すことで、ライバルを無力化できるのです。
具体的には、以下のような形です。
今では、会社設立を代行してくれる事務所は、数多くあります。
中には、「0円で会社設立します!」のような打ち出し方をしている事務所もあります。
しかし、実は「会社を設立するだけではダメ」ということを、あなたはご存知でしょうか?
実際、中小企業白書によると、世の中の会社の80%は、設立してわずか10年以内に廃業してしまうと言われています。
会社設立は、ゴールではなく、スタートなのです。
長い起業人生を成功させるには、最初の計画が必要不可欠です。
書類作成などの表面的な手続きだけでは、ダメなのです。
会社を設立する前の段階から、事業計画書などをしっかり用意して、将来を見据えていく必要があります、
だからこそ、当事務所では、「事業計画書の作成」「設立後の税務・経営のサポート」も行っております。
実際、当事務所が関与したクライアントの中には、創業後2年で、年商3億円を突破した会社もございます。
会社設立をお考えなら、まずは無料相談にお越しください。
いかがでしょうか。
このような書き方をすれば、「安く!早く!」と言っているライバルを無力化できますよね。
あなたのライバルを無力化するには、どのような書き方をすればいいでしょうか?
(3)独立開業時だからこそ!「Why」を強調する
独立開業したばかりの士業の方に、お勧めの本があります。
それが、こちらです。
詳しい内容は書籍を読んで頂ければと思いますので、ここではポイントだけお伝えします。
「何を売るか?」「どのように売るか?」よりも「なぜ売るか?」が求められている
この本は、次の3つの要素について解説しています。
- What:何を売るか?(サービス・商品のこと)
- How:どのように売るか?(マーケティングなど)
- Why:なぜ売るか?(存在意義のこと)
一般的に、多くの人や会社は、「What:何を売るか?」から考え始めます。
しかし、サービスや商品そのもので差別化するのは難しいものです。
すでに同じようなことをやっているライバルがいたり、そのうち真似されて均質化していきます。
図にすると、以下のようなイメージです。
一方、上手くいっている会社は、「Why:なぜ売るか?」からスタートします。
つまり、自分たちの存在意義を明確にすることから始めるのです。
そして、そのWhyを、HowやWhatに具現化していく、という順番でビジネスをします。
Whyは、自分や会社の存在意義なので、真似されることはありません。
表面的に真似されたとしても、根底の部分は人によって違うので、必ずオリジナルが勝ちます。
図にすると、以下のようなイメージです。
これを上手にやっているのが、スティーブ・ジョブズでおなじみの、かの有名なApple(アップル)です。
AppleのWhyは、「Think Different(他と違うことをやる)」「個人の力を会社並みにする」です。
この存在意義、言わば信念を元に、iPhoneやMac、iPod、iTunesといった、すべての商品が作られています。
これらの商品は、他の商品と比べて、性能がずば抜けて優れているのでしょうか?
いいえ、そんなことはないですよね。
iPhoneは携帯電話で、Macはパソコン、iPodは音楽プレイヤーですが、考えてみれば、性能的には、他にも同じような商品がいくらでもあります。
でも、他の商品ではなく、Appleの商品が支持されている。
これはつまり、消費者が「What」ではなく、「Why」に共感しているからだ、と言えます。
根底にあるWhyが一貫しているので、消費者には、「Appleは、他とは違う」「Appleはクールでかっこいい」と受け入れられるのです。
結果的に、世界中に熱狂的なファンをかかえ、業績も右肩上がりです。
このように、Whyからスタートしている組織は、非常に強いのです。
あなたの「Why」は、何でしょうか?
では、ここで考えてみましょう。
あなた自身の「Why」は、何でしょうか
士業は、サービスそのもので差別化するのは、非常に難しいです。
つまり、こう言うのもアレですが、Whatの部分は、どの事務所も五十歩百歩だ、ということです。
だからこそ、Whyが求められるのです。
なぜ、その業務を行っているのか?の”理由”を伝えることで、そこに惹かれて来る人が必ずいます。
- あなたが仕事をする”理由”は、何ですか?
- なぜ、士業を目指したのですか?
- 独立開業のキッカケは何ですか?
