- 営業って、そもそも何をすればいいの?
- とりあえずホームページを作ったけど、電話が全然鳴らない…
- 仕事のとり方が分からない、案件を受注できない…
この記事は、上記のようにお悩みの方に向けて書きました。
士業専門Web集客コンサルタントの、大林亨輔(おおばやし こうすけ)です。
行政書士は「先生業」なので、他のビジネスとは違う営業方法が必要です。
飛び込み営業のような、時間も体力も精神力も削られる方法は、正直やりたくないですよね^^;
実は私も、営業は大の苦手。
もし「明日、飛び込み営業に行ってこい!」なんて言われようものなら…
- ご飯も喉を通らない…
- 家族の話も上の空…
- 5分に1回はため息…
そんなダークな1日を過ごすであろうこと間違いなしです。笑
しかし、安心してください。
そんな飛び込み営業なんて、やる必要はありません。
もっと効率のいい、行政書士にピッタリの営業方法が、33個もあるのですから。
お勧めの実践手順も合わせてご紹介しますので、ぜひ最後までお読みくださいね。
行政書士の営業方法33選
オンライン営業×6
(1)ホームページ
ホームページには、主に以下の2つの役割があります。
- ①信頼の獲得:「検索したのにホームページが見つからない…」では、お客様も不安になりますよね。
- ②24時間働いてくれる営業マン:あなたのためだけに、休まず働いてくれる営業マンを雇うとしたら、いくらかかるでしょうか?ホームページほど、コストパフォーマンスのいい媒体はありません。
行政書士のホームページ集客は、以下の3ステップを心がけるとよいでしょう。
なお、この3ステップについては、以下の無料の講座で解説しているので、ぜひご覧ください。
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あなたが今日、手に入れるもの
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なお、ホームページは「WordPress(ワードプレス)」で制作することをお勧めします。
なぜなら、WordPressは、以下のような理由から「SEOに強い」からです。
WordPressがSEOに強い理由
- (1)サイト構造が分かりやすく、Googleが評価しやすい
- (2)SEOを強化できる、豊富なプラグイン(追加機能のようなもの)が用意されている
- (3)ページやブログ記事を更新しやすい(後述しますが、ブログ更新は、SEOにおける重要な要素です)
Googleも過去、公式に「WordPressはGoogleのSEOと親和性が高い」と話しています。
WordPress is a great choice.
WordPress automatically solves a ton of SEO issues.
WordPress takes care of 80-90% of Search Engine Optimization (SEO).(日本語訳)
ワードプレスは、とてもよい選択と言えます。
何故かと言うと、ワードプレスは、SEOに関連する様々な課題を自動的に解決してくれるからです。
ワードプレスは、SEOの方法の80~90%に対応できるように設計されています。~当時のGoogle検索品質チーム責任者:マット・カッツ氏の言葉~
また、Web上のサイトの約43%はワードプレスで作成されており、世界で最も利用されているホームページ制作ツール(CMS)です。
WordPressなら、後述する「ブログ」の機能もついているので、お勧めです。
ちなみに、当社のホームページ制作ライトプランも、WordPressで作っています。
(2)SEO対策(検索エンジン最適化)
例えば、あなたが相続のホームページを持っているとしたら、「相続 ●●市」などで検索された時に上位表示されたら嬉しいですよね。
この、「検索結果で上位表示させるテクニック」のことを、SEO対策(検索エンジン最適化)と呼びます。
SEO対策には、「内部対策」「外部対策」の2つの要素があります。
①内部対策
- タイトルタグにキーワードを含めること
- 本文中に適切なキーワードを含めること(不自然な詰め込みはNG)
- ページの表示速度を速くすること
中でも大事なのが、「検索してくる人にとって、役立つ・分かりやすい情報を発信すること」です。
そのためにも、後述の「ブログ」は、とても大事になります。
②外部対策
- 他のホームページにリンクしてもらうこと
Googleなどの検索エンジンは、「リンク」=人気投票」のように見なします。
つまり、「たくさんリンクされているホームページ=信頼できるホームページ=上位表示されやすくなる」ということです。
リンクを増やす方法はいくつかありますが、中でも後述する「ポータルサイト登録」は、誰でも簡単にできますので、ぜひご活用ください。
なお、行政書士をはじめとする、士業のSEO対策については、以下のページも参考になりますので、合わせてご覧ください。
>> 士業のSEO対策。大事なのは「複数キーワードで上位表示を狙う」こと。
(3)ブログ
SEO対策(上位表示)のキモは、ブログを定期的に更新することです。
Googleをはじめとする検索エンジンは、「検索する人にとって役立つ・分かりやすい情報」を上位表示させる傾向にあります。
なので、ブログでは、「あなたの専門知識を、分かりやすく」書きましょう。
ブログを更新していくと、以下のように、ホームページの中のページ数が、どんどん増えていきます。
情報量が増えることで、お客様にも信頼してもらえますし、検索エンジンにも高く評価されて、上位表示もしやすくなります。
無料ブログは、使ってもいい?
