明日やる予定だった仕事も、前倒しして終わらせちゃおう!
こんなふうに、仕事を前倒ししている人も、多いのではないでしょうか。
確かに、仕事を前倒しすると、「仕事がどんどん進んでいる」気がします。
しかし私は、「仕事は、前倒ししないほうが良い」と考えています。
なぜか?
今日はその理由を解説します。
仕事を前倒ししても、時間は生まれない
多くの人が、仕事を前倒しする理由。
それは、「先に終わらせてしまえば、後で時間の余裕ができる(時間が空く)と思っている」からですよね。
時間が空けば、その時間を自由に使えるので、人生の幸福度も上がるはずだ!と思い込んでいるのです。
(例えば、家族の時間が増える!とか、趣味の時間に使える!とか、ゆっくりできる!とかですね)
しかし、実際は逆です。
仕事を前倒ししても、時間は空かない(余裕は生まれない)のです。
それどころか、無限に増える仕事をこなし続ける人生になってしまいます。
どういうことか?
人間は、空いた時間を埋めるように、無駄な仕事を生み出してしまう
時間についての有名な法則である、パーキンソンの法則では、以下のように言われています。
パーキンソンの法則
この法則を簡単に言うと、「時間が空いても、人間は、無駄な仕事を勝手に生み出し、結局空いた時間を使い切ってしまう」ということです。
仕事は、一生なくならない。
言葉がアレですが、仕事は、一生なくなりません。
(例えば、あなたが65歳まで働くとして、仕事を頑張って前倒ししても、60歳で仕事が終わるなんてことはないのです。)
つまり、いくら前倒ししても、次から次へと無限の仕事が生まれてしまう(無駄な仕事を生み出してしまう)のです。
では、どうすれば「空いた時間」を生み出せるのか?
その方法は、とてもシンプルです。
未来のために頑張るのではなく、「今」空いた時間を楽しもう
そう。
- 仕事が捗って、今この瞬間に時間が空いたなら、その日はもう仕事は終わり!
- オフィスと飛び出して、今すぐ自分の好きなことをしよう!
これこそ、空いた時間を楽しむコツです。
詩人のオクタビオ・パスの言葉に、こんなものがあります。
一番価値があるのは、未来ではなく現在だ。
未来の幸せのために無理をして建てた家は、現在にとっては牢獄でしかない。
多くの人は、「未来の幸せのために、今頑張ろう」と考えがちです。
- 今頑張れば、後で楽になる
- 今努力すれば、いつか報われる
こんな感じですね。
しかし、人間が生きられるのは、「今」しかありません。
幸せを感じられるのも、「今」しかありません。
そして、人生というのは、「今」の無限の積み重ねです。
つまり、「今」頑張り続けてしまうと、絶対に来ない未来の幸せのために、ずっと頑張り続ける人生になります。
逆に、「今」楽しめば、今すぐ幸せを感じられます。
楽しむ時間を「おあずけ」しない
なぜか多くの人が、「楽しむ時間を後回し(おあずけ)」にしてしまいがちです。
しかし、人生の目的は、「楽しむこと(幸せであること)」ですよね。
決して、「仕事を1つでも多くこなすこと」ではないはずです。
ちなみに、ある看護師が、末期患者と接するなかで、その患者さんたちが語った言葉は、次のようなものだったそうです。
もっと自分らしく生きればよかった
あんなにガムシャラに、働かなくてもよかった
もっと自分の幸せを追求すればよかった
おあずけしなければ、自由な時間は、幸せな時間は、すぐにでも手に入るのです。
空いた時間は、「ワクワクすること」「やりたいこと」をやろう
空いた時間には、あなたが「ワクワクすること」「やりたいこと」をやることを、強くお勧めします。
例えば、
- 本が好きなら、本屋さんに行く。カフェでゆっくり読書を楽しむ
- 映画が見たいなら、今すぐ見に行く
- 家族と過ごしたいなら、さっさと家に帰る
- 特にしたいこともないなら、お風呂に入ったり、温泉に行ってのんびりする
などです。
(例えば私は、筋トレが大好きなので、時間が空くとジムに走ります。)
なぜ、「ワクワクすること」「やりたいこと」をやるのは大事なのか?
理由の1つは、「ワクワクすることをしている時間は、イコール、人生の幸福度を高めるから」です。
もう1つの理由は、「ワクワクには、方向性があるから」です。
詳しくは、以下の記事でも解説していますので、ご参照ください。
(例外)前倒ししていい仕事
一点.
「仕事を前倒ししても、時間は空かない(人生の幸福度は高まらない)」とお話しましたが…
唯一、前倒ししてもいい仕事があります。
それは、「ワクワクする仕事」「心からやりたい仕事」です。
「好きこそものの上手なれ」という言葉もありますが、楽しんで取り組むからこそ、質の高い仕事ができるのです。
(余談)「仕事を前倒ししない」に行き着いたキッカケ
実は、私がこの「仕事を前倒ししない」に行き着いたのには、とあるキッカケがありました。
それは、数年前のお盆休みのことでした。
とあるお盆休みの、約1週間前。
だから、お盆休みまでに一気に仕事を片付けてしまおう!
そう思った私は、猛烈に仕事に励みました。
そして、なんと、8月中にやろうと思っていた仕事を、お盆休みの前に全て終わらせることが出来たのです!
では、私は、お盆休みを、家族と一緒にゆっくり過ごせたのか?
(というか、8月の仕事をすべて終わらせたのだから、8月いっぱい休んでいても問題なかったはず。)
いいえ、違いました。
お盆休みに入った私の頭の中は、こんな感じでした。
- 「あ、アレもやったほうがいいかも」
- 「あ、コレもやったほうがいいかも」
- 「あ、やり忘れてることがあった!やんなきゃ」
そんなこんなで、結局、お盆休み中にも、なんだかんだ仕事してしまったのです。
そして、これらの仕事は、会社の売上アップに貢献するような、質の高いものだったのか?と言うと、そうでもなかったのです。
つまり、「やってもやらなくても、大差ない仕事」を、勝手に生み出していたのです。
まさに、前述のパーキンソンの法則の通りですね。
こんな体験を経て、「あ、前倒ししても、家族との時間は全然増えてないじゃん!」と気付き、それ移行、前倒ししないようになりました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
簡単にまとめると、こういうことです。
- 時間が空いたら、その日は仕事終わり!さっさと好きなことをしよう。「今」楽しもう。
- 心からやりたい仕事なら、前倒ししてもOK。
- 「これをやれば、明日が楽になる」のような気持ちなら、前倒ししても意味ない。
実際私も、この「前倒ししない」を習慣にしたところ、日々の充実度が高まりました。
そして、面白いことに、仕事もスムーズに行くようになり、短時間で今まで以上の成果を出せるようになりました。
あなたもぜひ、「前倒ししない」を意識してみてくださいね。
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