株式会社ミリオンバリュー代表の大林です。
当社の創業は、2010年4月13日。
本日2020年4月13日で、10年を迎えました。
最近知ったのですが、ベンチャー企業の生存率は「10年で6.3%」と言われているそうです。
そのような中で、当社が今日まで歩み続けてこれた理由は、何だったのか?
僭越ながら、個人事業主・中小企業の経営者の皆様の参考になればと思い、この10年を振り返っての気づきをシェアさせていただきます。
※なお、行政書士の方には、以下の記事も参考になると思いますので、ご紹介しますね。
>> 行政書士は「やめとけ・食えない」とされる理由×8。現実の年収(中央値)も解説
>> 行政書士の廃業率9割は嘘。廃業しましたブログに見る、原因と解決策
企業の生存率は「10年で6.3%」「20年でなんと0.3%」
日経ビジネスによると、ベンチャー企業が創業してからの生存率は、以下のようになっているそうです。
5年後 | 15.0% |
---|---|
10年後 | 6.3% |
20年後 | 0.3% |
参考データ:https://business.nikkei.com/atcl/report/15/280921/022200058/
つまり、100社起業したら、
- 5年後には、85社が廃業し
- 10年後には、94社が廃業し、
- 20年後には、1社残っているかどうか
という割合、ということになります。
では、その廃業の主な理由は何なのでしょうか?
企業の廃業理由:トップ3とは?
中小企業庁の統計データによると、廃業理由のトップ3は、以下のとおりです。
(廃業理由:第1位)販売不振:68%
廃業理由の約70%が、「販売不振」によるものです。
つまり、単純に、「集客・営業といった販売活動が上手くいかなかった」ということです。
(廃業理由:第2位)既往のしわ寄せ:13%
「既往のしわ寄せ」とは、簡単に言うと「長期に渡って業績が悪化しているにも関わらず、その事態を把握できていなかったために倒産してしまう」ことを指します。
キャッシュフローを把握できていない、ということが主な理由と言えそうです。
(廃業理由:第3位)過小資本:5%
これは、「自己資本が少ない、つまり体力がなくなることで倒産してしまう」ことを指します。
利益が出たら再投資!というのはビジネスの大事な部分ではありますが、成長にばかりお金を使うのではなく、内部留保もしっかり確保していくことが大事だと言えます。
上記の他にも、「放漫経営」「連鎖倒産」「過大な設備投資」といった理由が続くようですが、これらの要素は5%ほど。
つまり、廃業理由の8割は「業績の悪化」にある、と言えます。
起業時のスタートダッシュ~10年を乗り越えるまでの3ステップ
以下、当社が起業してからこの10年を振り返って、「ここがポイントだったな」と感じる部分をシェアします。
(ステップ1)最初の10人の顧客に注力する
何事も、「ゼロからイチを作り出す」のが、とても大変です。
イチが出来てしまえば、あとはそれを繰り返せば、2になり、3になり、10になり…と成長していけます。
そして、こと起業(独立開業)に関して言えば、「最初の10人のお客様」がとても重要である、と感じています。
まずは、この10人の顧客への対応に、120%の力を注ぎ、ご満足頂く。
これが、その後の会社を支える、大事な土台になっていきます。
なお、顧客満足度アップについては、以下の記事もご参照ください。
>> スターバックスに学んだ、顧客満足度を向上させるコツ
>> 士業が顧客満足度を高める、ちょっとしたコツ×3
>> 顧客満足度を向上させる、申込み直後の対応ポイント×3
起業したばかりでなくても、この視点は重要
(ステップ2)1で満足して頂いたお客様に、「お客様の声」をいただく
「お客様の声」は、最強の営業ツールです。
自分でいくら声を張り上げて「当社のサービスは最高です!」と言っても、見込み客には刺さりません。
一方、お客様に「この会社のサービスは素晴らしいですよ」と言ってもらえると、途端に販売がスムーズになります。
例えばあなたも、Amazonで何か注文する時、レビューを見たりしませんか?
で、★の数が4個以上だと即決で買えたり。
逆に、買おうと思っていたけど、星の数が2だったので、買うのをやめたり。
そんな経験があると思います。
人間は、「お金を出して、失敗したらどうしよう…」という不安を抱えています。
だからこそ、「第三者の評価」を、とても気にするのです。
「自分の選択は間違いないんだ!」という確信が欲しいのです。
この背中を押してくれるのが、「お客様の声」というわけです。
具体的なまとめ方や、集め方は、以下の記事もご参照ください。
>> お客様の声のベストなまとめ方は?必要な5つの要素を解説
「お客様の声」の上位版「事例広告」とは?