ビジネス目的なら、これらの無料ブログは選ばないことをお勧めします。
理由はいくつかあるのですが、無料ブログには、以下のようなデメリットがあります。
- 形式が決まってしまっていて、自由度が少ない
- 他のブログへのリンクが入ってしまい、見込み客が離脱してしまいやすい
- 勝手に広告が挟まってしまうことがあり、信頼感を下げかねない
先ほど、「行政書士のホームページを作るならWordPressで」とお話しましたが、WordPressには、ブログ機能もついています。
ブログをやるなら、WordPressをお勧めします。
なお、ブログに関しては、以下の記事もご参照ください。
(4)ポータルサイト
一定数のユーザーが、ポータルサイトを使って行政書士を探しています。
ポータルサイトに登録すると、以下のようなメリットがあります。
- ①ポータルサイトからの問合せが期待できる
- ②ポータルサイトから自身のホームページへのアクセスが増える
- ③自身のホームページのSEO対策にプラスになる(リンクを獲得でき、SEOの外部対策にプラスになる)
ポータルサイトには、以下のように、いくつか種類があります。
- 士業向けポータルサイト
- 行政書士向けポータルサイト
- 地域情報サイト
- 業務特化型ポータルサイト
以下のページで、士業向けのポータルサイトを一覧でまとめていますので、ぜひ登録してくださいね。
>> 士業向けポータルサイト×66個まとめ。SEO対策やアクセスアップ
(5)PPC(リスティング広告)
Web広告の代表的なものが、このPPC(リスティング広告)です。
検索結果に広告を表示させ、そこからホームページにアクセスを集めることができます。
広告費は、「1クリックあたり●円」のように、クリックごとに課金されます。
「月額1万円」など、少額からでもスタートできます。
実際、当社のクライアントの行政書士事務所でも、月1万円からPPCを開始して、問合せを獲得している事務所もあります。
PPC(リスティング広告)は、大きく分けると、以下の2種類があります。
- 検索広告:特定のキーワードで検索された時に、検索結果に表示される広告
- ディスプレイ広告:いろいろなサイトの広告枠に表示される広告
「検索広告」のほうが仕組みがシンプルで、行政書士のWeb集客にも向いているので、最初は「検索広告」からチャレンジしてみてください。
なお、PPCについては、以下でも詳しく解説しています。
>> PPC(リスティング広告)って何?な人もすぐ分かる!初心者向け解説
>> まだSEO対策だけやってるの?PPCと比較してメリットや違いを解説
(6) メールマガジン
メルマガをやる一番のメリットは、「顧客リスト(メールアドレス)を保有できること」です。
江戸の商人
顧客台帳があれば、焼け野原になっても、すぐ顧客に連絡を取って、ビジネスを再開できるからです。
そしてこれは、現代でも同じ。
メルマガは、「こちらから情報をプッシュして伝えられる」のが特徴です。
そのため、検索されづらいもの(セミナーなど)の告知にも向いています。
一点、メルマガは、定期的に情報発信したり、問合せへの動線を考えたり、結構やることが複雑です。
手が回らない人は、最初はメルマガは使わず、余裕ができてきたら使う、くらいの気持ちでよいかと思います。
SNSを使った営業×7
オンライン営業の中でも、SNSに該当するものを以下にピックアップします。
※以下の、各SNSの集計データは、「令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」「2024年7月版!性別・年齢別 SNSユーザー数」から引用させて頂いております。
(1)Facebook(フェイスブック)
Facebookは、実名登録が必須なので、信頼感があるSNSです。
20代~50代の、ビジネス層の利用が多いのが特徴。
そのため、BtoBのサービスを提供している士業(税理士の税務顧問など)は、Facebookでの営業は向いていると言えます。
