仕事の優先順位の付け方として、よく言われるのが「緊急度」と「重要性」で考えるやり方です。
しかし、実は「緊急度」と「重要性」だと、うまく優先順位を付けられないのです。
なぜ、「緊急度」と「重要性」だとダメなのか?
何を基準に、仕事の優先順位をつければ良いのか?
分かりやすく解説します。
仕事の優先順位の付け方は、なぜ、「緊急度」と「重要性」ではダメなのか?
その答えはズバリ、「緊急のものは、重要に見えてしまいがち(通常より重要度を高く錯覚しがち)」だからです。
緊急度と重要性で仕事の優先順位をつけようとすると、多くの場合、以下のようになります。
このように、目先の仕事が最優先にされてしまい、本当に大事な仕事が疎かになりがちです。
ここで言う「本当に大事な仕事」とは、「目標達成のために必要な仕事(長期的な業績アップのために必要な仕事など)」のことです。
例えば、以下の様なものです。
- マーケティングの戦略を立てる
- 新たな業務分野への参入を模索する
- 本を読んだり、セミナーに参加して、自分を成長させる
こういった仕事は、すぐに効果が発揮されるわけではないので、どうしても後回しになってしまうのです。
このように、「緊急度」と「重要性」で分類しようとすると、目先の仕事に囚われ、本当に大事な仕事が後回しにされてしまう、というデメリットがあるのです。
お勧めは「難易度」と「効果性」で判断すること
では、どうすれば良いのか?
私のお勧めは、「難易度」と「効果性」で判断することです。
ここで言う「難易度」と「効果性」とは、次のものを指します。
- 難易度:その仕事の難易度
- 効果性:目標達成への効果
これで仕事を分類すると、次のようになります。
- 難易度低い&効果性高い=今すぐやる(優先順位1)
- 難易度高い&効果性高い=中長期的にやる、作業内容をさらに分解して取り組む(優先順位2)
- 難易度低い&効果性低い=手が空いたらやる、他の人に任せる(優先順位3)
- 難易度高い&効果性低い=やらない(優先順位4)
このように、「難易度」と「効果性」で分類すると、先ほどお話した「目標達成のために必要な仕事(長期的な業績アップのために必要な仕事など)」が後回しにされずに済みます。
優先順位1の仕事は、あなたの目標達成に高い効果があるので、すぐにやるべきです。
優先順位4の仕事は、そもそもやる必要がありません。
その他の、優先順位2・3の扱い方について、簡単に解説します。
「優先順位2」に分類される仕事の扱い方
「優先順位2」に分類される仕事は、多くの場合、「表現が抽象的になっている」ケースが多いです。
例えば、「新たな業務分野への参入を模索する」のような感じですね。
こういった抽象的な表現だと、何から始めれば良いのか?が分かりづらいので、難易度が高そうに見えるのです。
この場合、仕事内容をさらに細分化すると、1つ1つの作業が簡単になります。
このように、優先順位2の仕事は、より細分化することで、取り組みやすくなります。
「優先順位3」に分類される仕事の扱い方
「優先順位3」は、難易度は低いが効果性も低い、という仕事です。
こういった仕事は、手が空いた時にやるくらいで大丈夫です。
また、「人に任せてしまう」という方法も良いでしょう。
「手が空いた時にやるくらいで大丈夫」ということは、「あなたがやらなくてもいい仕事である」とも言えます。
こういった仕事は、スタッフさんに振ったり、外注化したりして、あなた以外の人にやってもらいましょう。
仕事の優先順位の付け方:4ステップ
(1)2週間以内にやるべき仕事を、すべてリストアップする
まずはじめに、「直近2週間以内にやるべき仕事」を、すべてリストアップしましょう。
例えば、次のような仕事が出てくると思います。
- 顧客にお願いされた事への対応
- 資料を発送する
- ホームページを修正する
このように、今抱えている仕事を書き出していきましょう。
なお、私は、マインドマップを使ってリストアップするようにしています。
もちろん、エクセルでも、ワードでも、メモ帳でも、手書きでも、あなたがやりやすい方法で大丈夫です。
(2)中長期的にやっておくべき仕事を、すべてリストアップする
次に、「中長期的にやっておくべき仕事」を、すべてリストアップします。
中長期的な仕事は、あなたの成長や、事務所の業績アップのために、欠かせないものです。
しかし、意識していないと、目先の仕事に追いやられ、どんどん後回しにされてしまいます。
それを防ぐために、ここですべてリストアップしておきましょう。
これも、私はマインドマップを使って書き出しています。
マインドマップは、パッと見で分かりやすいので、思考を整理する時に使うとお勧めです。
(3)「難易度」と「効果性」の軸で分類する
リストアップできたら、それらを先ほどの「難易度」と「効果性」の軸で分類していきます。
(4)優先順位に従って、たんたんと仕事をこなす
あとは、優先順位に従って、たんたんと仕事をこなしていくだけです。
まとめ:「緊急度」と「重要性」に振り回されないで!
最初にもお伝えしましたが、「緊急度」と「重要性」で仕事の優先順位をつけようとすると、目先の仕事に振り回されてしまいます。
- お客様から電話が入って、資料を送らなければならない
- 今日届いたこの書類を処理しなければならない
確かに、本当に緊急な仕事もあるかもしれません。
しかし、多くの場合、本当に緊急な仕事は、そこまで頻繁に発生しないはずです。
(もしそうなら、優先順位の付け方以前に、提供しているサービス内容の見直しなどをした方がいいです)
その仕事は、本当に今すぐにやるべきなのでしょうか?
あなたの目標達成のために、本当に必要な仕事が後回しにされていませんか?
ぜひ、ここでご紹介した「難易度」と「効果性」の軸を使ってみてくださいね。
きっと、あなたの仕事のやり方が、ガラッと変わると思います。
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