料金表は、「お客様に絶対に見られるコンテンツ」です。
あなたも、何か買う時には、必ず値段を確認しますよね。
そのため、料金表の作り方ひとつで、ホームページの集客力が大きく変わってきます。
ここでは、質の高い問合せを獲得するためのポイントを、12個まとめて解説します。
※なお、行政書士の先生には、以下の記事もお勧めです。
>> 行政書士の報酬額の決め方7つ。主要業務の相場も解説
料金表が果たすべき、もっとも大事な役割とは?
料金表は、「ただ値段とサービスメニューが羅列されているだけ」のものではありません。
料金表が果たすべき、最大の役割は、これです。
士業のサービスは、多くの人にとって、馴染みがないものです。
なので、料金相場も分かっていないことがほとんどです。
人間は、値段がわからない状態で依頼したり、問合せしたりすることを恐れます。
よく「詳しい料金は、お問い合わせください」と書かれているホームページがありますが、これではお客様は、いくら請求されるのか?怖くて問合せできないのです。
そのため、料金表を見るだけで、おおよその値段の目星が付けられることが重要なのです。
料金表を変えただけで受注できた!という事例
このあと、料金表のポイントを詳しく解説していきますが、先に、実際の成果をご紹介します。
この料金表作成のポイントを、以前、セミナーで話したことがあったのですが、そのセミナーにご参加頂いた方から、こんな成果報告メッセージをいただきました。
実はこのメッセージ、セミナーの翌日にいただいたものです。
つまり、実践した翌日に成果が出た、ということなのです。
この方は、この後お話するポイントの1つ目「ばらばらにせず、プランにまとめる」を実践したそうです。
ばらばらになっていたサービス内容を、パックにしたところ、分かりやすくなって受注が舞い込んだのです。
料金表は、必ず見られるコンテンツなので、変えた時の反応が大きいのも特徴と言えます。
ホームページの集客力アップに効果的!料金表のポイント12個
それでは、料金表を作り方のポイントを解説していきます。
あなたのホームページの料金表と見比べて、改善点を見つけてもらえれば幸いです。
(1)ばらばらにせず、プランにまとめる
以下の料金表を見て下さい。
これは、司法書士の相続の料金表ですが、サービス内容がバラバラになっていて、初めて見た人には非常に分かりづらくなってしまっています。
お客様は、「自分にとって、どのサービスが必要なのか?」を自分では選べない(判断できない)のです。
だからこそ、以下のように、必要なサービスをプランにまとめてあげた方が、反応が良くなります。
上記の料金表は、エコノミー・スタンダード・プレミアムという3種類にまとまっています。
こうすると、必要なサービス内容がパッケージになっているので、とても選びやすくなるのです。
(2)プラン名を分かりやすくする
プランにまとめる際には、「プラン名を分かりやすくする」のもポイントです。
例えば、先程出てきた事例では、エコノミー・スタンダード・プレミアムのようになっていました。
このように階層別にすると、料金の段階が分かりやすくなりますね。
また、人間は「スタンダード」と書かれていると、「それが標準なんだ。皆これを選ぶんだ」という意識が強くなります。
こうすると、必然的に、スタンダードプランの申込数が増えやすくなります。
他にも、以下のような「丸ごとお任せプラン」のようなネーミングもお勧めです。
「丸ごとお任せプラン」と書かれていれば、「あ、これを申し込めば、全部代行してくれるんだな(自分は楽できるんだな)」ということが伝わりやすいですよね。
このように、プラン名そのものを分かりやすくすることで、集客力がアップします。
(3)○×形式にする
サービス内容が複雑な時には、それを全て料金表に書こうとすると、以下のようになってしまいます。
これだと、各プランに含まれるサービス内容の違いが、分かりづらいですよね。
そういった場合には、以下の料金表のように、○×形式にすると分かりやすくなります。
これならひと目で、違いが分かりやすくなりますよね。
(4)2つ以上のプランを用意する
人間は、プランが一つだけだと、「やるか?やらないか?(Yasか?Noか?)」という2択になります。
これだと、単純計算。50%の確率で断られてしまうわけです。
そこで効果的なのが、2つ以上のプランを用意することです。
2つ以上あると、人間は「どれにするか?」という心理になるので、その中から選んでもらいやすくなるのです。
この分かりやすい事例として、サブウェイの戦略をご紹介します。
私はサブウェイが好きでよく行くのですが、ランチの時間に行くと、こんなふうに聞かれます。
「AとBとC、3つのセットがありますが、どれになさいますか?」
実際は、「セットにしないで単品で頼む」という選択肢もあるのですが、あえてセットメニューを3択で聞かれるのです。