また、Facebook広告も、ターゲティング精度が高いことでお勧めです。
地域、性別、役職など、詳細なターゲティングが可能です。
(2)X(エックス) (旧:Twitter)
「バズる」という言葉もあるように、情報の拡散に強いのがXです。
以前は140文字の短文投稿のみでしたが、有料プランであるXプレミアムに登録すると、以下のような機能を使えます。
- 長いポスト:最大25,000文字
- 長い動画のアップロード:最大で長さが3時間
- ポストを編集:投稿後1時間、一定回数の変更を行える
短文が主体で、気軽に投稿できることから、仕事の投稿はもちろん、ちらっとプライベートの投稿もすることで、人間性(人柄)をアピールすることもできます。
(例)家族旅行の投稿をして、家族思いな温かい人間性をアピールする、など。
(3)Instagram(インスタグラム)
女性が多い印象があるInstagramですが、男性の利用者も増えてきています。
また、「若い女性が使っているSNS」というイメージが強いですが、30~50代の人も、約半数がInstagramを使っているのです。
「インスタ映え」という言葉もあるように、画像による「世界観の演出」が重要。
そのため、美容やファッションといった業界では、ビジネス活用が盛んです。
では、画像(写真)を活用しづらい行政書士には、あまり向かない営業ツールなのか?と言うと、実はそうでもないのです。
例えば、セミナーのスライドのように、文字でアピールする投稿をするなど、行政書士のビジネス活用も徐々に広がってきています。
むしろ、行政書士でInstagramを使いこなしている事務所はまだ少ないので、そこで存在感を示せれば、差別化することもできるでしょう。
(4)LinkedIn(リンクトイン)
「ビジネス版のFacebook」のようなものだとお考えいただくと、分かりやすいと思います。
実名登録なのも、Facebookと同じです。
日本では利用者数はまだ少ないですが、世界では5億3000万人が利用する巨大SNS。
以前は、「転職(ダイレクトリクルーティング)のためのSNS」のようなイメージでした。
しかし、2017年11月にLinkedInの日本の代表に村上臣さん(ヤフーの元執行役員で、CMO(Chief Mobile Officer))が就任してから、「ビジネスに使えるSNS」に進化してきています。
以下、村上さんの言葉を引用します。
フェイスブックのぼくのタイムラインには、夜になるとラーメンの写真とかしか出てこない。それが朝になるとビジネスニュースに変わる。昼はそのごった煮という感じです。ぼくが言いたいのは、はたしてそれが本当にビジネスに最適なのか? ということです。
それとは別に、デイタイムっていうのは、なるべく効率的にいろんなビジネスを作っていく時間のはずじゃないですか。しかも、そっちの時間の方が圧倒的に長い。だとしたらやっぱり、デイタイムにはビジネスに特化したSNSを使った方がいいんじゃないかと思うんです。
まさに、「仕事につながるSNS」を目指して進化しているのです。
営業に活用している行政書士は、まだまだ少ない現状だからこそ、今からLinkedInを活用しておけば、先行者利益が得られます。
今後の伸びに期待ですね。
(5)YouTube(ユーチューブ)
動画の特徴は、なんと言っても「情報量」です。
動画は、以下のように、情報伝達力がものすごく高いのです。
- 1分間で動画から伝わる情報量は、文字に換算すると180万語(Webページ3,600ページ分)
- テキスト情報の4500倍の情報伝達力
- 動画コンテンツは記事コンテンツより、約2倍記憶が定着しやすい(ラーニングピラミッドより)
例えば、行政書士をはじめとする士業で言えば、「挨拶動画」がお勧めです。
士業は、「敷居が高い(怖そう)」と思われがち。
いくら文章で説明したり、笑顔の写真を載せても、その先入観はなかなか払拭されません。