こういったことを考えていくことで、あなたのWhyを明確にしていきましょう。
なお、Whyについては、以下の記事でも扱っていますので、参考にしていただければと思います。
>> ホームページ集客だけに囚われないで!など、強み発見や高単価化のコツ×5
(4)特化型ホームページにする
特化戦略は、非常に有効なWebマーケティングの方法です。
かの有名なランチェスター戦略でも、「一点を集中して攻めて、小さな1位を死守する」ことの大切さが話されています。
(言ってみれば、小さなお山の大将になりましょう、ということです)
この「特化する」という話をすると、よく「業務を絞ってしまうと、それしか集客できなくなる気がするのですが…?」という不安を持たれる方がいます。
大丈夫です。
安心してください。
特化する、というのは、「金輪際、特定の1つの業務しかやらない」ということではなく、「見せ方を一つに絞る」だけなのです。
マーケティング用語で、「一点突破、水平展開」などとも呼ばれます。
「一点突破、水平展開」の例
例えば、社会保険労務士を例に挙げてみましょう。
この場合、ホームページで、助成金も給与計算も顧問契約も、ぜんぶ獲得したい!と思って、総合的なホームページを作ると、失敗します。
そうではなく、ホームページでは助成金だけを打ち出し、入り口を一つに絞るのです。
そして、助成金のサービスを申し込んでくれて、サービスに満足してくれた人に、給与計算や顧問契約を追加提案すれば良いのです。
一度でもサービスに満足してくれている人は、追加提案も受け入れられやすくなります。
このように、ホームページでは、何か一つに集中する。
そこだけで1位を目指す。
そして、そこからサービスを広げていく。
こういった考え方がお勧めです。
ちなみに、士業の業務分野の選び方について、以下の記事でも解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
>> どの業務に専門特化すべき? 士業必見。狙う分野の決め方ポイント×5
>> 税理士のホームページコンサルティング事例:Web集客のポイントも解説
あなたは、どの業務に特化しますか?
(5)セミナーを開催して、顧客に近づく
独立開業したばかりの時は、セミナーを開催するのもお勧めです。
「独立開業したばかりなのに、セミナーなんて…」と思われる方もいるかもしれませんが、大丈夫です。
あなたは、一般の人から見たら、紛れもなくその道のプロです。
行政書士として開業したばかりでも、例えば”相続”についてなら、一般の人よりも遥かに知識があります。
税理士も、”相続税”や”融資”などについてなら、一般の人から見たら「先生」なのです。
セミナーを開催するメリットは、「顧客に近づける」ことです。
ランチェスター戦略でも、「弱者には、接近戦が有効」と言われています。
セミナーで実際に会うことで、信頼され、「この人になら相談してみよう」と思われる可能性がグンと高まります。
セミナー集客の方法は、以下のページで具体的に解説していますので、ご参照ください。
>> ホームページで売りづらいサービスは、【セミナー⇒個別相談】で売れる
※独立開業した時から、お客様の声をコツコツ集めよう!
そして、独立開業したら、とにかく「お客様の声」を集め続けましょう。
お客様の声は、あなたの信頼を形にしたものとも言えます。
お客様の声があるか?ないか?で、ホームページの集客力は大きく違ってきます。
例えばあなたも、Amazonで本を買ったりしたことがあると思います。
その時、これまでにその本を読んだ人のレビューをチェックしたりしませんか?
レビューが良いと買う気になり、悪いと躊躇したりすると思います。
また、買う気もなかったのに、レビューがすごく良いから、思わず買ってしまった、ということもあるでしょう。
このように、お客様の声は、とても効果的なのです。
自分で自分の強みを伝え続けても、言ってみれば”自画自賛”です。
一方、お客様の声は、紛れもない第三者からの評価なので、信頼感が一気に高まります。
独立開業したら、お客様の声を集めることを忘れないでくださいね。
お客様の声を集めるのは、正直手間がかかりますが、やっているか?いないか?で、大きな差がつきます。
「お金を出せば買える」ものではないので、事務所の資金力の差も関係ありません。
時間と手間をかけて集めるしかないので、積み重ねが大事になるのです。
なお、お客様の声については、以下のページでも解説しています。
ぜひご参照ください。
>> お客様の声のベストなまとめ方は?必要な5つの要素を解説
まとめ:独立開業したばかりの士業でも、十分ライバルに勝てる
いかがでしたでしょうか。
独立開業したばかりの士業であっても、やれることはたくさんあります。
今回の話でも何度か出てきましたが、ランチェスター戦略を学ぶこともお勧めです。
弱者が勝つための戦略を、分かりやすく解説してくれています。
独立開業は、あなたの夢だったものと思います。
そして、ここがゴールではなく、スタートです。
ぜひ、これからの起業人生を楽しんでください。
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