仕事に集中できない時、あなたはどうしますか?
- とりあえず、いったん休憩しますか?
- モンスターなどのエナジードリンクで、気合いを入れますか?
- 「自分は昔から集中力がないから…」と諦めますか?
実は、脳の仕組みを知っておくと、自然と集中力を高めることができるのです。
「脳の仕組み」といっても、難しい話は一切ありません。
むしろ、誰にでもできる(内容によっては、小学生にでもできる)くらい、簡単なものばかりです。
今日は、そんな、脳の仕組みを知って集中力を高める方法をご紹介したいと思います。
集中力は、容量が決まっている
脳には、前頭前野という部位があります。
この前頭前野は、主に
- 考える(思考する)
- 何かを生み出す(創造する)
といったことを司っている、いわばワーキングメモリのようなものです。
そして、このワーキングメモリの容量は、実は決まっているのです。
つまり、最初は元気なのですが、限界に近づいていくと、どんどん仕事に集中できなくなっていく、ということです。
イメージとしては、朝起きたときは集中力が満タンなのですが、そこから仕事をしたり、考え事をしたり、といったことでどんどん少なくなっていく、といった感じです。
あなたの集中力を奪う原因×3
集中力を奪う原因は数多くありますが…
ことビジネスシーンにおいては、以下のようなケースで、脳に大きな負担がかかってしまいます。
(1)マルチタスク
脳はもともと、シングルタスクに向くようにできています。
Aの仕事をやりながら、BやCなど別案件のことを考えたりすると、ワーキングメモリがすぐいっぱいになってしまうのです。
また、「AをやってBをやって、またAをやってに戻ってきて、次はCをやって…」のような、仕事の切り替えも、脳に負担が大きいのです。
(2)いきあたりばったりの仕事(段取りできてない仕事)
「作業しながら、次にすることを考える」というのは、脳への負担が非常に大きいのです。
脳にとっては、「考える」と「作業する」は、別物です。
例えば、
- まず作業Aをやる
- 「次の作業は何だっけ…、そうだ、Bだ」と気付き、作業Bをやる
- 「次の作業は何だっけ…、そうだ、Cだ」と気付き、作業Cをやる
のように、手順を考えながら作業しようとすると、脳へのストレスが大きくなってしまうのです。
(3)仕事の抱え込みすぎ
単純に「仕事の量が多い」ということも、脳を疲れさせる要因になってしまいます。
人間、マンパワーは限られていますし、時間も有限です。
自分だけでやろうとするのは、限界があるのです。
集中力を高める方法×7
(1)シングルタスクにする
一時に一事(いちじ に いちじ)。
これこそ、脳が最も得意とする仕事のやり方です。
1つのことに集中し、終わったら次の仕事に取り掛かりましょう。
(2)段取りする(仕事の全体像・作業手順を書き出す)
「段取り八分」という言葉があるくらい、段取りは結果に大きな差を生み出します。
私は、マインドマップでやるべきことをすべて書き出し、手順も決めて、「あとはやるだけ」の状態にしてから、手を動かして作業することにしています。
詳しくは、以下のページでも解説しておりますので、ご参照下さい。
(3)午前中にやる
午前中は、ワーキングメモリが満タンに近い状態です。
午後になるにつれて、だんだん疲れてきて、メモリーが減ってきます。
であれば、大事な仕事は、午前中にやってしまいましょう。
お勧めなのは、
- 午前中は、考えたり、アイデアを出したりする仕事(アウトプット系)を優先する
- 午後は、単純作業で終わる仕事や、本を読むなどのインプットに時間を使う
ことです。
(4)短期集中にする(仕事時間をコマ切れにする)
人間の脳は、長い時間、集中できないようになっています。
集中力が持つのは、せいぜい15~90分。
それ以上だと、仕事に集中できなくなります。
例えば、学校の授業も、45~90分くらいになっていますが、これも、集中力が続く時間だからです。
各作業のタイムリミットを決めて、短期集中で作業して、一定時間経ったら休憩、というのが賢い方法です。
ストップウォッチで時間をはかって、その時間内に終わらせる!というのも、効果的です。
(5)昼寝する
スペインなどでは、シエスタ(昼寝)の習慣がありますが、これは理にかなっています。
昼寝をすることで、脳が回復し、集中力が高まります。
エグゼクティブの人は、昼寝のことを「パワーナップ」と呼んでいたりもします。
注意したいのは、「寝すぎると逆効果」ということです。
15~20分くらいの昼寝が効果的です。
(6)スマホなどの通知をオフにする
スマホの通知や、メールボックスの着信音などは、気が散る原因になります。
気が散ると、ワーキングメモリが浪費されてしまうのです。
着信音、通知音はオフにしましょう。
(7)五感に刺激を与える
「顔を洗う」「好きな音楽を聞く」「ガムを噛む」など、五感に刺激を与えると、集中力が高まります。
なお、香りを活用するのもお勧めです。
例えば、ペパーミントやローズマリーの香りは、脳をリフレッシュさせ、集中力・記憶力を高める効果があると言われています。
まとめ
私は、「集中力がない人」はいない、と思っています。
そうではなく、「集中力が続かない環境にいる」「集中力を高める方法を知らない」だけなのです。
ここでご紹介した方法、すべてを実践する必要はありません。
まずは1つでも2つでも、「やってみよう」と思ったものから実践してみて下さい。
きっと、すぐに効果を感じて頂けると思います。
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