そこで役立つのが、「挨拶動画」なのです。
挨拶動画(1分ほどでもOK)を撮影して、Youtubeにアップロードし、それをホームページに埋め込みましょう。
動画は、文字や画像では伝えられない「人間性」「温かみ」などを伝えることができます。
これにより、敷居を下げたり、安心してもらえるというメリットがあります。
動画を活用して営業している行政書士は、まだまだ少ないので、まずは「挨拶動画」からチャレンジしてみてくださいね。
(6)Tiktok(ティックトック)
10代の利用率が特に高く、バズりやすいショート動画プラットフォームであるTikTok。
「若い女性が、ダンスや口パク動画をアップしているSNS」というイメージが強いかと思います。
しかし、近年はビジネス活用も増えてきています。
士業やコンサルタントでいうと、「自身のノウハウの一部を簡潔に話し、続きはYoutubeやブログ、自身のホームページに誘導する」という使い方をしている方も。
ショート動画は、まだまだ伸びる媒体と言われているので、注目のSNSと言えます。
(7) LINE(ライン)
もはや、日本国内でインフラ化したとも言える、定番アプリ。
LINEを使っていない人は、ほとんどいないのではないでしょうか。
「メールや電話はしづらくても、LINEだと相談しやすい」という顧客層もいます。
最近では、行政書士事務所も、問合せ窓口としてLINEを使っている人も増えてきています。
オフライン営業×9
(1)DM(ダイレクトメール)
DM(ダイレクトメール)を使う時は、「ターゲットを絞る」ことをお勧めします。
例えば、「建設業者に出す」「飲食店に出す」のような感じですね。
ターゲットを絞ることで、DMの内容を、そのターゲットに合わせた内容にできるため、反応も良くなります。
また、プッシュで情報を伝えられる媒体でもあるので、検索されづらいセミナー集客にも向いています。
(2) ポスティング(チラシ)
Web集客がメインの現代においても、ポスティング(チラシ)は有効な営業方法の1つです。
オンラインで届かない層にアプローチできる、というのも魅力的。
DMと同じく、ターゲットを絞り込んでコスト削減&反応を高めるのがポイントです。
当社のクライアントの行政書士事務所で言うと、「相続セミナーの告知チラシ」などをポスティングしている事務所もあります。
(3)アナログ広告(業界の専門誌、新聞、タウン誌など)
アナログ広告も、ポイントは「ターゲットを絞ること」です。
ターゲットが読んでいそうな誌面を選び、そこに広告を出しましょう。
業界ごとに専門誌が出ているような場合には、その誌面に広告掲載するのもお勧めです。
例えば、「飲食店経営」「建設マネジメント技術」「日経ヘルスケア(医療・介護業界)」のようなものもあります。
(4) 事務所案内
事務所案内は、主に、無料相談に来てくださった方に渡すことが多いと思います。
Webだけでなく、こういった紙媒体の資料もあったほうが、お客様も検討しやすくなります。
含めるべき内容としては、以下のようなものです。
- サービス内容
- 料金表
- プロフィール
- お客様の声、事例
なお、ただの事務所案内では、ライバルと差別化できません。
私の知り合いの長谷川ナミさんが推奨している、「ラブレターチラシ」がお勧めです。
詳しくは、以下をご参照ください。
(5) 名刺
名刺は、行政書士にとって欠かせない営業ツールの1つです。
行政書士は、以下の3種類の名刺を作ることをお勧めします。
表 | 裏 | |
---|---|---|
1.開業準備中の名刺 | ||
2.スタンダード名刺 | ||
3.業務特化名刺 |
それぞれの名刺の作り方のポイントや、役割は、以下のページで詳しく解説していますので、ご参照ください。
>> 行政書士は名刺を3種作ろう│仕事・紹介を生むポイント解説
なお、「名刺交換して終わり」では、深く印象づけることはできません。