こう聞かれると、人間は無意識に、出された選択肢の中から選ぼうとしますので、セットメニューが売れやすくなる、という訳です。
このように、人間は、選択肢を与えられると、その中から選ぼうとする心理になるのです。
(5)誰向けのプランなのか?を明記する
料金表には、以下のように、「誰向けのプランなのか?」が分かるようにしてあげましょう。
選択肢が複数あると、人によっては、悩んでしまって選べない人も出てきます。
そういう場合に、「こういう人には、このプランがお勧めです」と書いてあると、お客様も選びやすいのです。
(6)お勧めプランを明記する
標準的なプランやお勧めプランを目立たせることも重要です。
例えば、以下のように「人気No.1」などと書いても良いでしょう。
人間は、人気のものに惹かれる傾向があります。
「他の人も選んでいるんだったら、間違いないだろう」という安心感があるためです。
(7)「このサービスを依頼すると、結局どうなれるのか?」を分かりやすく伝える
お客様は、極論すると、サービスそのものが欲しいのではありません。
「そのサービスによって得られる効果・メリット」が欲しいのです。
いくら良いサービスでも、それによって得られる効果が伝わらなければ、申し込んでもらえません。
なので、例えば以下のように、料金表の上部に「このサービスを依頼すると、結局どうなれるのか?」を書いておくことをお勧めします。
こうすることでお客様は、「この値段を払うことで、こういう効果(メリット)が得られるんだな」と分かりやすくなります。
(8)含まれるサービス内容の価値を伝える
一つ一つのサービスの価値を、しっかり伝えてあげるもの重要なポイントです。
例えば、「書類作成」「アフターフォロー」などと書くだけよりも、以下のように書いてあげたほうが、より価値が伝わりますよね。
ここでも、「そのサービス内容には、どんな効果やメリットがあるのか?」をしっかり伝えよう、ということです。
(9)お客様を迷わせない(補足情報が必要なら追記する)
お客様は、サービス提供者(つまり、あなた)ほど、その業界に詳しくありません。
例えば、建設業許可の料金表を例に挙げてみましょう。
建設業許可を取得したい人は、行政書士の先生のように、知事許可や大臣許可の違いなども分からないこともあります。
なので、以下のように補足情報も載せてあげて、迷わせないことが大切です。
理想は、料金表を見るだけで、お客様の分からない部分や不安を解消してあげられるようにすること、です。
(10)合計金額を明示する
税理士の顧問料を例に挙げてみましょう。
月額顧問料と決算料だけしか書かれていないと、それを掛け算したり足し算したりしないと、年間の合計金額が分からないですよね。
であれば、以下のように、合計金額も載せてあげた方が親切ですよね。
人間は、面倒なことを極力避けたがる生き物です。
料金表も、面倒がないように先回りして分かりやすくしてあげましょう。
(11)参考料金を記載する
コンサルティング系のサービスのように、固定価格が決まっておらず、見積もりベースでの金額設定になっている場合もあるでしょう。
そういう場合に、「詳しくはお問い合わせ下さい」とだけ書いていても、問合せは増えません。
問合せる前のお客様には、「ものすごく高い金額を提示されたらどうしよう?」のような不安があるからです。
なので、以下のように、参考料金を明記しておくとベターです。
このような参考料金が載っていると、これを見た人は、「あ、自分はこの事例に近いから、料金もだいたいこれくらいに落ち着くんだろう」と判断できるので、問合せの不安がなくなります。
結果、集客力がアップする、ということです。
(12)価格の妥当性を明記する
あなたのサービス価格が、周囲のライバル事務所よりも高額なら、ぜひお勧めしたいのが「価格の妥当性」を明記することです。
分かりやすいように、例を挙げて解説します。
以下の事例は、税理士の顧問料金の事例です。
上記のように、「なぜ高いのか?」をちゃんと伝えることで、以下のようなメリットがあります。
- 値段ばかり気にするような、質の低い顧客が来なくなる
- 高品質なサービスを求めて、優良顧客が増える
- サービスに対する自信が伝わる
値段が高い場合には、自分から「うちは高いですよ」と先に伝えることが大事なのです。
それが結果的に、優良顧客を集客することにつながります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
これらのポイントを全て実践しなくても大丈夫です。
まずは1つか2つ、実践するところから始めてみましょう。
何事も、早く小さくスタートした方が、結果につながるのも早くなります。
ぜひ、ここで紹介した料金表の作り方を参考に、優良顧客を獲得できるよう、実践してみてくださいね。
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