(ステップ3)集まった声をもとに、さらに集客・営業を強化する
お客様の声が集まると、その後の集客・営業が、とてもスムーズになります。
わざわざ「他社との違いは…」を説明しなくても、「こんなふうに喜んでくださっているお客様がいらっしゃいます」と見せればいいのです。
当社も、最初の段階で「お客様の声」の獲得に注力していたからこそ、今があると感じています。
(そして、今ももちろん、お客様の声が頂けるように、日々サービスを強化し精進しています)
上述の通り、この10年を乗り越えられた要因は、実は、最初の数年(いや、数ヶ月)にあった、と言っても過言ではありません。
「砂上の楼閣」という言葉もありますが、土台がグラグラしていては、高い建物を建てることはできません。
お客様の声は、「信頼」という強固な土台を築いてくれます。
この信頼が、後の成長を支えてくれる。
私は、強くそう感じています。
「大きくなる」ではなく「変化する」
この10年を振り返ると、会社というのは、「大きくなる」ことが大事なのではなく、「変化する」ことこそ大事なんだ、と感じます。
私は起業当初、「右肩上がりで成長しよう!増収増益だ!」と意気込んでいました。
もちろん、成長を目指すのは悪いことではないと思います。
しかし、「大きくなることだけがいい」という考えだと、上手くいかなくなります。
今は、変化がとても早い時代です。
綿密な事業計画をたてても、その計画通りに行くことは、ほぼありません。
事業計画は、安心材料にはなりますし、何をしていくべきか?の指針にもなります。
しかし、事業計画に縛られると、逆効果になってしまいます。
進化論で有名な、チャールズ・ダーウィンの言葉に、こんなものがあります。
最も強い者が生き残るのではなく、
最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残ることが出来るのは、
変化できる者である。
恐竜は、大きくなりすぎたために、環境の変化に対応できず、絶滅してしまいました。
一方、哺乳類は、環境に合わせて変化できたので、進化し続けることが出来ました。
そして、私たち人間に進化してきたのです。
これは、ビジネス環境でも、同じことが言えます。
10年前、今の世の中は、想像すらできなかった
例えば、私が起業した10年前は、今ほどスマートフォンが普及するなんて、思いもしませんでした。
(当時は当社も、PC向けのホームページばかり作っており、スマホ向けには対応していませんでした)
さらに、Googleの検索エンジンなどのAIの目覚ましい発達や、フィンテックなどなど。
さらには、コロナウイルスなどの外部要因などなど。
これらは、いくら綿密な事業計画をたてても、事前に対策し切ることは不可能です。
だからこそ、環境に合わせて変化し続けることが大切なのです。
変化し続けるために大事なのは、「質問力」
では、変化し続けるために大事なのは何なのか?
最大のポイントを挙げるなら、私は「質問力」だと思います。
適切な質問が、適切な答え(解決策、ブレイクスルー)を導き出してくれるのです。
そして、私がいつも頭に入れているのが、次の質問です。
物事には、必ず二面性があります。
「いい部分も、悪い部分もある」ということです。
(と言いますか、「その出来事を、良いと見る人もいれば、悪いと見る人もいる」と言ったほうが正確かもしれません)
人間は、焦ったり、不安を感じていると、悪い部分にばかり目が行くようになります。
しかし、悪い部分しかない出来事なんて、1つもありません。
事実、大成功している経営者のターニイングポイントは、
- 倒産
- 離婚
- 大きな病気・ケガ
だそうです。
成功者は、一見マイナスに見えるこれらの出来事から、「肯定的な意味(プラスの面)」を見いだせる人である、ということです。
つまり、能力の差ではなく、「ものの見方(捉え方)の違い」に過ぎないのです。
私も、日々変化し続けるために、そして変化を楽しむために、この質問をいつも忘れずに頭に入れています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
思えば、この10年は、本当にあっという間でした。
大変な時期もありましたし、今でももちろん、大変なことはあります。
それでもやはり、起業してよかった!と感じています。
毎日が幸せです。
ここでシェアさせて頂いた気付きが、あなたのお役に立てたとしたら、これほど嬉しいことはありません。
ともに、起業人生をエンジョイしていきましょう^^
追伸:妻の磨里子へ
ここからは、私事なので、読み飛ばしてください。笑
この10年、私が日々をエンジョイしながら歩いてこれたのは、妻:磨里子のおかげです。
磨里子へ。
磨里子がいてくれたからこそ、幸せは2倍になりました。
磨里子がいてくれたからこそ、困難は2分の1になりました。
感謝してもしきれないけど、
いつも本当にありがとう。
磨里子と一緒に、今日も明日も、今後何年も何十年も、変化を楽しんでいけたら嬉しいです。
これからもよろしくね。
ずっとずっと、愛しています。
あわせて、以下の記事もよく読まれています