名刺は、相手に「自分を覚えてもらう」「必要な時に思い出してもらう」ことが大切なので、深く印象づけられなければ、名刺交換は失敗したと言っても過言ではないのです。
それではもったいないので、後述の御礼ハガキも合わせて活用するとよいでしょう。
(6)御礼ハガキ
Webメインの時代だからこそ、アナログな営業方法が、お客様に響きます。
「手書きで書いた方が、メールよりも、相手に気持ちが伝わる」とよく言われますが、これは本当です。
NTTデータ経営研究所が設立した、アナログ価値研究所の実験によると、以下のことが分かったのです。
手書きの文字はタイプされた文字に比べて、「思いが込められている」というポジティブな印象を読み手に与えうる。
~アナログ価値研究所~
あなたも、手書きのハガキが届いたら、思わず読んでしまいますよね。
そして、相手が自分のために時間をとってくれたことを、嬉しく思いませんか?
御礼ハガキは、相手との絆を深める、魔法のツールなのです。
無料相談に来た人、名刺交換した人、セミナー参加者、など。
こういった、ご縁のあった方々に、手書きの御礼ハガキを送りましょう。
(7) 既存客に電話・メールする
「営業」というと、「新規のお客様を獲得する」ことをイメージしがちですよね。
しかし、実は「既存客への営業」は、新規獲得よりも重要なのです。
近代マーケティングの父とも呼ばれるフィリップ・コトラーは、以下のように話しています。
- 「1:5の法則」 新規顧客に販売するコストは既存顧客に販売するコストの5倍かかる
- 「5:25の法則」 顧客離れを5%改善すれば、利益が最低でも25%改善される
~フィリップ・コトラー~
簡単に言えば、「既存客にもっとアプローチすれば、新規顧客を追うよりも、5倍も簡単に売上アップできる」ということです。
「既存客への営業」といっても、やることはシンプルです。
- 「建設業許可の更新の時期が近づいていますので、ご連絡差し上げました」のようなアナウンスをする
- 「あれから、お変わりありませんか?」「何かお困りごとはないですか?」のように連絡する
- 「●●さんに役立つ情報を見つけたので、シェアしますね」のように、メールで参考情報のURLを送る
これらの小さな積み重ねが、あなたへの信頼に変わっていきます。
(8) 既存客にニュースレターを送る
当社も、既存のお客様向けにニュースレターを送っています。
イメージしやすいように、以下、当社が過去に送ったニュースレターの実物をご紹介します。
有名なマーケターのダン・ケネディは、ニュースレターについて、以下のように話しています。
紙に印刷した月刊ニュースレターは、中小ビジネスにとって、もっとも強力な関係構築ツールになる。
ファン顧客との間に信頼関係やロイヤリティが築かれるにつれ、顧客維持も改善していく。
~ダン・ケネディ~
ニュースレターには、主に以下のような役割があります。
- 既存客への情報提供
- リピート獲得
- 人間性を知ってもらい、信頼してもらう
なお、ニュースレターには「売り込み」「サービス内容」などは載せずに、あくまで「既存客との関係づくり(絆を深める)」目的で使いましょう。
例えば、以下のような内容を載せるのがお勧めです。
- あなたのプライベート
- 仕事に対する思い
- お客様に役立つ情報
- 息抜きコンテンツ(季節のトリビアなど)
(9) 既存客に手紙を送る
既存客に向けて、手書きの手紙を送るのもお勧めです。
私も、お客様に以下のような手紙を出すことがあります。
先ほどの御礼ハガキと同様、手書きの手紙って、普段なかなかもらいませんよね。
だからこそ、相手に深く印象づけることができ、それが紹介や継続につながっていくのです。
人脈・対面営業×11
(1) 同業の行政書士と知り合う
同業の行政書士とのつながりは、ぜひ大切にしてください。
つながっておくことで、以下のようなメリットがあるからです。
- 仕事を紹介してもらえる(専門分野ではない業務や、やったことのない業務は、他の行政書士にお願いしたいという方が、結構いるのです)
