「士業が継続的に繁盛し続けるには?」
「AIや人工知能が発達してくる中、士業はどうしていくべきか?」
こういったテーマについて、コンサル起業の専門家:北野哲正(きたの てつまさ)さんと対談してきました。
継続的に顧客を獲得していくポイントについて、この記事でまとめましたので、ぜひご参照下さい。
食えない士業から脱却するポイント×3
(1)専門性を出して、「差別化」せよ
その中で、多くの士業の先生にとって可能なのは、「差別化」の方ですね。
「差別化」と言うと漠然としていますが、簡単に言えば、「専門性を出しましょう」ということです。
- 「私は税理士です」ではなく、「飲食店を繁盛させるのが得意な税理士です」。
- 「私は弁護士です」ではなく、「女性の離婚相談に強い弁護士です」。
このように、専門性を出して尖らせていくことで、顧客に刺さるようになります。
「業務を絞ると、顧客が減ってしまうのでは…?」という不安は不要
よく、「打ち出す業務を絞ると、顧客が減ってしまうのでは…?」と心配される方がいらっしゃいます。
確かにその気持ちは分かるのですが、安心して下さい。
大丈夫です。
北野さんも、このようにおっしゃっていました。
「コレができるということは、コレもやってもらえるはずだ」のように、顧客が勝手に想像してくれるので、かえって依頼は増えますね。
これは事実です。
実際、私は「士業専門Web集客コンサルタント」ですが、士業以外の方からも依頼が来ます。
例えば最近も、「整体院なんですけど、うちのホームページ集客もサポートしてもらえますか?」といった相談がありました。
なぜ当社に問い合わせて下さったのか?
聞いてみると、「士業も整体師も、形のないサービスを扱う業種という意味では同じなので、サポートしてもらえるんじゃないか?と思ったんです」とのこと。
このように、顧客は「勝手に想像してくれる」ので、絞っても集客に影響することはありません。
かえって、集客にプラスになるのです。
(2)手続き業務から脱却して、「参入障壁」を高めよ
AIや人工知能にも、仕事を奪われてしまうのは、目に見えています。
現在、AIや人工知能が、凄まじい勢いで発達してきています。
現に、freeeやMFクラウド会計などのクラウド会計ソフトで、記帳代行のサービスの価値はどんどん下がっています。
今後も、手続き業務はどんどんIT化されていくでしょう。
単純な手続き業務は、IT化した方がミスも減り、効率化されるからです。
この流れは止められません。
では、どうすればいいのか?
と言いますと…
士業は、コンサルティング業務で付加価値をつけよう!
コンサルティング業務で付加価値をつけることで、AIや人工知能にできない部分を仕事にしていく必要があります。
コンサルティングとは、ものすごく簡単に言うと「顧客がより良くなるように、こちらから積極的に提案していくこと」です。
例えば、税理士の場合。
毎月訪問して、会計の状況を伝えるだけでは、付加価値がありません。
そこから一歩踏み込んで、顧客の会社がより良くなるように、どんどん提案するのです。
- 販管費のこの部分が無駄になってしまっているようですが、コスト削減できませんか?
- 最近、こんな業界ニュースを見つけました。御社の業績アップのヒントになるかと思いまして。
このように、税理士側から提案してもらえると、企業の社長はとても嬉しいのです。
(現に私は、ものすごく嬉しいです)
専門特化すると、コンサルティングの付加価値が飛躍的にアップする
先ほど、「差別化(専門特化する)」という話をしました。
専門特化すると、その業界のノウハウがどんどん溜まっていくので、コンサルティングの付加価値が飛躍的にアップします。
例えば、とある社労士が「介護業界に強い社会保険労務士」として打ち出したとしましょう。
その社労士事務所には、他社では決して知り得ない介護業界のノウハウが、日々蓄積されていくわけです。
このノウハウがあるからこそ、コンサルティングに付加価値が生まれ、選ばれる理由になってくるのです。
なお、コンサルティング業務を成功させる秘訣である「パッケージ化」については、後述しますね。
(3)肩書で自分を縛らないで、「なんでもやる」
私なんて、コンサル先の社長さんに「息子の結婚相手を探してくれ」と言われて、探したこともありますよ。笑
「顧客の悩みは、全部私が解決する」という意識でやってます。
先ほどの「差別化(専門性を出す)」とは真逆の話ですが、顧客のニーズを満たすために「なんでもやる」というのも、必要不可欠になってきます。
士業の先生には、良くも悪くも、「肩書」があります。
ただ、この肩書が、可能性を狭めてしまうことがあるのです。
- 「私は税理士だから、こういった業務はやらない」
- 「私は行政書士だから、社会保険労務士だから…」
このように、肩書が邪魔してしまうと、顧客に何か依頼されても「それは専門外なので…」と返してしまうことになります。
