ホームページ制作を依頼された方から、上記のようなご相談を頂くことが、よくあります。
確かにホームページは、なんとなく「かっこいい(おしゃれ、洗練されている感じ)なほうが集客できそう」なイメージがあると思います。
しかし、こと集客においては、デザインというのは「おまけ」に過ぎない。
私はそう考えています。
では、ホームページ集客の成否を左右する要素とは、一体何なのか?
これについて、今日は解説したいと思います。
ホームページの集客力を大きく左右する!デザインより大事な要素×7
結論から申し上げますと、以下の7つの要素のほうが、デザインよりも何倍も何十倍も大切です。
これらの要素を、1番の「ターゲット」から始まり、順番にクリアしていくことが大切なのです。
それでは、各要素を詳しく解説します。
(1)ターゲット(誰をお客様にするのか?)を決める
ホームページ集客で最も大事なのは、ターゲット。
つまり、「誰をお客様にするのか?を決めること」です。
「広く安く売る」のではなく、「狭く高く売る」
ターゲットは、絞り込めば絞り込むほど、ホームページの集客力は高まっていきます。
なぜかというと、「ターゲットを絞り込むと、そのターゲットに、あなたのメッセージが届きやすくなるから」です。
例えば、以下の2つの文章を見てみて下さい。
もしあなたが、精神疾患(うつ病)で障害年金を申請したいとしたら、どちらの事務所に相談したいですか?
- 障害年金でお悩みなら、当事務所にお任せ下さい
- 精神疾患の障害年金でお悩みなら、当事務所にお任せ下さい
きっと、後者の事務所に相談したいですよね。
このように、ターゲットを絞り込むと、メッセージが尖るので、お客様が「あ、これって私のことだ!私の悩みを解決してくれるんだ!」と反応してくれやすくなるのです。
つまり、この例で言えば、「障害年金で悩んでいる人」をターゲットにするよりも、「精神疾患の障害年金で悩んでいる人」をターゲットにしたほうが、集客しやすくなる、と言えます。
欲張って、ターゲットを広くすると、あなたのメッセージは刺さらず、単価を下げても売れなくなります。
逆に、思い切ってターゲットを絞り込むと、その人の悩みにピンポイントに訴求できて、単価も上げられるのです。
(2)ターゲットの悩みを理解する
ターゲットを決めたら、次は「そのターゲットが、何に悩んでいるのか?」をリサーチします。
悩みのリサーチの仕方については、以下の記事でも解説しておりますので、ご参照下さい。
>> 【無料ワークシート付】ペルソナの作り方。調査~活用の具体例もご紹介
例えば、先程の「精神疾患の障害年金で悩んでいる人」で言えば、以下のような悩みがあったりします。
- 一般的な障害と違い、見た目や数値で判断しづらいので、医師が診断書を書きづらい(実際の症状よりも軽く書かれてしまうことがある)
- 社会保障費の削減のため、審査が厳しくなっている
これらの悩みを理解できているかどうか?で、後述の「コピーライティング(文章作成)」が、大きく違ってきます。
(3)サービス内容を決める
サービス内容も、前述の「ターゲットの悩み」の内容で、大きく変わってきます。
例えば、前述の精神疾患の障害年金申請の例で言うと、「一般的な障害と違い、見た目や数値で判断しづらいので、医師が診断書を書きづらい」という悩みがありましたね。
これを解決するために、例えば「社労士本人が病院に同行し、医師に病状を詳しく伝えることが出来るので、医師も診断書を書きやすくなる。結果、症状を軽く書かれてしまうことがなくなり、正当な受給額が受け取れる」といった、病院同行サポートをサービス内容に組み込む、といったこともできますよね。
このように、サービス内容も、ターゲットの悩みありきで決まってくるのです。
その他にも、価格や料金表の見せ方なども重要なポイントです。
これらについては、以下のページで解説しておりますので、ご参照下さい。
>> 利益の出る価格設定の方法3つ。サービスの値段をいくらにすべきか?
