あまり詳しく書きすぎると、自分のノウハウをライバルに知られてしまう気がするのですが…
先日、上記のようなご相談をいただきました。
そこで今日は、「お客様の声の、ベストなまとめ方」と解説します。
こんな「お客様の声」は、あっても無意味…
お客様の声は、「ただあればいい」というものではありません。
例えば、以下のようなお客様の声を掲載しているホームページを、よく見かけます。
お名前:M.T様
これを見て、あなたはどう思いますか?
「この事務所に相談してみたい!」と思えますか?
きっと、そうは思えないですよね。
言葉がアレですが、こういったお客様の声しかないのであれば、正直、載せないほうが良いくらいです。
そもそも「お客様の声」が果たすべき役割とは?
お客様の声の役割を一言でいうと、以下のように言えます。
「お客様の声」が果たすべき役割
「この事例は、自分と似てる!ここなら自分の悩みも解決できそうだ!」
と思ってもらえるような内容であること
簡単に言えば、「共感してもらうこと」が、お客様の声の役割なのです。
これをふまえると、お客様の声には、以下の5つの要素が含めることをお勧めします。
お客様の声のまとめ方。5つの要素を含めよう。
魅力的なお客様の声の一例を、以下にご紹介します。
(あくまで例なので、文章内容は簡潔にしています。もちろん、これより長い文章でもOKです。)
ポイントを解説しますね。
(1)キャッチーな見出し
いろいろなホームページを見ていると、お客様の声の上にある見出しが「顧客名」になっているものがあったりします。
以下のような感じですね。
しかし、こういう「顧客名が見出しになっている」のは、とてももったいないと言えます。
なぜなら、人は、「見出しで読みたいかどうか?」を判断するからです。
いわば見出しは、キャッチコピーと同じなのです。
見出しを見て「読みたい!」と思われなかったら、いくら良い声が書かれていたとしても、読んでもらえません。
キャッチーな見出しにするコツとしては、例えば、
- 数字を含める
- 顧客が悩んでいることが、ズバリ解決できました!と伝える
といったポイントをおさえるとよいでしょう。
例えば、以下のような感じですね。
キャッチーな見出しの一例
- 相続税が、200万円も安くなりました
- トラブルなく円満離婚。養育費も毎月●万円もらえることになりました
- 3ヶ月の期限を過ぎてしまっても相続放棄できて、安心しました (←相続放棄で悩んでいる人は、「3ヶ月の期限を過ぎてしまった」という人も多いので、こういう見出しが刺さるのです)
(2)顧客情報
「この声を書いた人が、どんな人なのか?」も、大事なポイントです。
なぜなら人間は、「自分と似た人に共感する」からです。
例えば、うつ病で障害年金申請をしたいと思っている人は、同じ「うつ病」の人の事例に興味を持ちます。
他にも例えば、医者で離婚したいと思っている人は、同じく「医者」の事例に興味を持つのです。
そのため、できる限り、「この声を書いた人が、どんな人なのか?」も書いておくことをお勧めします。
書く項目としては、例えば、以下のようなものがベターです。
顧客情報の一例
- お名前(本名のほうが信頼感がアップします。無理なら仮名やイニシャルに)
- 写真(本人の顔写真があると、より信頼感がアップします。無理ならシルエットや画像なしに。)
- 地域(~県~市、など)
- 性別
- 年齢
- (法人なら)業種(例えば、製造業、歯医者、など)
- その人の悩み(例えば障害年金申請なら、その人の病名など)
- 得られた結果(例えば相続税対策なら、●円節税できました、など)
(3)ビフォー(依頼前の悩み・課題)
人間は、ビフォー・アフターに興味を持ちます。
(例えば、ダイエットサプリメントなどの宣伝だと、どれくらい痩せたのか?を見せたりしますよね)
ビフォーとは、つまり「その人が、どんな悩みを抱えていたのか?」のことです。