- 自分が業務で困った時に相談できる
こういったつながりを深めるには、所属書士会で開催されている研修・懇親会などに参加し、名刺交換するのがお勧めです。
そして、積極的に支部の運営を手伝ったりして、人脈を広げていきましょう。
こうやって頑張っている姿を見せると、「頑張っているから、応援してあげたいな」と思ってもらえて、紹介も入ってきやすくなります。
「与えるものは、与えられる」という言葉もあるように、まず自分から与えることを心がけましょう。
(2) 他士業と知り合う
士業は、横のつながりから仕事が入ってくることも多いですよね。
だからこそ、他士業(税理士、司法書士、社労士、弁護士など)とのつながりは、大切にしたいものです。
特に、許認可業務は他士業から紹介で回ってきやすいので、お勧めです。
なお、他士業と知り合うには、異業種交流会はあまりお勧めしません。
異業種交流会は、「仕事が欲しい人」が来ていることが多いので、名刺交換などしても深い絆になりづらいのです。
お勧めは、「近隣の士業事務所に挨拶に行く」こと。
アポを取って、「近くで開業しました、行政書士の●●です」とご挨拶に行くのです。
「遠くの親戚より、近くの他人」という言葉もあるように、人間は、近い人を信頼する心理があります。
当社のクライアントの行政書士さんも、そうやって人脈を作っていった人がいます。
(3)知り合いに告知する
家族や友人など、知り合いへのアプローチも欠かさず行いましょう。
- 開業のお知らせハガキ
- SNSで開業報告
- 忘年会や新年会、同窓会で名刺を渡しておく
仕事は、いつ・どんなつながりから入ってくるのか?まったく予想できません。
例えば、「友人が勤めている会社で外国人雇用があり、就労ビザが必要になった」のような流れで受注に至ることもあるのです。
活かせる機会はすべて活かしていく意識でいましょう。
(4)前職の人脈にアプローチする
前職の人脈から仕事が入ってくることも、結構あります。
だからこそ、今まだ会社に勤めているなら、円満退職できるようにしましょう。
前職からの繋がりで初めての仕事を獲得できた!という行政書士さんもいらっしゃいます。
(5) 商工会議所・JC(青年会議所)に参加する
特に開業したばかりの頃は、商工会議所・JC(青年会議所)に参加するのも、お勧めです。
- 地域の行事運営を積極的に手伝う
- 開催される会議に毎回出席し、運営に貢献する
こういったことを積み重ねることで、「人間性(人柄)を売る」のです。
特に独立開業したばかりの頃は、アピールできる実績も乏しいものです。
ある意味、最初は「売れるもの=人間性(人柄)」なのです。
逆に言えば、ものすごい実績がなくても、誠実にコツコツと関わっていくことで、人間性で選ばれることもできる、ということです。
「この人なら、仕事もしっかりやってくれそう」と思っていただけるように、積極的に参加していきましょう。
(6) 有料のセミナーに参加する
今は、以下のようなさまざまなセミナーが開催されています。
- 事務所経営
- マーケティング
- 営業力アップ
- 目標設定・目標達成
- モチベーションアップ
こういったセミナーは、自己投資としても大きくプラスになりますが、もっと嬉しいのが「いい人脈・いいお客様に出会える」ことです。
こういったセミナーには、経営者の方や、向上心の高い方が参加しているものです。
つまり、「いいお客様になってくれそうな人たち」と知り合う、絶好の機会でもあるのです。
なお、無料セミナーもたくさんありますが、私は有料のセミナーに参加することをお勧めします。
たとえ数千円であったとしても、自分のお金を投資して参加する意識のある人は、いい人脈・いいお客様になってくれやすいからです。
参加費100万円のマーケティング塾
当時、大学生に毛が生えたくらいだった私にとって、100万円は大金。
正直、支払いボタンをクリックするときには、手が震えていました。