>> 料金表の作り方:ポイント12個まとめ。顧客心理を捉える事例もドサッとご紹介!
(4)オファーを決める
ホームページ集客でいう「オファー」とは、以下のような意味合いです。
オファーとは?
集客目的の商品・サービス。
(フロントエンド、などとも呼ばれます)
士業だと、よく「無料相談」をオファーにしていることが多いですね。
しかし、「無料相談」とだけ書いても、なかなか集客できないのです。
ここで大事なのが、「無料のものにも、価値をもたせる」という発想です。
「無料のものにも価値をもたせる」とは?
お客様は、「無料相談」とだけ書かれていても、
- 無料相談に行くことで、何が得られるのか?
- どんなメリットがあるのか?
が分かりません。
そこで、例えば「障害年金がもらえるか?無料で診断します」のような表現にするのです。
こう書くと、お客様は「そうそう、それが知りたかったんだよ!」と反応してくれやすくなるのです。
「無料相談」と「無料診断」。
一見すると、大差ない表現の違いですが、「無料診断」のほうが、お客様に価値が伝わりやすいのです。
このように、表現の違い一つで、まったく反応が違ってきます。
なお、オファーについては、以下のページでも詳しく解説しておりますので、ご参照下さい。
>> ホームページは、デザインよりもオファーが大事。集客のポイント×3
(5)コピーライティング(文章作成)
ここまで決まったら、ホームページに載せる文章を書いていきます。
この文章を書くときに、前述の「ターゲットの悩みを理解できているかどうか?」で、反応が大きく違ってきます。
ターゲットの悩みに合わせた文章作成については、以下のページで詳しく解説しています。
ぜひご参照下さい。
>> コピーライティング勉強中の方に注意。「型」にハマると失敗する、という話。
(6)お客様の声(社会的証明)を増やす
ホームページの集客力を大きく左右するのが、この「お客様の声」です。
他にも、
- 推薦者の声
- 何かしらの実績(~~で表彰された、など)
- 出版実績(本を出している=すごい人、と思われ信頼されやすくなる)
といった、社会的証明(第三者からの評価)が多ければ多いほど、ホームページの集客力は高まっていきます。
なお、「お客様の声」の集め方などについては、以下のページをご参照下さい。
>> お客様の声のベストなまとめ方は?必要な5つの要素を解説
(7)アクセスアップ対策をして、アクセスを増やす
ここまででホームページが完成しますので、あとは
- SEO対策(主にブログ更新)
- PPC(リスティング広告)
といたアクセスアップ対策を行って、アクセスを増やしていきます。
ここで一点。
よく「SEOとPPC、どちらをやればいいですか?」という質問を受けることがありますが、結論から申し上げますと、「両方やったほうがいい」です。
なぜなら、SEOとPPCは、組み合わせることで相乗効果が得られるからです。
詳しくは、以下のページをご参照下さい。
>> まだSEO対策だけやってるの?PPCと比較してメリットや違いを解説
まとめ:デザインは、「文章を読みやすくするための脇役」である
ここまでで、デザインよりも大事な7つの要素をご紹介してきました。
では、ホームページのデザインの役割は何なのか?
それはズバリ「文章(コピー)を読みやすくするための脇役」です。
いくらおしゃれなデザインでも、流行のデザインでも、シンプルなデザインでも、それによって
- 文章が読みづらくなってしまったり
- 文章を削ってデザインを優先してしまったり
- かっこよさを優先して、電話番号など、お客様が必要とする情報が小さく見づらくなってしまったり
といったことをしてしまうと、集客力がガクッと落ちてしまいます。
逆に、極論すると、「文章をひきたてることができれば、どんなデザインでも、大した違いはない」とも言えます。
デザインを判断する時には、かっこいいか?オシャレか?のような見た目ではなく、
- そのデザインによって、文章が読みやすくなっているか?
- その事務所の強みや特徴が、伝わりやすくなっているか?
- お客様の声やサービス内容、料金といった大事な要素が見やすくなっているか?
のほうが大事です。
ぜひ、覚えておいてくださいね。
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