ここをしっかり書くことで、それを読んだ人(見込み客)も、「そうそう、私もコレに悩んでるの!」と共感してくれます。
ビフォーのまとめ方:一例
- 夫婦関係は冷めきっていたが、子供のことを考えると、本当に離婚して良いのかな…と悩んでいた
- 自分で障害年金申請をしようとしたが、初診日がだいぶ前で、特定できずに悩んでいた
- ネットで調べたら、3ヶ月を過ぎたら相続放棄できないと書かれていて、焦っていた
(4)相談・依頼しようと思ったキッカケ
「どんなキッカケで依頼しようと思ったのか?」も、共感を得られるポイントです。
例えば、以下のような感じですね。
キッカケのまとめ方:一例
- 自分で申請しようとしたが、難しくて断念したところで、このサービスを知った
- 自分で離婚手続きを進めようとしたが、旦那と話すのも嫌で、相談した
- いろいろなホームページで相続税の試算ツールを使ったが、結局よく分からず、お願いした
こういったキッカケが書かれていると、「そうそう、自分もそういう状況!同じだ!」と共感を得やすくなります。
(5)アフター(依頼後の結果)
「サービスを利用した結果、どうなったのか?」
ここも、見込み客が気にするポイントです。
例えば、以下のような感じですね。
(数字を入れられるなら、入れたほうがいいです)
アフターのまとめ方:一例
- 300万円の離婚慰謝料に落ち着きました
- 連絡の取りづらい親族にも連絡代行してもらえて、無事に相続手続きができました
- 3ヶ月を過ぎていましたが、相続放棄できました
以上が、お客様の声のまとめ方です。
このように書けば、
- 見込み客には、「ここに相談してみたい!」と思ってもらえる
- ライバル事務所にノウハウが漏れることもない
ので、ぜひ試してみてくださいね。
「素敵なお客様の声」のもらい方×2
一点、お客様の声を書いてもらおうとしても、お客様としても「どう書いていいのか?分からない」ものです。
ただ単に「お客様の声を書いて下さい」とお願いしても、多くの場合、前述のような「とても丁寧でした。ありがとうございました」的な内容で終わりがちです。
そこで、以下のような方法を使うことをお勧めします。
(1)お客様の声の例文も一緒に渡す
あなたが貰いたいお客様の声を、まずあなた自身で書きます。
要するに、お客様の声のサンプルを作っておくのです。
そしてお客様には、
- 「何も参考がないと書きづらいと思うので、こんな感じで書いていただけると助かります」
- 「ビフォー・アフターの順で書いて頂けると、書きやすいと思います」
のように一言添えて、サンプルも一緒に渡してお願いするのです。
こうすることで、お客様も、「あぁ、こういうふうに書けばいいんだな」とイメージが伝わるので、書きやすくなります。
(2)インタビューする
お客様にとっても負担がないのが、インタビューする方法です。
電話や対面で、
- 依頼前、どんなお悩みがありましたか?
- 当事務所にご相談いただいた際、どんなキッカケがあったのでしょうか?
- 依頼してみて、どうですか?
のように、あなたからインタビューして、お客様に答えてもらいます。
インタビューした内容を、あなたが代わりにお客様の声としてまとめます。
そして、お客様にご確認にいただき、OKならホームページなどに掲載する、という流れです。
あなたにとっては多少手間がかかりますが、直接話を聞くことで、より深いお声がいただけます。
また、直接聞くことによって、「あ、そこが嬉しいと思ってくれてたんだ!」のように、いろいろな気付きも得られるので、お勧めです。
まとめ
上述の通り、お客様の声は、「あればいい」というものではありません。
それを読んだ人(見込み客)が、「自分と似た悩みを抱えた人が、すでにこの事務所に相談していて、解決できてるんだ。ここなら自分の悩みも解決してもらえそう!」と思えるえるような内容にまとめること。
これをぜひ意識してみてくださいね。
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