まず「できます」と言う。やり方は後で考える。
そして、やり方は後で考えればいいのです。
これは、成功者の共通点とも言える考え方です。
かの有名なビル・ゲイツも、コンピューター販売会社MITSに、「8週間でできます」と宣言しました。
そして、宣言通り8週間で、プログラム:BASICを完成させてしまいました。
このように、先に「できます」と宣言してしまう。
やり方は、その後考えれば良いのです。
知恵を絞れば、やり方なんていくらでも出てきます。
もし自分だけで解決できないなら、人脈を辿って、できる人を探してきて、紹介すればいい。
そうやって、顧客の悩みを全て解決していくことで、信頼されます。
そして、新たな仕事も依頼されるようになっていくのです。
これは、AIや人工知能にはできません。
つまり、「一点突破・水平展開」がポイント
先ほど、「差別化」と「なんでもやる」という話をしました。
一見、相反する考え方のように思えますが、これは筋が通っているのです。
マーケティングの定石で、「一点突破・水平展開」という考え方があります。
- まず、専門特化して、顧客の一番の悩みを解決する
- そこで信頼を得てから、他のサービスを提案して、売上を拡大する
図にすると、以下のようなイメージです。
最初から「何でもできます!」と言ってはダメです。
何でも屋さんは、選ばれる理由がないので、差別化できないのです。
何でもできるとしても、あえて最初の見せ方(入り口)は「絞る」のです。
尖っていなければ、刺さらないのです。
基本的に顧客は、「何でもやってほしい!」とは思っていません。
「自分のこの悩みを解決したい!」と思っているのです。
であれば、まずはその最初の悩みの解決に専門特化する。
そして、その後出てくる悩みを、水平展開してどんどん解決していく。
この考え方を忘れないで頂ければと思います。
コンサルティング成功の秘訣は、「パッケージ化」にあり!
先ほど、「付加価値を付けるために、コンサルティング業務を取り入れよう」という話をしました。
このコンサルティング業務の取り入れ方について、北野さんがポイントを解説してくれました。
パッケージ化とは、「3ヶ月:30万円」のように、期限と値段を区切る、ということです。
なぜ、パッケージ化すべきなのか?
その理由は、以下の2つです。
(理由1)顧客側としても、「期限」が見えるので安心
よく「コンサルティング:月額10万円」と書いてあるホームページをお見かけします。
これだと、顧客側としては「月額10万円ってことは、もし1年お願いしたら120万円もかかるのか。高くて頼めないな…」と不安になってしまいます。
これを、例えば「3ヶ月:30万円」のように、期限を決めてあげることで、値段の上限が見えますよね。
これなら、顧客も安心して依頼できるようになります。
結果、受注数が増えるのです。
(理由2)コンサルティングの成果が出やすくなる
コンサルティングというのは、士業側だけが頑張っても、成果が出るものではありません。
顧客が自発的に動いてくれないと、なかなか成果が出ないのです。
期限が見えないと、顧客も、頑張りどころが分かりません。
そうなると、なかなか成果が出ないのです。
成果が出なければ、顧客満足度も下がってしまいます。
これが、「3ヶ月:30万円」のように期限が決まっていると、話が違ってきます。
顧客も「3ヶ月頑張れば良いんだ!」と意識できるので、頑張れるのです。
結果、成果も出やすくなり、顧客満足度もアップします。
このように、コンサル業務をパッケージ化することで、士業にとっても、顧客にとっても、お互いにメリットがあるのです。
ぜひ、実践して頂ければと思います。
編集後記:コンサル起業をゼロから応援する「コンラボ」について
今回対談させて頂いた北野さんは、コンラボ(株式会社コンサルタントラボラトリー)という会社を経営されています。
北野さん自身がコンサルタントでもあり、その経験を活かして、コンサル起業の専門家として活躍されています。
北野さんは、このようにおっしゃっていました。
お金も情報も、それを使う「人」によって、生み出せる価値が大きく違ってくるのです。
この「人」を支援できるのが、コンサルタント型ビジネスなのです。
しかも、低資本ででき、リスクも少なく、利益率も高い。
コンサルタントとして「人を支援するやりがい」と「しっかり稼ぐ力」と持つ人が、もっと増えたら良いなと思っています。
北野さんは、そのノウハウを体系化して、コンサル型ビジネス・無形商品型ビジネスでゼロから年商3億円のビジネスを創り出すための「7つの起業戦略」というオンラインセミナーも提供しています。
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北野さん、本日は貴重なお時間をありがとうございました!
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