目標設定は、マラソンで言えば、ゴール地点を決めるようなもの。
ゴールが決まっていなければ、どっちに走ればいいのか?分からないですよね。
だからこそ、目標設定は大事なのですが…。
間違った目標(ゴール)を設定してしまうと、それもまた悲惨なことになります。
今日は、あなたが目標設定に失敗しないために、私の失敗談をご紹介します。
私の、目標設定の失敗の例。
私は、起業した当初、以下のような目標を掲げていました。
- 年商20億円!
- 社員数100人以上!
今考えると、「なぜ、この目標を掲げていたんだろう」と不思議になるのですが…笑
当時は、本気でこの目標を目指していました。
売上&社員が増えても、あれ、幸せじゃない…
そして、この目標を目指して7年ほど経ったある日のこと。
起業した当初と比べれば、売上も増えて、社員数も増えていました。
普通に考えれば、「目標達成に近づいている」と言えます。
喜ばしいことのはずです。
しかし、ある時、ふと気づいたのです。
「あれ?幸せじゃない…」ということに。
なぜ、目標達成に近づいているのに、幸せじゃないんだろう…?
深掘りしていくと、私の「欠乏感」に辿り着きました。
私の欠乏感:「父に愛されたかった」
結論から言うと、私は「父に愛されるために、優秀な息子であろうとした」のです。
私の父も、経営者です。
経営者である父の背中を見て育ったので、私も起業して経営者になるのは、ある意味、自然なことでした。
ただ、父は忙しかった。
すごく忙しかったのです。
私が子供の頃、父と一緒に遊んだ記憶が、あまりないのです。
父は、都内の会社に泊まることも多く、本当に忙しかったのだと思います。
しかし、子供の頃の私は、無意識に、寂しかったのでしょう。
「父との時間を過ごしたい。父に愛されたい。」
こういう欠乏感が、無意識に募っていったのです。
父を超えることで、愛されようとした
そして、その欠乏感をベースにして立てた目標が、「売上20億!社員100人以上!」だったのです。
つまり私は、無意識に、
- こんなに大きな会社を作ったよ!
- 社会からも、こんなに認められるようになったよ!
- だから愛して!
と伝えたかったのです。
簡単に言えば、「父を超えることで、愛されようとした」のです。
でも、これは間違いでした。
父は、私を愛しているに決まっていた
実際のところ、父は、私を愛してくれているのです。
私が産まれてから、今まで、ずっと。
私は、自分が親になったことで、このことにやっと気づけたのです。
結局のところ、私の欠乏感(父からの愛が欲しい)は、私の妄想だったのです。
私には、息子が2人います。
私は息子たちを、心から愛しています。
それは、当たり前ですが、「子供が何かを成し遂げたから愛している」というわけではないのです。
ありのままで愛しているのです。
息子が笑顔でいてくれたら、それが私の幸せです。
そしてこれは、父の私への気持ちと、まったく同じだと気づけたのです。
目標を軌道修正。大事なのは「自分が笑顔でいること」
この妄想に気づいて、目標を軌道修正できました。
言ってみれば、私の「愛されたい!」という気持ちから出てきた、暴走が止まったのです。
今は、無理な事業拡大を目指さなくなりました。
代わりに、自分自身が笑顔でいられること(幸せを感じられること)を優先しています。
それこそが、私にとっても幸せであり、父にとっての幸せなんだ。
そう思っています。
※ちなみに、「幸せ(幸福感)」については、以下の記事でも詳しく解説しています。
>> 幸せって何?こんなはずじゃ…と後悔する前に知りたい7つのポイント
まとめ:欠乏感に気付けば、もう目標設定で失敗しなくなる
いかがでしたでしょうか。
つまり私は、「父に愛されたい」という欠乏感に惑わされ、目標設定に失敗してしまっていた、ということです。
このタイミングで、誤った目標(ゴール)に気づけて、本当に良かったと思っています。
周りから見たら非の打ち所のないスーパー経営者が、ある日突然、自殺してしまうことがありますが…。
それは、誤った目標(ゴール)を目指して、せっかくたどり着いたのに、そこには何もなかった(幸せじゃなかった)ことへの絶望感が原因ではないかと思います。
人によって欠乏感の種類は異なりますが、同じように欠乏感を満たすための目標を掲げると、幸せを感じられなくなります。
私は、人生の目的は「幸せになること」だと思っています。
そして、逆説的ですが、「今幸せでなければ、いつまでも幸せになれない」と感じています。
私のこの失敗談が、あなたの気付きになれば幸いです。
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