ただ、ここでの学びや人脈があったからこそ、今の自分があると断言できます。
自腹を切ると、学びの濃さが何百倍にもなるのです。
(7) 異業種交流会に参加する
特に、独立開業前はどんどん参加したほうがいいです。
「仕事が欲しい人」が来ていることが多く、深い関係性にはなりづらいことがありますが、独立開業のタイミングにおいては、貴重な人脈作りの場でもあります。
とにかく名刺を配り、1人でも多くの人に、自分が行政書士であることを知ってもらいましょう。
(8) 先輩経営者に弟子入りする
これは、私自身が起業当初に行った方法です。
やることは簡単でシンプル。
自分が憧れる先輩の経営者さんを、無償でお手伝いさせていただくのです。
私の場合は、とある女性経営者さんの仕事へのスタンスに憧れ、弟子入りしました。
そして、無償でホームページを作ったり、Webマーケティングのお手伝いをしていました。
そのおかげで、いろんな人脈にも恵まれましたし、自身の仕事や価値観もレベルアップできたと感じています。
なお、この「弟子入りの方法」については、以下のページでも解説していますので、気になる方はぜひお読みくださいね。
>> 起業するなら、『弟子入り』がベストな方法。私が実践した8stepを公開します
(9) セミナー・講演を主催する
セミナーを開催すると、自然と「先生」という立場を確立できるので、行政書士にはお勧めの営業方法です。
一点、「セミナーをやって終わり」では仕事につながらないので、セミナー後に無料相談などにつなげていく導線が大事になってきます。
また、1人では集客に不安があるなら、同時期に開業した行政書士や、税理士などの他士業の先生とタッグを組んでセミナー開催するのも良いと思います。
セミナー後の無料相談やフォローアップを通じて、仕事を獲得していきましょう。
(10)紹介・口コミを増やす
士業の業界は、「紹介」は日常茶飯事ですので、欠かせない営業方法の1つと言えます。
紹介を獲得するコツは、「具体的に紹介依頼すること」です。
話をわかりやすくするために、保険営業の紹介獲得を例に挙げて解説します。
以下、悪い例と良い例を挙げます。
紹介依頼の悪い例(保険の営業を例に解説)
多くの人は、こんなふうに紹介依頼をしてしまいがちです。
しかし、これでは紹介は1件も入ってきません。
なぜか?分かりますか?
正解は、「紹介したくても、誰が保険で困っている人なのか?分からないから」です。
そうではなく、以下のように紹介依頼をするのがベターです。
紹介依頼の良い例(保険の営業を例に解説)
「結婚」「出産」は、周りの人でも、見れば分かりますよね。
これなら、紹介する側も紹介しやすいのです。
行政書士の紹介獲得も、ポイントはこれと同じです。
ぜひ「具体的に」紹介依頼してくださいね。
(11)プライベートの活動を増やす
前述の通り、仕事は、どこから入ってくるか?まったく予想できません。
それこそ、プライベートのつながりから入ってくることも、結構あるものです。
(むしろ、ビジネスの匂いがしないプライベートのほうが、相手も安心して相談してくれたりします)
時間を作って、以下のような活動に参加してみましょう。
- 地域ボランティアに参加する
- 地域の行事に参加する
- スポーツなど趣味のサークルに参加する
- 同窓会に参加する
- 新年会、忘年会に参加する
参加する時は、名刺をお忘れなく。
実践手順(一例)
ここまで、行政書士の営業方法をたくさんご紹介してきました。
ただ、これだけたくさんあると、何を優先すればいいのか?分からないですよね。
そこで、参考までに、実践手順の例を解説します。
(手順1) まずは、ホームページ制作
まずは、ホームページを作っておくこと。
これは絶対です。
あなたのお客様は、どこからのつながりであろうと、必ずあなたのホームページを検索します。
- 名刺交換した人が、氏名や事務所名で検索してホームページにやってくる
- SNSを見た人が、プロフィールのURLをクリックしてくる
この後、「対面営業」についてもお話しますが、対面で顧客と絆が深まっても、その人が検索した時にホームページが表示されなかったら、「ホームページもない事務所なんて、大丈夫かな…?」と不安に思わせてしまいます。
検索してもらったのに、ホームページがなかったら、そこで試合終了ですよ(スラムダンク:安西先生より)。
(手順2) ブログを定期的に更新 or 広告
ホームページを作っても、放っておいたら問合せは増えません。
SEO対策やPPC(リスティング広告)といったアクセスアップ対策を行い、アクセスを増やす必要があります。
アクセスアップは、後述の「対面」を増やすことと並行して、コツコツ続けていきましょう。
また、前述の「士業向けポータルサイトへの登録」も、早めに行っておきましょう。
(手順3)独立開業したら、まずは「対面」を重視
ここでいう「対面」とは、決して「飛び込み営業」ではなく、主に以下のようなものを指します。
- 同業の行政書士と知り合う
- 他士業と知り合う
- 知り合いに告知する
- 前職の人脈にアプローチする
- 商工会議所・JC(青年会議所)に参加する
- 有料のセミナーに参加する
当社のクライアントの行政書士事務所も、開業当初から伸びている人は、対面営業を頑張っています。
特に独立開業したばかりであれば、「対面」は、もっとも力を入れるべき営業活動です。
新人の頃は、まだ実績がありませんので、売れるのは「人間性(人柄)」です。
いろいろな会合や集まりに参加し、会費を払い、食事代を払い、名刺を配りましょう。
気になる人がいたら、御礼ハガキも忘れずに。
そして、その会の運営や、地域の活動に積極的に参加し、手伝いましょう。
そうやって「先に与える」を実践していると、周りからも「あの人は頑張っているな。仕事を任せても安心してお願いできそうだな」と思ってもらえるようになります。
(手順4)対面で実績を作ったら、それをホームページに掲載
対面で頑張っていると、自然とお客様も増えてきます。
その時、必ずやるべきなのが「お客様の声をもらうこと」です。
あなたが、どれだけ質がいいサービスを提供していても、どれだけ誠実で素敵な人だったとしても…
それを自分だけで伝えていては、周りには「自画自賛」に見えてしまうものです。
あなたの、せっかくのサービス・せっかくの人間力が伝わらないのは、もったいないですよね。
そこで役に立つのが、「お客様の声」なのです。
人間は、第三者の評価を非常に気にするもの。
あなたのホームページに、「お客様の声」があるかないか?で、反応が全く違ってきます。
また、「お客様の声」がたくさんあれば、質が高いサービスであることをアピールできるので、多少値段が高くても、選ばれるようになります。
なお、「お客様の声」については、以下の記事も参考になるので、あわせてお読みください。
>> お客様の声のベストなまとめ方は?必要な5つの要素を解説
(手順5) あとは、この繰り返し
ここまでくれば、あとはその繰り返しです。
- ホームページから問合せが来たり、対面でお客様が来る
- 誠実に対応し、喜んでいただく
- 「お客様の声」をいただき、ホームページに載せる
何事も、いちばん大変なのは、ゼロイチを作ることです。
イチができたら、あとは上手くいった方法を徹底的に繰り返しましょう。
まとめ:全て実行する必要はありません
ここまでで、たくさんの営業方法をご紹介してきましたが…
全部を実行する必要はありません。
マーケティングで大事なのは、「自分のお客様が、どこにいるのか?」を見極め、そこにアプローチすることです。
例えば、あなたのお客様候補が、とある会合にたくさん参加しているなら、その会合に参加すべきでしょう。
他にも、あなたのお客様候補が、とある業界紙をよく読んでいるなら、その業界紙に広告を出すのは、理にかなっていますよね。
あなたも、やみくもに営業するのではなく、「自分のお客様が、どこにいるのか?」を考えて、動いてみてくださいね。